6000系(6001F) 急行 1322列車
名古屋本線 神宮前 2022年2月27日撮影

6000系(6046F) 普通 7050C列車
名古屋本線 神宮前 2018年5月1日撮影

6000系(6027F) 普通
瀬戸線 矢田〜守山自衛隊前 2012年8月15日撮影

1.概要
 1976年(昭和51年)に名鉄の本格的通勤車として登場しました。
 4両編成と2両編成が用意され、編成は下記の通りとなります。
←豊橋                            岐阜→
ク6000(Tc)−モ6300(M)−サ6100(T)−モ6200(Mc)
ク6000(Tc)−モ6200(Mc)

2.車体構造
 車体は普通鋼が採用され、18m級の車体となっています。
 片側に両開式扉が3か所設けられています。
 先頭形状は中央に貫通扉が設けられ、上部左右にヘッドライトが設けられました。貫通扉上部には種別・行先表示器が設けられています。下部には尾灯兼通過標識灯と乗務員室への通気口が設けれています。
 2両編成の9次車からは先頭形状が変更され、非貫通式となりました。上部左右にヘッドライト、上部中央に種別・行先表示器が設けられました。窓下には銀色の飾り帯が設けられ、下部左右に尾灯兼通過標識灯が設けられています。
 側窓は固定式のパノラマウィンドウを採用されました。5次車からは1段上昇式の開閉可能窓になりました。

3.車内設備
 座席は車端部がロングシート、乗降扉間はクロスシートを使用したセミクロスシートとなっております。クロスシートは中央を堺に車端部方向に向いています。

4.機器類
 制御装置は、抵抗制御方式が採用されました。1台の制御機で主電動機を4台制御します。
 主電動機は、150kWの直流直巻補極補償巻線付電動機が採用されました。
 制動装置は、発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキのHSC-D形が採用されました。
 駆動方式は中空軸平衡カルダンが採用されました。
 台車は、S形ミンデン式の空気ばね台車が採用されました。電動車がFS398形、付随車がFS098形となっています。

5.主な履歴
 1976年(昭和51年)に1次車が製造されました。
 1977年(昭和52年)にブルーリボン賞を受賞しました。
 1977年(昭和52年)に2次車が増備されました。行先表示器上部の構造が変更され、貫通扉の固定位置を変更して前面と同一平面になりました。
 1978年(飽和53年)に3次車が増備されました。
 1979年(昭和54年)に4次車が増備されました。乗降扉の窓が下側に拡大し、前面の行先表示器が大きくなりました。また、間通路の幅が狭くなり、片開き式に変更されました。
 1980年(昭和55年)に5次車が増備されました。側面窓が1段上昇式の開閉扉に変更されました。また、冷房装置が2台になり熱交換型換気装置(ロスナイ)を設けることにより熱損失を少なくしました。
 1981年(昭和56年)に6次車が増備されました。車体各所で軽量化が図られました。
 1982年(昭和57年)に7次車が増備されました。
 1983年(昭和58年)に8次車が増備されました。
 1984年(昭和59年)に9次車が増備されました。2両編成のみで、前面が6500系と同じく非貫通型となりました。先頭車、中間車ともに乗降扉の間隔を合わせるため、車内の座席配置が変更されました。電動台車がFS521B形、付随台車がFS098B形に変更されました。
 1985年(昭和60年)に10次車が増備されました。前面の標識灯がLEDの一灯式となりました。
 1985年(昭和60年)にロングシート化改造が行われ、1990年(平成2年)までに1〜8次車まで完了しています。
 1987年(昭和62年)に踏切事故によりクハ6035が大破し、車体を新造しなおして復旧しています。
 1995年(平成7年)に瀬戸線の輸送力増強のため2両編成×8本が転属し、間通路の幌枠追加、非常用梯子設置、座席モケットの不燃化が行われた。
 1997年(平成9年)より特別整備が行われ、車体補修、内装品交換、乗務員室後方に車椅子スペース設置、ドアチャイム設置、側面行先表示器設置が行われました。
 1998年(平成10年)に西尾線、蒲郡線におけるワンマン運転対応工事が行われました。
 2001年(平成13年)に三河線の一部区間におけるワンマン運転対応工事が行われました。
 2011年(平成23年)に瀬戸線の6032編成が廃車されました。2014年(平成26年)までに瀬戸線の6000系が全車廃車されました。
 2014年(平成26年)より三河線で使用するワンマン対応車のうち一部の編成に重整備が行われました。特別整備と同様の工事が行われ、それに加え放送機器の更新、表示灯・標識灯・行先表示機のLED化等が行われました。
 2016年(平成28年)より特別整備、重整備の対象外となった編成の廃車が始まりました。

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