21020系 特急「アーバンライナーnext」
大阪線 鶴橋 2009年1月3日

21020系 アーバンライナーnext 特急
大阪線 鶴橋 2009年1月3日撮影

1.概要
 2002年(平成14年)に21000系の更新工事用の予備車確保のために製造された特急形車両です。
 愛称名は「アーバンライナーnext」の称号が与えられました。
 形式と編成は下記のようになってます。
 ←難波
1次車
 ク21120形(Tc1)-モ21220形(M1)-モ21320形(Mc)-サ21420形(T)-モ21520形(M3)-ク21620形(Tsc2)
 ク21620形はデラックスカーとなっています。

2.車体構造
 車体長は先頭車21,000mm、中間車20,500mmで、鋼製車体となっています。
 先頭形状はカモノハシのくちばしに似た流線型で、先頭窓は1枚の局面ガラス窓が採用され、運転席上部にHID灯を4灯設けられました。
 乗降扉は片側に1カ所(モ21320形のみ2カ所)のプラグドアが設けられています。扉が開いたときにステップが伸びる仕組みになっています。


3.車内設備
 デラックスカーの座席は海側1人、山側が2人掛けで3列の電動式リクライニングシートが採用されました。シートピッチは1,050mmとなってます。背もたれが大きめに作られており豪華な雰囲気が出てました。リクライニングレバーは肘掛け上部に設けられており、リクライニングさせると座面が前にスライドする構造になってました。テーブルは面積が広いものが採用され、肘掛けに収納するタイプが採用されました。
 レギュラーカーの座席は従来車と同じ形状のリクライニングシートが採用されました。シートピッチはデラックスカート同じとなってます。車内で電波を送信し、FMラジオを受信することができました。
 トイレはモ21220形、モ21320形、21520形に設置され、21220形に車椅子対応の大型洋式トイレと、男子小便トイレ、モ21320形とモ21520形には女性専用と共用洋式トイレと男子小便トイレが設けられてます。女性専用トイレにはベビーチェアが設けられてます。


4.機器類
 制御装置はIGBT-VVVF制御(三菱電機)となり、1台で2台の主電動機(MB-5097A/230kW:三菱電機)が制御できる1C2M方式が採用されました。MT比率は1:1となりました。
 駆動装置はWNドライブ式となってます。
 制動装置は回生・発電併用電気指令式(KEBS-21A)で、抵抗器を備え、回生制動が動作しない場合、抵抗器により発電電力を消費させる方式となってます。
 起動加速度2.5km/h/s、減速度4.0km/h/s、最高速度130km/hとなってます。
 台車は近畿車輛製のボルスタレス式で電動車がKD-314形、付随車がKD-314Aが採用されました。
 パンタグラフはシングルアーム式のものが採用されました。

5.主な履歴
 2003年(平成15年)に鉄道友の会のブルーリボン賞、日本産業デザイン振興会のグッドデザイン選定商品となりました。
 2007年(平成19年)9月4日にデラックスカーの喫煙コーナーが廃止になりました。
 2007年(平成19年)10月8日より土日ダイヤに限り車内販売が開始されました。
 2009年(平成21年)に新型ATSの更新工事を請けました。

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