No. 10/72区分(牡牛座16度〜20度)「個性」 新しい個性を確立するための哲学的な戦い
他者のまねではない、真実の哲学的な価値を探求しようとする。模倣をもっとも嫌うので、しばしば気むずかしいが、最終的に独自の個性を確立する。
牡牛座 16度
年とった教師が、自分の生徒に伝統的な知識に興味をもたせることに失敗する
伝統的な知識の伝達には失敗するが、革新的な知識の伝達には成功する、という意味が含まれているのがこの度数。シンボルに、教師という象徴が使われているとおり、この度数の持ち主は人に教えたりする仕事の人も多い。新しい独自の体系を築き上げることに、野心を燃やす人が多いようだ。危機に直面したり、現実の生きた問題を扱うときに、伝統的な過去の知識はそのままではまるっきり使えないものだったことに気がつく。この16度からはじまる5度は、個性の確立の出発点なので、自分の根本的な存在の原点にもどる必要がある。だから、いろいろな知識や教えを見ては、これではない、これではないと、言いつづける姿勢。禅やヨガのように「No !」を繰り返して、精神を純化する過程だ。創造的なエネルギーは充満しているが、まだその表現の具体的な方向は定まらない。大きな成果にむけて、模索している段階だ。この度数の持ち主は、そのことをよく自覚しておかないと、ただたんにないものねだりの、わがままな性格に終始することもある。