情報最終更新日2000.03.19.

肉まん全国調査

調査状況

これは、あくまでも現段階までの調査に基づくものです。分布についてのコメントは、推測によるものです。

より確かな全体像を得るために、肉まん調査にも
ご協力ください。

○● 肉まん調査状況 ●○

1.肉まんに付ける調味料

  醤油(含からし醤油)、酢醤油、ウスターソース、とんかつソース、味噌、何も付けない(含からしのみ)

  この中で、地域の食文化に根付いた主流派といえるのは、醤油、酢醤油、ウスターソースの3つ。

  また、個性的な嗜好による調味料として、餃子同様に、醤油とラー油といったものから、ポン酢(からし

  併用)、酢のみ、マヨネーズ、甜麺醤、にんにく、タバスコ、ケチャップ、とろけるチーズまでさまざま。

2.地域分布 * からしの使用の有無は、省略させていただきます。

  北海道地方:何も付けない、醤油、酢醤油。(札幌以外の調査数が少ない)
          ラーメンほどメジャーではないが、札幌では酒を飲んだ帰りに、
          街頭で肉まんをほおばる人もいるらしい。

  東北地方: 何も付けない派が主流。(宮城・新潟以外の調査数が少ない)
          ウスターソース、とんかつソースという例が報告されているが、
          東北地方では、個性的な例に入りそうである。
          宮城では、何も付けないのが普通だという説と、醤油が普通だという説
          の両方を回答としていただいていたが、どうやら付けないのが主流らしい。
          新潟では何もつけない派が多いが、醤油も一般的であるとの説がある。

  関東地方: 何も付けない派が主流。一部に醤油。
          個性的な例として、醤油+ラー油、ポン酢、酢、マヨネーズ、甜麺醤。
          ソース派、酢醤油派も関東地方では、個性的だといえる。
          具だけに醤油(とからし)を付け、生姜をのせるというコダワリ派もいる。
          
          関東地方に個性的な例が多いのは、もともと、肉まんに付ける調味料
          に対して、(〜付けないのが普通であるため〜)固定観念が無いため、
          他の地方よりも自由に、個人的嗜好が反映されているのかも知れない。

  中部地方: 何も付けない派が主流か。醤油も。(愛知以外の調査数が少ない)
          広範な地方であるため、地域差も大きいのではないかと思われたが、
          今のところ、何も付けない派がほとんど。
          個性的な例として、にんにく(チューブ入りのもの)。

  近畿地方: 神戸・大阪には上記のほとんどの調味料の派閥が混在し、しのぎを削る。
          ウスターソースが有力で、これが普通だと信じて育った人も多い。
          大阪の人は何にでもウスターソースをかけたがるという声もあるほど、
          特に大阪でのウスターソースとは、ポピュラーな調味料のようです。
          醤油、酢醤油の勢力も大きいもよう。
          京都では、醤油(厳密には、醤油とからし)が一般的、からしのみが一般的
          という声もあるが、明らかに神戸・大阪とは異なり、ソース派が弱い。

  中国地方: 何も付けない、酢醤油、一部に味噌。(調査数が少ない)
          山陽と山陰でも嗜好が違うのかもしれない。
         *九州と関門海峡をへだてた最西端、山口のコンビニでは、
          調味料として酢醤油・からしのどちらを付けるかを聞かれるらしい。

  四国地方: 酢醤油を正統とする一方、ウスターソース派、何も付けない派も有力とみられる。
          南部では、何も付けない派が主流かもしれない。

  九州地方: 酢醤油派がほぼ完全に制圧。特に北部は他の派閥の入る余地無し。
          肉まんの皮の表面だけをかじって、酢醤油をしみこませて食べるコダワリ派の
          存在も長崎から報告された。酢醤油派は、具よりも、皮にしみこませて食べる
          という習性が2、3報告されている。(具だけにかけるという人もいる。)
          個性的な例として、ケチャップ、とろけるチーズ、タバスコ。
         *福岡のコンビニで肉まんを買うと、何も言わなくても
酢醤油が付いてきます。→画像
          長崎でも酢醤油を付けてくれるらしい。

  沖縄地方: この地方初の調査回答は、醤油を付けるというものであった。
          果たしてこの嗜好は、シンガポールにまで繋がるのだろうか。
          ところが最近いただいた2件の回答は、何も付けない派からであった。

 ≪海外情報≫ 
  シンガポール: 中国系の人が多いこの国では、醤油派(厳密には醤油とからし)が主流。
  台湾・上海 : トウバンジャン、味噌と砂糖を付けて食べたことがあるとの声がありました。

 ≪ 余 録 ≫

 
*福岡の久留米では、かつて学校給食にキムラヤ(久留米)の肉まんが出たらしい。

 *コンビニで肉まんに酢醤油の小袋をつけてくれるのは、福岡では当たり前のことである。
  こうしたサービスは、今のところ山口・長崎からも報告されている。
  中には、酢醤油、からしのいずれを付けるか尋ねられる店もある。(ポプラなど)

 
*大阪の”551蓬莱のぶたまん”(551は、ここが一番の意)には、からしを付けてくれるという。
  高知の中南海点心”味デパの豚饅”には、個包装ごとにからしの小袋が入っている。

 *香川県高松市のライオン通りにある”茶寮(さりょう)”では、酢醤油を豚の形の容器に入れてくれる
  らしい。きっとカワイイ容器なんでしょうね。

 
*横浜・神戸とならぶ国内の三大中華街をもつ長崎では、”桃太呂”という店が有名らしい。

 
*東京のミスター・ドーナツでテイクアウトの肉まんを注文したら、
 「たれとからしはお付けしますか?」と尋ねられた。ミスドのたれ=甘めの酢醤油である。

 
*何も付けない派の多い地域の店では、肉まんに付ける調味料はないか?と尋ねると、
  「味がつけてありますから」と冷たくあしらわれる場合があります。具の味自体が濃いのかも
  知れません。特にウスターソースを人前で付けると変人扱いされます。十分注意してください。


○● 肉まん地図 (00.03.19.) ●○
下の地図をクリックしてください。調査の進展状況がわかるアニメ版の肉まん地図を表示します。

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肉まん地図
 肉まんに付ける調味料の分布は、

 どうやら関西を起点に考察すべきようです。
特に、中華街を持つ神戸周辺の多様性には目を見張るものがあります。

 調査数が少ないので、まだ確実なことは言えませんが、ウスターソース派は関西を中心に分布し、醤油派は関西から東の地方、酢醤油派は関西から西の地方に分布しているようです。

 また、何も付けない派は、中部以東で有力であると思われます。この地域には肉まんに調味料を付けるという発想自体がなく、付ける場合も「シュウマイや餃子のように何か付けてみよう」という個人的嗜好で楽しんでいる場合が多いようです。
*肉まん地図について
  黄緑 : 酢醤油
  黄  : 醤油(含からし醤油)
  黒  : ウスターソース
  紫  : とんかつソース
  赤  : 味噌
  橙  : ポン酢など個性的なもの
  白  : つけない(含からしのみ)
 

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