EH500形(0番代)
EH500形1次形(EH5002) 3050レ
東北本線 高久 2007年8月26日撮影

EH500形(0番代)
EH500形3次形(EH50044) 3054レ
東北本線 高久 2007年8月26日撮影

3060レ EH50038+コキ20
東北本線 高久 2007年8月27日撮影

1.概要
 1998年(平成10年)、東北本線で活躍するED75形や津軽海峡線で活躍するED79形を置き換えるために登場した2両連結のH級電気機関車です。

2.車体
 車体は鋼製2両1組車体で全長25mとなってます。試作車は車体側面のルーバーが小型で、採光窓が2車体で片側10箇所設けられてますが、量産車はルーバーが拡大され、採光窓が片側4箇所設けられてます。

3.室内設備
 機器室は結露防止のため2室構成になってます。また、機器個別に送風機と冷却ダクトを設け、トンネル内の高湿度の空気を入れないようにしてます。

4.機器類
 主回路は、交直切換機器+主変圧器+コンバーター+インバーター+主電動機×2で1群とし、計4群設けられてます。
 主変圧器は外鉄形無圧密閉式が採用され、2次巻線は2分割2群構成とし、3次巻線が設けられてます。冷却油にはシリコン油が採用され、容量は5,141kVAとなってます。
 主変換装置はコンバーターとインバーターを2台ずつ箱の中に収納し、冷却効率を図ってます。コンバーター装置は、圧接型のIGBT素子(2.5kV-1kA)を用いたPWM制御方式3レベル電圧形で、50Hzと60Hzに対応してます。インバーター装置はコンバータと同じIGBT素子を用いたPWM制御方式3レベル電圧形とし、32ビットの高速演算装置によりベクトル制御を行ってます。
 主電動機は強制冷却式三相かご形誘導電動機で、1時間定格565kWとなってます。
 補助電源装置は、140kVAのインバーター装置2台で構成され、通常は1台をVVVF出力、もう1台をCVCF出力としてます。
 台車はボルスタレス式の2軸ボギー台車が採用され、空気バネによる車体支持方式となってます。駆動装置は1段歯車減速つりかけ式で、主電動機の車軸支え部はコロ軸受けとしてます。軸箱支持は軸梁式による弾性支持となってます。
 ブレーキ装置は、発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキが採用されました。基礎ブレーキ装置は、ユニットブレーキを使用した焼結合金製輪子の片押し式が採用されてます。

5.主な履歴
2000年(平成12年)に試作機の実績をふまえて1次車(1〜2号機)が製造されました。前面の塗り分けが若干変わってます。
2000年(平成12年)3月に製造された2次車(3〜9号機)が製造されました。1次車との違いは先頭のヘットライトの位置が上方に移動した事です。製造途中段階で金太郎のロゴマークが入りました。
2001年(平成13年)に3次車(10〜)が製造されました。塗装は明るい赤に変更し、前面塗装が変更されました。

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