96年日本公演の小レポート


基本的な曲目は次の通り(曲順は決まっていなかったらしい)
アコースティックでLYSISTRATA,ONE WORLD,I DON'T WANT TO TIE YOU DOWN,YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY!!(もちろんビートルズのカバー、リンゴとのツアーやNWOツアーでたまにやっていた),LOVE OF THE COMMON MAN,HAMMER IN MY HEART,CLICHE,シーケンサーでBLACK&WHITE,SECRET SOCIETY,WWE,エレキでTINY DEMONS,MISTIFIED-BROKE DOWN&BUSTED,キーボードでTOO FAR GONE,VIKING SONG,IT WOULDN'T,FREE MALE&21(トッドが書いたミュージカル"UP AGAINST IT"から)たまにCAN WE,I SAW,DREAM GOES ON,またはFIDELITY,HAWKING,CD-Eをカラオケにして"Indivisualists"から数曲。

20日 福岡 DRUM LOGOS
初日にしかやらない曲もあって、"PLAY THIS GAME"と"THERE GOES MY INSPIRATION"をやっていた。TOO FAR GONE は何度もつまったあげく、最後まで弾けなかった。ああ情けない。

21日 大阪 クラブクアトロ
この日はノリが良かったらしく、盛り上がっていた。きょうはノーパンだからのぞくなとか本人は女子たちに言ってたらしい。(コラコラ) "I WANT YOU"をエレクトリックでやっていたり、"SECRET SOCIETY"では観客の一人をステージに上げ、ギターソロをさせていた。トッドよりうまかったらしく、そのあいだ本人はビデオカメラを客に向けて遊んでいたそうな。 22日 名古屋 クラブクアトロ
トッドのプレイが一番しんどかった日。2時間弱と一番プレイタイムが短かった。お疲れ? 特記することとしては"THERE GOES MY INSPIRATION"をやっていたことぐらい。
24日 東京 ガーデンホール(恵比寿ガーデンプレイス内) 

ほかにマービンゲイのカバー"I WANT YOU"(いつものメドレーの中の一曲)やりました。
25日 札幌 ペニーレイン24 
ここではFIDELITY,HAWKINGをキーボードで、HONEST WORKをアカペラでやったそうです。
27日 千葉 八千代国際大学
本当に体育館の半分を使った会場でした。LYSISTRATAで幕をあけ、DREAM GOES ON, THE WHEELなどをプレイ、少し短い2時間弱でした。宣伝不足と交通の便の悪さのせいか客はサッパリ、200人もいなかったそうです。(私が数えたのではない)ここはプロモーターのスマッシュさんのアーティストが学園祭で毎年来るそうです。成田に近いので帰りのついでにするのか、契約にはいっているのかは不明。
日本公演のリハーサル中には時々ライブにやらない曲をすることがあり、"Sometimes I don't know"などを練習していたらしい。そのあとのアメリカ公演にはやっていたようだ。

受けた取材はSPA、朝日新聞、時事通信の3つ。
北海道の新聞にライブレポートが11月7日夕刊に写真付きで、朝日は12月14日夕刊に。

そのインタビューでトッドは「次のアルバムで日本でしかでないので、(作るまえにはいつもこんなことを言っているような気がする)日本の曲のカバーをしようかなあ」などと言っていたらしい。でも思っただけらしく、実際でたのはアップ・アゲインスト・イット。


97年8月のトリビュート来日&上海公演レポート

8月15日のインターネットセミナーの報告
リハーサルが終わったらしい6時過ぎ、みんなが並んでいる正面から外へ食事に出る。そして2階のスタッフ席にミッシェルと通訳とともに前座のバンドとトークを見学。8時半過ぎに登場、サエキ氏とトーク。パトロネット設立の理由、これからの活動、マイクロソフトとアップルとの関係についてなどをインターネットにつながれたパワーマックでデモをしながら説明した。2度説明中にネットスケープがクラッシュ。このようなことをなくすために自分でパトロネット用のブラウザーを作ると強調していた。いまのコンテンツはすべて自分で作っているとも言っていた。
そのあと、アコースティックで3曲(Hammer in my heart,Cliche,I saw the light)演奏、最後の曲は録音されたばかりのボサノヴァ風でした。
Digital Boutique のページ(http://uh.digiboutique.or.jp/dBWeb/8_15PPP/8_15PPP.HTM)に告知があった。
このイベントにはアップルも協賛していました。

16日には渋谷のタワーレコードのインストア・イベントに。午後2時から8Fのイベントスペースで国内盤を買った人のみに整理券がもらえるというものでした。通訳を介して、ほんの軽くインタビューをしたあとアコースティックで3曲プレイ、昨日もいたファンクラブのメンバーがいることを見越してか Love of the common man,You've got to hide your love away,Lysistrataとまったく曲を変えてきた。その後握手会。所要時間は40分あまり。

photos by H.Kawauchi

17日には横浜のHMVで1時からイベント、また同じような質問のあと、ファン(クラブメンバー)からの質問に答えた。中国のコンサートに対する期待と不安、どんな色が好きか(色の組み合わせでサイケっぽいものがいいとか)、どのアルバムのアートワークが好きか(ウィザード)など。ライブはその場のリクエストにより I'd want to tie you down,I want you そして最後にOne World。その後国内盤を買ったひとのみに握手。終わったあと中で取材を受けていたとのことで出てきたのは5時過ぎだった。

pix by Mie Kawauchi

18日は本命のトリビュートコンサート。前半の目玉は王様。曲は”雨”from "faithful"、”何が起こってるの?”(オリジナルはマービンゲイ)、そして”拝啓、俺です”、しゃべりもとてもおもしろかった。後半の高野寛のところで鈴木慶一がゲスト。30分前に俺も出たいと言ったらしくトッドも登場。RainとSons of 1984とプレイ。レピッシュはいつも通りでなにも起こらず。セットチェンジがあって金のひかりもののスーツを着て御大登場!この日は慕うミュジシャンが大勢いたせいか、いつになく真剣で丁寧な演奏でありました。テンポも大きく崩すこともなかった。あたまの数曲はチューニングが気に入らなかったせいか途中でさかんにいじっていました。曲はHammer in my heart-Cliche-Play this game-Tiny demons-Mistified/Broke down&busted ここでエレピに変えてViking song(非常に珍しくほとんど失敗なし)-Can we-Free,male&21-Fidelity。かなり上海を意識して練習してきたらしいと思わせるものであった。「私もトリビュートするアーティストがいる」といってギターでI want youとYou've got to hide your love away そして最後にOne world アンコールではレピッシュの演奏で出演アーティストの大半が加わって、レピッシュバージョンのCompassion。トッドがほとんどボーカルをとっていた。トッドはおよそ50分、トータル4時間の長いコンサートだった。

encore with La Ppisch at Blitz. Photo by Y.Takeuchi

この模様はインプレスのMUSIC WATCH 8/22版と9月8日号の週刊アスキーでレポートされていました。

上海のコンサート。

東京のあと初めての中国でのお仕事。 (行ってきた会員の話による)会場は一流ホテルチェーン、シャングリラホテル内センターシアター。ステージセットは、バックに上海の租界の絵が描かれ、中国風の格子が両サイドにたてられている、という大変きれいなもの。赤や紫のライトがさらにエレガントな雰囲気を出していた。そして舞台にはグランドピアノ!というかんじ。
会場についた3時半ごろにはステージでは、ちょうどテレビのインタビュー撮りが始まったところで、トッドは黒のノースリーブのシャツと黒のズボン。扉の外から見ていると、私たちに気づいたミッシェルがやってきて、なんと「中に入ってきていいわよ」そして客席でみることができました。しばらくしたあと食事と着替えのため、とりあえず会場をあとにしました。
開演は7時半。ホール入り口には大勢の人が! 客層は中国人と思われる人達が7割、白人客が3割くらいでしょうか。中国ではトッドのレコードは出ていないそうです。私は、新しいもの好きの若いオシャレな男女がくるのか、S席は実に350元(約5300円)、空港から市内までタクシーで45分、高速料金を支払っても76元(約1200円)のこの街で、この値段はあまりにも高すぎる。そういった状況でのコンサートだったのです・・・・
そしてトッド登場! またパレオに素足!!!
コンサートの構成自体は96年の日本公演からの流れにあるもの。アコースティックギター、ピアノ、そしてカラオケ。1曲目は定番「コモン・マン」。だが・・・・・ ん? ん? んん?? こ、これは・・・・

トッドが緊張している!!

いつもなら究め付けの安全曲である「コモン・マン」ましてや、先日のトリビュートイベントでも分かったとおり、今回はしっかり練習してきたはずなのです。それなのに、肩に力がはいり過ぎているのが、客席の私からもわかる。ものすごく一所懸命がんばっているのに、いつもなら絶対こんな演奏にならないようなところで、ガタガタ間違える。リズムが狂う。
中盤から、トッドの調子はすこしずつ持ち直してきたのはうれしかったですが、トッド自身も「前のほう開いてるから来たら〜」なんて言うほどの、信じられないような状態でした。

曲は「コモンマン」「クリシェ」「HAMMER」もう1曲
  トッド、「中国語はこれしかわかんない」と言って「謝謝」
  毎度おなじみのCDーEの説明は今回は簡単に、
  「TABLE WILL TURN」「FAMILY VALUE」・・・・ここから順不同、
  「所詮は同じ事」「CAN WE」「BLACK&WHITE」「TEMPORARY SANITY」
  「VIKING」「BELOVED INFIDEL」「I WANT YOU」「HAWKING」
  「ボザノヴァ版 I SAW THE LIGHT」「ONE WORLD」など2時間くらいのステージでした。


97年11月のWITH A TWISTツアー、アメリカ・ワシントン&ボストン公演レポート

97年11月28日と29日に私が見た公演は.......セットはステージ向かって左にバンドセット、右にバーカウンターがありバーテンダーが二人いて、まわりに籐のテーブルといすに客(あらかじめ開演前に選ばれていたファン)導かれて入ってくる。トロピカルバー(Tiki Lounge)でちょっと物語仕掛けになっている感じ。
イントロはメンバーが奏でるポリネシア風のインストがやがて"CARAVAN"とわかり、それが終わるとトッド登場。メンバーみんなは正装していてアロハにジャケットだったり、トッドは赤坂でも来ていたゴールドのスーツか、真っ赤なスーツであらわれた。そして"I SAW THE LIGHT"でスタート、次はノINFLUENZAとレコードの曲順に演奏される。トッドはバナナの形をしたマラカスを振りながら歌っている。さらにノCAN WE,IT WOULDN'T,ZEN ARCHER,FIDELITY,NEVER NEVER LAND,LOVE IS THE ANSWER,ESPRESSOなど50分ほど。(だいたいどこの場所でもこのような曲順で演奏された)ファーストセットはすべてボサノバアレンジ。
このブレイクのあいだに地元のコメディアンが一人が出てきてしゃべりまくる。場所によってうけていたりうけなかったりといろいろ。20分ぐらい経ったあとセカンドセットが始まる。
キーボードのジョンが紹介するなか、ポリネシア風の大きな盾でからだを隠して登場。顔を出すとメイクして、裸足に少数民族の狩りのような格好をしている。上半身は裸。THE INDIVISUALIST,REAL MAN,LOST HORIZON,EASTERN INTRIGUE,CAN'T STOP RUNNING,HELLO IT'S ME(このセットはボサノヴァというより、民族音楽風でもある)そして再びブレイク。
最後のパートは客席役が入れ替わり女性ばかりとなり、カウンターにだけカップルが座っている。そこにトッドが入口から入ってきて、カウンターの奥に座り、しばし雑談。少したっておもむろにアコースティック・ギターを取り出してコモンマンを弾き出す。2曲目はその日の気分らしくLucky GuyだったりThere goes my imagination,Tie you downだったりいろいろ。そしてブルージなBorn to synsthesizeが始まる。中にアドリブが長くあってところどころ原形をとどめていなかったりして、まさにジャズといった感じ。メンバーどうしで掛け合いなんかあって、まるでブルーノートにいるような錯覚になる。10分以上になることもあったようだ。そして久しぶりにきくメドレーI'm so proud/Ooh baby baby、これはバック・トゥー・ザ・バーズに入っているのと同じように揺れるような感じのテンポでとても懐かしい。America Drinks And Goes Home(Frank Zappaのカバー)わたしはこの曲を知りませんでしたが、Smell of moneyのような歌い方でした。I want you 当然ボサノバヴァージョンであります。最後の曲は dream goes on forever、今回のツアーはアンコールがまったくないのですが最後の曲はしみじみしてます。演奏が終わらないうちにトッドがまわりの女性と一緒に席を離れます。ジェシーがイニシャチブをとって演奏が終わり、バーテンダーと挨拶を交わしながらステージをあとにしました。
最終日ライブが終わったのは12時をまわっていました。クラブはそのあとも余韻で大半の人はその場でビールを飲んで騒いでいます。(もともと飲み屋なので) 熱狂的なトッドファンは外に止めてある大きなツアーバスの前でうろうろしています。バンドのメンバーが食べ物を調達しながら出たり入ったりする中、もう少ししたらサインをするというのでみんな一列にならんでしばらく待っていました。しばし待つこと数十分、一人一人と話をしながらツアーバスの運転席の横でサインをしています。かなりお疲れのご様子でしたが… 横にはメリールーもいました。
私が列の2/3ぐらいのところでしたが、終わったころには午前1時をまわっていました。カシムは相変らず外でだれかと立ち話をしておりました。この人はボストンでも終わったあとも出口のまん前でたばこを吸いながら話をしておりました。寒いのに。客は知ってか知らずかあまり関心がないようで、ただ"Hi,Kaz!"と言って通り過ぎるくらいの感じでした。

アメリカ人のレビューや写真はこちらにあります。