681系
681系0番台 4011M 特急「サンダーバード」11号
東海道本線 山崎〜高槻間 2007年8月13日撮影

681系
681系1000番台 4010M 特急「サンダーバード」10号
北陸本線 新疋田 2007年1月8日撮影
スカートのボルトが特徴的な先行試作車

1.登場背景
 1992年(平成4年)に485系の置き換え用として登場したJR西日本転換後初の新型特急形電車です。

2.車体構造
 車体長は21m強で、非貫通先頭部は流線型のシンプルなラインで構成され、側窓は外販と同レベルの大型化された連続窓が配置されてます。
 量産車は6両+3両の連結ができるように貫通扉付き先頭車が製造されました。

3.車内設備
 グリーン車の座席は2+1列でシートピッチは1,160mm確保され、液晶テレビ、音楽番組、スポット照明、スポット空調を個別に設けてます。
 普通席は2+2列でシートピッチが970mm確保され、脚台を側壁に直接取り付け、足下を広くしてます。
 トイレは洋式トイレと男子小便用トイレが設けられてます。一部の洋式トイレは車椅子での利用が可能となり、おむつの交換等ができるベビーベットが設けられてます。
 多目的室には様々な用途に対応するスペースで、折りたたみ式のソファベットが設けられてます。
 また、軽食飲み物の販売を行うスペースと車内販売基地の機能を兼ねた車板準備室が設けられてます。
 量産車のトイレは3両に2カ所設けてます。先行試作車も量産車と同様にトイレの増設を行ってます。

4.機器類
 制御装置は交直両用電車で初めてGTO-VVVFインバーター制御が採用され、1個の制御装置で1個の190kWの主電動機を制御してます。
 補助電源は静止形電源装置(パワートランジスタのSIV)を3両あたり1台設け、室内灯などはセクション通過時に瞬停しないようにバッテリーを介して給電してます。
 ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキを採用し、さらに応加重装置、滑走制御装置を取り付けてます。また、高速走行を考慮し全車車輪ディスクブレーキを採用してます。
 台車は軽量ボルスタレス台車で、空気バネ車体直結方式としてます。また、高速走行安定性を確保するためヨーダンパを設置してます。
 空調は低重心化を図るため、床上、床下分散のセパレートタイプとし、マイコン制御で冷風、除湿、送風、換気塔をコントロールしてます。
 先行試作車は3両で1ユニットという考え方でしたが、量産車は2両で1ユニットとなり編成組み替えが容易になりました。
 量産車の補助電源装置はGTO2重チョッパ+IGBT3レベルインバーター方式となりました。

5.主な履歴
 1992年(平成4年)7月に先行試作編成が登場し、12月から臨時特急「雷鳥」に充当されました。
 1995年(平成7年)に先行試作車を後に登場する量産車と同じ仕様にするため、鷹取工場で改造を受けてましたが、阪神・淡路大震災の被害を受けました。
 1995年(平成7年)2月に量産車が登場しました。
 2001年(平成13年)に先行試作車が量産車と編成構成を合わせるため、中間車を貫通扉付きの先頭車に変更し6+3両編成とました。  

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