MARLEY SHELTON

ソンなかわいこちゃん

・最新ニュース

・『Sugar & Spice』 (2001)はようやく今年公開。アメフト部のジェームス・マースデンと出来ちゃった結婚をしたシェルトン、双方がまだ高校生であることから財政難に陥る。そこで考えたのが銀行強盗。協力するのは、チアリーダーの仲間たち!発想が悪趣味かつキュート。はやく観たいです。

・ホラー映画『Valentine 』(2001)では、デニス・リチャーズ、キャサリン・ヘイグルと共演。意地悪美女軍団らしく、昔自分がいじめた人間から復讐を受けるらしい。

・『遠い空の向こうに』のジャック・ゲリンハール主演の『Bubble Boy』(2001)ではヒロイン。免疫不全のためプラスティックの無菌室から出られない主人公の恋、というとトラボルタ主演の『プラスチックの中の青春』を思い出すが、彼女はグリニス・オコナーのように純な女の子ではないので結婚してしまう。それを阻止すべく、「無菌スーツ」に身を包み主人公が旅をする、というこちらはファレリー兄弟ばりのコメディである。

・高校時代のプロムは当時のボーイフレンドだったニコラス・ブレンドン(『バッフィー』に出演)と行ったそうだが、彼はシェルトンのために百本の薔薇とコンバーティブル・ムスタングを用意したんだとか。いかにも高嶺の花な彼女らしいエピソード。


 『カラー・オブ・ハート』(98)『25年目のキス』(99)と出演作が立て続けに日本で公開されて、私の中でにわかに浮上してきた女優さんが彼女。金髪にブルーアイ、整った目鼻立ちと愛らしい口元、すらりとしたプロポーション。学園クィーンにぴったりの風情で、実際にそういった役が多い。

 そして「学園クィーン」といえば、昨今のアメリカ学園ものじゃヒールと相場が決まっている。映画の中でもてても観客には愛されない。そういう高飛車な役ばかり引き受ける彼女に、なんだかプロ根性を感じる。

 映画デビューはローレンス・カスダンの『わが街』(91)だが、今の芸風が決まったのは、恐らく『サンドロット/僕らがいた夏』(93)あたり。悩殺!的な青いビキニの少女で、野球少年たちの憧れを一身に集める役だった。

 オリバー・ストーンの『ニクソン』(95)では、アンソニー・ホプキンズ演じるニクソンの愛娘で、美しい花嫁姿を披露。

 そして今時ティーンエイジャーのリーズ・ウィザースプーンとトビー・マクガイアの兄妹が、テレビ番組の世界でトリップしてしまう物語、『カラー・オブ・ハート』では、その白黒シットコム「plesantville」の登場人物の一人。本当はボーイフレンドがいるのに、外の世界からやってきたトビー・マクガイアを好きになって、物語の筋書きを壊してしまう。

 現実世界ではシャイなおたくで、女の子と口をきくことも出来ないマクガイアからすると、50年代チアリーダーのファッションが似合う彼女は、まさしく夢のガールフレンド。雨の降らないプリーザントヴィルの世界でマクガイアがシェルトンに傘をプレゼントすると、嬉しそうに彼女がそれを回すシーンが印象的だった。後で予定調和的な世界を求める人々によって、その傘はめちゃめちゃに壊されてしまうのだが。

 しかし。50年代シットコムの世界からマクガイアが90年代の現実に戻るとき、泣いて見送った性格のいい彼女がその「現実世界」では急変する。化粧がぐっと派手になり、目に意地悪そうな表情が浮かび始める。

 『25年目のキス』のヒロインは彼女ではなくて、ドリュー・バリモア。シェルトンの役は学校で最もイケている三人娘の筆頭。ようするにイジメリーダーである。

 ドリューの車を隠したり、仲間はずれにしたりしてさんざんバカにしといた後で、デヴィッド・アークウェットの策略によってころっと風向きを変える浅はかさと調子の良さ。プロムにはバービーの扮装で現れるが、優等生のリーリー・ソビエスキーにぶつけようとしたケチャップを自分が頭からかぶるハメになる。これがどうやら本領。

 日本未公開作も多い。『Trojan War』(97)では、ジェニファー・ラブ・ヒューイットの恋のライバル。輸入ビデオのパッケージを見たが、清楚にボーイフレンドを見つめるジェニファーのななめ奥で、腰に手を当ててイケイケ・ポーズを取っている彼女はいかにも悪役だった。この作品では彼女自身が制作を務めているというのだから、自分の役割をホント、心得ている。

 『Bachelor』(99)では、「24時間以内に結婚しないと遺産がもらえない」クリス・オドネルをめぐる女性の一人。彼女が決定打の花嫁であるはずもなく、ヒロインはレニー・ゼルウィガーだったりする。

 ネーヴ・キャンベル、レベッカ・ゲイハート共演の『Hairshirt』(98)の彼女の役名はただ一言、「bimbo」。これは「金髪のおばかさん」を意味する英語だとかで、映画界での彼女の地位を表しているかのよう。『Lured innocence』(99)ではハーヴェイ・カイテルと共演。ヌード・シーンもあるとか。

 2000年に制作が決まっている『sugar &spice』はちょっと期待したい。学園クィーンのチアリーダーが、クオーター・バックの子供を妊娠してしまったことから人生設計が崩れて、犯罪に手を染め始めるというおいしいストーリー。共演はミーナ・スヴァリと『洗脳』のジェームス・マーデン。この筋でシェルトンが主役でなくてどうする!と思うのだが。

 74年生まれ。若い時に彼女のように損な「学園のかわいこちゃん」ばかりをやって、後でバケしたケリー・プレストンのような例もある。実際、「ヤング・ケリー」と呼ばれているらしいし、つばをつけといて損はない逸材だと思う

その後は

『プロポーズ』では、花嫁候補ではなく、レニー・ゼルウィガーの妹役でした。ちょっと撮られ方がよくなかったのか、きれいな盛りが過ぎてしまったような‥。盛り返して欲しいですけれど。

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