217
217系 横須賀線 品川
 1994年(平成6年)、横須賀・総武(快速)線の混雑緩和と113系1000番代の置き換え用に開発された車両です。
 混雑緩和を計るために近郊形普通車として初の4扉が採用され、シートはロングシートを基本としているが、編成の一部にセミクロスシート車が連結されている。また、ラッシュ時の座席確保を計るため、グリーン車はすべて2階建て構造としています。
 編成は11両の基本編成(4M7T)と4両の付属編成(2M2T)で構成しています。基本編成のうち、成田空港寄りの3両(9〜11号車)はセミクロスシートとなっています。この3両を0番代とし、その他のロングシートの普通車は2000番代としています。ただし、9号車のモハE217とユニットを組むロングシートの8号車モハE216は1000番代として車号を揃えています。久里浜よりの先頭車は自動解結装置及び電気連結器付の基本編成の方をクハE216の2000番代とし、付属編成の方を1000番代としている。
 基本システムは209系と同様に回生ブレーキ付VVVFインバータ制御を採用していますが、走行条件を加味して歯車比を6.06(209系は7.07)にしています。
 車体は209系と同様に先頭部と台枠の一部を除き、すべてステンレス鋼を使用した軽量ステンレス構体を採用しています。普通車の車体幅は、セミクロスシート部の通路幅を確保するために211系と同じ2,950mmとし、腰部から下を絞った構造となっています。グリーン車は215系の2階建てグリーン車の車体構造を基本としたため、車体幅は2,900mmとし、1階部の床幅を有効に確保するため、下部に向かっての絞り込み量を少なくししています。
 運転室は、地下部分を走ることから非常時に基本編成と付属編成の通り抜けを可能にするため、スライドプラグドア形の貫通扉が設けられています。そのため、外見的にはすっきりとした構造になっています。また、踏切事故対策のために、運転席部分を強化し、事故時の衝撃エネルギーを吸収できる構造とし、運転席の視認性を向上させるために座席を高くしている。
 ロングシートの座席は209系と同じ方持ち式の物を採用し、オールフラットの構造とし、清掃を容易にしている。また、セミクロスシート車はドア間の大窓部にクロスシートを各1ボックス設置してあります。
 
  ←戻る