特集(Special)

Eurocopter EC120B緊急特集


東京ヘリポートにアプローチするJA120B


 遂に待望の"ハチドリ"ことEurocopter EC120Bがやってきた。塗装は純白に青でハチドリをあしらったマークとColibriの文字、デモ機としてはシンプルだがなかなか品のある塗装で、爽やかなイメージを与える。
登録番号はJA120B、最新のテクノロジーを結集した単発小型ヘリの新鋭機の登場である。
今回登場した機体は製造番号1005の海外輸出初号機。全世界に先駆けて日本デビューした。

 デモフライトは6月29日から開始。ちょうどその直前まで関東地方は梅雨ですっきりしない天気が続き、デモを危ぶむ声も聞かれたが、この週からは晴天が続き無事デモを行うことが出来た。梅雨の晴れ間を縫った見事な日程の設定と言えよう。
 さて29日は報道関係者向けのデモで派手なマニューバなど軽快な飛行を見せ、翌30日から7月3日までは一般ユーザを対象としたデモとなり、試乗希望者を乗せて何度もフライトを行い、軽やかに大空を舞った。

 世界で一番低騒音と言われるEC120だが、実際アプローチ時のローター音が非常に静かなのに驚いた。
ヘリを撮影する際には普通ローター音でアプローチを確認してからカメラを構えるのだが、この機体の場合は機影が見えてもローター音が聞こえない。かなり接近してきてからようやく聞こえるといった具合でその静寂性には舌を巻いた。

 外見は往年の名機アエロスパシアルSA341G ガゼルによく似ているが、ガゼルのあのキーンと頭にひびく金属音を知っている者には、その時代の流れと低騒音テクノロジーの進歩をあらためて感じることが出来るだろう。

 なお、本機はこれから全国デモが予定されている。
"ハチドリ旋風"の次のターゲットは関西地区である。さてどんなユーザがつくのか?ぜひともカラフルな塗装の本機を見て見たいものである。EC120の今後に期待したい。


<参考>日本に入ってくるまでの経緯
1998/01/23 野崎産業(株)、ユーロコプターマリニャーヌ工場にて受領
1998/02 アメリカアナハイムでのHAIに実機展示
1998/04/06 日本到着。全日空整備M大阪工場にて組み立て
1998/05/19 航空局より耐空証明受領
1998/06/29 デモフライト開始

尚、当"Rotor Wind"では機体の細部に渡って取材。

詳細は以下のアニメーションか"EC120徹底解剖"をクリックして下さい。


EC120徹底解剖

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