天候を制御することのできる＜風の鉢＞の探索が遅々としてすすまないエレインとナイニーヴ。だがエバウ・ダーにはさらに二人の予想しない難題が待ち構えていた。
その二人とともにエバウ・ダーにきたマットは、思考の中で回るダイスに頭を悩ませていた。ダイスが回るのは状況が急変しつつある証拠−と思いつつも、とまらないダイスにいらだつマット。
一方、ペリンはアル＝ソアの機嫌を損ね、ケーリエンから放逐されようとしていた。

宇宙艦隊の船の中でも「エンタープライズ」の名をもつ船は、ものとしての船だけではなく、その人員となされる冒険の数々はさながら伝説のよう。
その中でも「エンタープライズＤ」で最も長い期間、多くの乗組員の指揮を執り続けたジャン＝リュック・ピカード。その手によるリーダーシップについてのテキスト。

という体裁をとった仮想ビジネス書。
アメリカではポピュラーなスタートレックというSFドラマの登場人物と物語を題材にしたことから、ベストセラーとなった本の翻訳。

不老長寿を誇る異能者の中でも、その姿が見かけられなくて伝説になりつつあったというカドスアン・メレードリンと名乗る異能者は、その姿をアル＝ソアにあらわした。アル＝ソアにとっては、なんとかしのいできた今までの異能者に、さらに手ごわい相手が増えたことになる。
そのなかでも、アル＝ソアは暴挙によったコラヴェーレから＜太陽の玉座＞を取り戻す。だがその結果引き起こした事態はミンを追い詰め、アル＝ソアの肩には重い自責が積みあがり、二人はお互いを支えることを必要とした。

タール・ヴァロンへ進軍する＜小さい塔＞とガレス・ブラインの軍。
その途上でもアエズ＝セダーイ同士の駆け引きはなくならない。その狭間にたつエグウェーンはそれを御するために奮戦する中でアエズ＝セダーイの歴史にとって重要なことを見つけ出す。
それは思いかげない人物を、エグウェーンは質へ向かわせる決断をする羽目になる。

アル＝ソアは、ケーリエンの「太陽の玉座」に座ったコラヴェーレに過酷な罰をくだす。それは死罪ではなかったものの、貴族、それも玉座に着くべき血を持つと自負していたコラヴァーレと、貴族の地位に甘んじていた他の貴族をも震え上がらせた。
一方、アミルリン位に選ばれたエグウェーンは、ただの飾りから実質にもアミルリン位としての権限をつかむべく奮闘していた。だがさらに彼女に困難が降りかかる。