プログラマの憂鬱[第3回]
■ 人類は、道具(ツール)を使って進化した
とりあえず、ゲームを作るためには必要なデータを作るためのツー
ルが必要です。理想的には、自分で作るのが一番なんですがそんな
に時間がないので買ってくるかWebでダウンロードしてくるかのどち
らかが最適でしょう。僕は、そのためにゲーセンのシール印刷機を
作るバイト(本家本元のやつ)をしていろいろ資金を集め、LightWave
やPhotoshopを買いました。でも、やっぱり既存のツールで生成され
るデータはそのままでは使いにくいので、自分に使いやすいようにデ
ータを整形するツールを自分で作る必要が生じてきました。
まず、3Dオブジェクトのデータはそのままでは使いにくいので自分で
フォーマットを考えて既存のフォーマットのデータをそれに変換する
ツールを作ることにしました。.Xフォーマットを使うという手もあっ
たのですが、余計なデータが入っていたり、自分の想定している表示
形式に合ってなかったりしたので却下しました。また、あとのことも
考えてマテリアルを作成して保存できる機能なんかも付けました。あ
とはテクスチャマッピングを手動で編集する機能を付ければ、とりあえ
ずは一通りのモデルの作成作業ができそうです。
また、地形には地形専用のツールを作る必要がありました。既存の3D
ツールではランドスケープに特化した機能を有しているものがありま
せんでしたから。しかし、ランドスケープは2D情報に高さの情報を付
加した2.5次元の技法なので当たり判定が楽ですが、垂直な壁が表現で
きないなどの欠点があるので、それを補うための方法を考えなくては
なりません。例えば、BSPを使ってみるとか...。
現在、以上の2つのツールしか作ってませんが、今後必要に応じてど
んどんツールを作っていく必要がありそうです。とはいえ、ツールば
っかり作っていると本編のゲーム開発がいっこうに進まなくなってし
まいます。
- 1999年7月5日 -