BRECKIN MEYER

哀愁ただよう腰ぎんちゃく

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・メグ・ライアン、ヒュー・ジャックマン主演のロマンティック・コメディ『Kate & Leopold 』(2002)に出演。他のキャストもシャーロット・アヤンナにナターシャ・リーオンと面白くなりそうだ。監督は『17才のカルテ』のジェームス・マンゴールド

・主演映画『Rat Race』 (2001)が8月に公開。エイミー・スマートとは再共演、親友のセス・グリーンも出演する

・『Josie and the Pussycats』(2001)ではオープニングでアイドルグループ「ドゥジュー」のメンバーの一人として出演。「ヤツがオレの決めのポーズを奪った!」とセス・グリーンとくだらないケンカをしていた。監督のデボラ・カプランとは引き続き同棲中


 ブレッキン・メイヤーの芸風を一言で言おう。アメリカ学園物における「クサナギくん」。しかも人気が出てポジションを確保した現在の彼ではなく、スマップで「オチ担当」だった頃のクサナギくんだ。ルックスも彼とウッチャンを足して二で割って、多少ハンサムにしたような感じである。

 映画デビューは『エルム街の悪夢/ファイナル・ナイトメア』(94)。「場面泥棒」として注目を浴びるきっかけになったのは、ビバリーヒルズの高校生たちを描いた青春コメディの『クルーレス』(95)だった。

 クラスの「遅刻最多記録」を更新して演説するスケボー少年の役。「遅刻は俺一人の努力で出来るものじゃない、起こしてくれない親、待ってくれないバス、そしてエッグマフィンをさっさと焼いてくれないマクドナルドの店員にも感謝する‥」

 クラスの道化役で、「イケてる集団」からはバカにされている。彼らが主宰する「親が居ぬ間パーティ」にのこのこ出かけていって、アリシア・シルバーストーンの高価な靴に吐瀉物をかけるという失態も演じる。田舎から来た転校生の女の子と仲良くなっても、彼女は人気が出てきたとたん、彼を見向きもしなくなる‥。

 ブレッキン・メイヤーはいつもそんな時、ちょっと目を伏せて悲しそうな顔をする。この顔が彼のトレードマークといってもいい。

 続く高校ものの『ザ・クラフト』(96)では、アメフト部のスキート・ウールリッチの腰ぎんちゃく。ゴス娘の集団や転校生のロビン・タネイが廊下を通り過ぎると、下品にはやしたてるいやーな奴。もちろん黒幕はウールリッチの方である。ウールリッチとは『TOUCH』(97)でも共演している。

 いい役だったのは、『54』(98)。アンディ・ウォーホールは初めとする、70年代後半のN.Yセレブ達が根城とした伝説的なディスコ・54のボーイの役。

 バイトとしては古株なのにも関わらず、店の顔であるバーテンにはいつまで立っても昇格出来ない。自分が選から漏れたのを聞く度、例の寂しそうな顔をしてうつむく。仕事が下手な訳ではない。決定的に自己主張に欠けるので、目立たなくて取りこぼされてしまうのだ。

 自分自身には夢がない。だから他人の夢をサポートすることに喜びを感じるタイプ。同じく54で働きながら、ディスコ歌手としてのデビューを目指している妻のサルマ・ハエックや、ニュージャージーから上京してきて一旗上げようとやっきになっている弟分のライアン・フィリップの面倒をよく見るのは、自分にはないギラギラしたパワーに憧れるからなのだろう。

 しまいにはサルマ・ハエックのスタジオ代のために、麻薬の売人に身を落とす。それでもボロボロになったりはしないで、ラストで更正して勉強をし直し、堅気のサラリーマンになっちゃう真面目さがブレッキン・メイヤーらしい。『クルーレス』でも、最終的にはプロのスケボー選手として自分を持ち直すあたりがけなげだった。

  『待ちきれなくて‥』(98)では、ゲスト出演扱い。プロムが終わった後の高校生活最後の「親の居ぬ間パーティ」の物語で、メイヤーはパーティでライブを披露するはずのバンドのボーカル。しかし、このバンドはライブが始まる直前に服装のことでモメて解散してしまう。メイヤーはフリルのシャツにベルベットのスーツという出で立ちで、「元プリのつもりか!」と言われていた。

 映画のラストで、このバンドは仲直りしてあっさり再結成をはたす(笑)。この映画の脚本と監督を担当したデボラ・カプラン(美人!)が現在のガールフレンドだというのだから、メイヤーもスミにおけない。

 共演作はまだないがドリュー・バリモアとは中学の同級生で、彼女からエージェントを紹介されたらしい。そして何と!アリシア・シルバーストーンとは高校が一緒。 『クルーレス』ではクラスメートの役だったが、実世界ではメイヤーの方が先輩だった。

 最新作はダグ・ライマンの『GO』(99)。ラスベガスのエピソードに登場する。ジャンキーの役で、予告編では「俺のひいひいおばあちゃんは黒人なんだ」とうそぶいていた。

 『54』で共演したライアン・フィリップ、『待ちきれなくて‥』で共演したセス・グリーンとは「ワルガキトリオ」。一緒に会社を設立した、ということはセス・グリーンの項でも触れた。(本当に大丈夫かなあ)

その後は

『GO』では、ラスヴェガスに行ったその夜にエビに当たってお腹を下す役なので、あまり出番がありませんでした。

その代わり、今夏スマッシュ・ヒットを記録した『Road Trip』では堂々の主役。一夜の浮気をビデオに撮られて、遠距離恋愛中の彼女(レイチェル・ブランシェット)に郵送で送られてしまう間抜けな大学生役。ビデオを奪回するために長いドライブをするはめに。

『インサイダー』にもメインキャストの家族役でちょこっと出演。未見

ドリュー・バリモア、映画での初キスはE.Tだったけれど、プライベートでのファーストキスのお相手はブレッキン・メイヤーだったそう。

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