「伊豆高原」といえば、海と温泉と漁村というイメージの強い伊豆半島の中で、ひときわおしゃれな観光地だ。高原をつらぬいて走る国道135号線の周辺には美術館や公園、教会、ペンションなどが点在し、いかにも高原という雰囲気につつまれている。
見どころにしても、美術館の例をあげるとピカソやシャガールなどの作品がある池田20世紀美術館、世界各国の人形1000点が展示されている人形の家それいゆ、欧米のドールハウスがメルヘンの世界へと誘うプッペンハウス・ヨシノ、安土桃山時代以降の陶器や絵画を展示している伊豆高原美術館などがあげられる。
まさにリーチ目のカップルにはまたとないシチュエーションといえよう。
しかし、そんなおしゃれなゾーンの中にも異形のスポットがある。伊豆高原美術館の向かいに鎮座している、一見、食堂兼土産物屋のような建物がそれだ。
そう、こここそは、猛獣たちの楽園、野生の王国なのであった。