7月5日の平穏な午後、それは発生いたしました。
仲間と「今日は発着数も少なく、割と平和だねぇ」などとのんびり会話なぞしていたところへ、けたたましい電話のベルの音。
「大変だー、ヘリが燃えてるぞ!!」と緊迫した叫び声!
あわてて外を見てみると、エプロンはもうもうとした煙に包まれております!
なんだなんだ、どうしたんだ!とオロオロ。
まもなく消防庁、警察航空隊、各使用事業会社、その他もろもろの有志一同により賢明な消火活動が開始され、炎はすぐに消し止められました。
みんな揃っての第一声は「びっくりしたー!でもよかったねぇ、怪我一つ無くて」でした。キャプテンと、ヘリポート関係者の冷静な判断と迅速な行動力が大災害を防いだのです。
この行動は称賛に値するものであります。
以下はこの経緯ですが
農薬散布のために4機編隊で離陸。
離陸直後にエンジンファイヤーコーションが点灯したため、「計器不具合」をコールしてアプローチ開始。
RADIOからファイナルにいる機体に「煙が出てますよ」とアドバイス。
正常操作で着陸、誘導路に入ったところで異音が発生するとともに発火。
その場で接地しエンジンシャットダウン。
あとはみんなの消火剤と煙でモウモウモウモウモウモウモウ.......
降りたあとの機体を見せてもらいましたが、テールフィンがオイルでベトベトでした。エンジンカウリングは黒こげ、エンジンは火葬状態でした。
鍋の取っ手、プラスティックのやつ。あれを焦がしたことがある方ははご存じかと思いますがツーンとしたかぐわしい(?)香りが漂いました。
「どーせコーションなんてエラーだろ!」「もう少し行ってみようか」なんて判断していたら東京湾の藻屑となるところでした。「いやー、よかった、よかった」。
ちなみに事故扱いにはならず、異常運航で処理されるそうです。
以上です。
いやぁ、臨場感溢れるレポート有り難うございました。
東京ヘリポートでは事故を想定した訓練を毎年欠かさず行っており、危機に関する体制がしっかりとられていると聞きます。やはり日頃の訓練の成果が出たのでしょう、素晴らしいことです。また使用事業会社の会社の枠を超えた協力にも拍手を送りたいと思います。
しかし、さすがに現場からの生のレポートは迫力がありますね。
匿名希望のようですが、ひょっとして運航関係の方でしょうか?
これからも投稿、宜しくお願い致します。