2300系(2309F) 1386列車 普通
嵐山線 桂 2008年3月30日撮影

2300系(2325F) 1042列車 普通
京都本線 南茨木 2007年8月15日撮影

2300系(2319F) 1385列車 普通
嵐山線 桂 2008年3月30日撮影

1.概要
 1960年(昭和35年)〜1967年(昭和42年)までに製造された車両。マルーン車体に銀色のアルミサッシュという、阪急スタイルを築いた2000系シリーズの京都線版です。
 形式は2300形(Mc)、2330形(M)、2350形(Tc)、2380形(T)が用意されました。
 当時としては画期的な新機軸を採用したことから、「電子頭脳車」とか「オートカー」と呼ばれ、その性能が評価され、第1回ローレル賞を受賞している。

2.車体構造
 車体は2000系に準じた準張殻構造軽量鋼製車体の19m車体で、片側に両開き扉が3扉設けられてます。製造時は1,080mm広幅貫通路が設けられてました。

3.車内設備
 座席はロングシートが採用されてます。

4.機器類
 制御装置は電動カム軸制御器を用いた抵抗制御が採用されました。これにゲルマニウムトランジスタを用いた増幅器で制御するサーボモーターと界磁抵抗器を組み合わせた超多段分巻制御を採用し、自動定速制御を可能にしてます。
 主電動機は150kWの複巻補償巻線付直流電動機TDK-812-A(東洋電機製造)が採用されました。駆動装置は中空軸平行カルダンが採用されました。台車はアルストーム・リンクFS-333(電動車)とFS-33(付随車)又は、ミンデンドイツ式金属バネ台車FS-345(電動車)とFS-45(付随車)が採用されました。一部の車両に汽車製造製の軸箱梁式台車が試験的に採用されました。
 ブレーキは回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-R)が採用されました。
 パンタグラフは離線対策として2300形に菱形パンタグラフPT-42-L(東洋電機製)が2台搭載されてます。

5.主な履歴
 1961年(昭和36年)に第1回ローレル賞を受賞してます。
 1962年(昭和37年)に中間車が製造されました。
 1964年(昭和39年)以降製造された車両は貫通扉付狭幅貫通路が採用されました。
 1978年(昭和53年)〜1981年(昭和56年)に冷改工事が始まり、同時に制御装置の更新も行われ、定速制御は廃止されたものの界磁チョッパ制御(ES773)車として生まれ変わりました。また、冷改完了後に順次表示幕取付工事(2313F以降)が行われてます。また、2311と2331のMc−M’のユニットは冷改の際に試験的に電機子チョッパ制御(RG608)が採用されています。
 2000年(平成12年)から廃車が始まりました。
 2006年(平成18年)からATS更新工事が行われてます。
 2015年(平成27年)3月に全車廃車されました。

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