☆1925年・ラジオ放送開始☆
建物に入ってエントランスを抜けると、左手に、ラッパのような真空管ラジオと円形状のマイクが据え付けられている。これが放送開始当時の再現スタジオで、パネルの説明には「マイクはアメリカ製の高価なもので宝物のように扱われた」とある。受信機のほうは「真空管式ラジオ」で、我々にはどう頑張って見ても蓄音機にしかみえない。
ここではこのマイクに実際にしゃべってみることができる。
椅子に腰掛けて「ああ〜こちらは東京放送局であります」と叫ぶと、衛星中継のようなタイムラグをおいて、反対側の受信機から「ああ〜」と流れてくる。ぼそぼそしゃべっては全然受信してくれない(聞き取れない)ので、かなりハキハキとしゃべらなくてはいけない。戦前〜戦後初期までのアナウンサーの発声が、日常話すのと違ってハキハキした独特の抑揚があるのも、多分にこのマイクの性能のせいだろう。
2階は「放送のあゆみ」のコーナー。前半はラジオが、後半はテレビなどの放送機器が陳列され、ボタンを押すと「♪鐘がなりま〜すキンコンカ〜ン…」などと当時の放送が流れてきて楽しい。
「ラジオたいそーっ!はじめっ!イチッ!ニィッ!サン!シッ!…」開始当時のラジオ体操。これじゃ教練だ。
「私たちの言葉」昭和20年9月〜平成4年4月。
うーむ、あの、説教にしか聴こえない投書コーナーがこんなに長い歴史を持っていたとは…。
時代はやっとテレビのコーナーへ。画面でプロレスをやっているのはかの力道山だ。
最後は「ハイビジョン放送」(どうしても宣伝したいらしい)。このほか、実際に昔の番組を視聴できる「ミニライブラリー」や、テレビカメラに映れる「体験スタジオ」などがある。
■NHK放送博物館■
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