遊歩道に沿って岩盤の斜面を登っていく。
「百穴」の名称は江戸時代の書物にも見え、
地元ではすでに昔から農家の貯蔵庫などとして使われていた。
横穴は高さ1.5m、奥行き2〜3mほどで、
実際に、中に入り込むこともできる。
凝灰岩の岩盤を掘ったものなので、
座ると服やザックにやたら粉がつく。
寝台と思われるつくりつけのベッドもある。
壁面に手をやるとノミでのようなもので、
掘られた跡があってなんか生々しい。
火を焚いてキャンプでもすれば、
古代の気分を味わえるだろうか、
もっとも、もとが墓穴と聞くと
あまり気持ちのいいものではないが。
なかには子供でないと到底入れない小さな穴もある。
古代人は相当手先が器用と見える。