妄想バカラックコンピュレーション

RED HOT + BACHARACH


1.don't go breaking my heart PM.DAWN

2.in the land of make believe CAETANO VELOSO

3.Arher's theme RUFUS WAINWRIGHT

4.walk on by 4HERO feat.SADE ADU

5.on my own DAICHI MIURA & HIKARU UTADA

6.wives and lovers SERGE GAINSBOURG

7.this guy in love with you CHET BAKERwith BURT BACHARACH

8.casino ryale theme GLENN GOULD

9.you'll never get to heaven KARAPANA

10.twenty four hours from Tulsa SQUIRREL NUT ZIPPERS

11.what'new pussycat? MANEY MARK

12.I say a little prayer TLC


1.セルメンとドノヴァンとサヴァンナ・バンドが好きなことで知られる、もはやヒップホップとは言いがたい黒人男子二人組(デブ)が、アコギとシタールにムーグでアクセントをつけた何ともラブリーなバックで、得意のコーラス・ワークスを披露する、必殺ソフトロック・カバー。
「もちろんバカラックはリスペクトしている。しかし、僕達はそれ以上にロジャー・ニコルズ&スモール・サークル・オブ・フレンズのこの曲のカバーが大好きなんだ」(本人談)

2.ギターとエレピをバックに、ゆったりとしたサンバ・リズムでブラジルの「粋な男」が甘く囁く。アート・リンゼイ参加。ダスティ・スプリングフィールドのバージョンに負けず劣らず美しい。ちなみに歌詞は、本人たっての希望でポルトガル語に翻訳されている。

3.あの俗な曲とは思えない、バーバンク90sな仕上がり。一部歌詞を変えて、寂しいゲイの歌にしてあるのが気にはなるが、 ヴァン・ダイク・パークスのアコーディオンと弦をバックに、ギターの弾き語りで何とも渋く聞かせる。

4.「バカラックには静かなソウルを感じるわ」と、ニースでバカンスを取りっぱなしでなかなか働かないシャデー・アドゥさんが、4ヒーローの冷たいバックで何とも涼やかに歌うドラムン・ベース・バージョン。なお、カッサンドラ・ウィルソンとエリカ・バドゥからもコンピに参加したいという旨の連絡を受けたが、彼女のアポが取れた時点でキャンセルされた。

5. イケル・マクドナルドとパティ・ラヴェルのAORデュエット曲を、オマーの仕事で知られるデヴィッド・フランクのプログラミングで、ちびっ子ソウル期待の二人が挑戦。「歌詞にはぜんぶかたかなをふってもらいました」といういたいけな大地君に、帰国子女でお姉さんの宇多田ヒカルが最初、歌唱指導兼歌詞解説をしていたが、歌入れの段になって大地君のあまりの上手さ+色っぽさにヒカル大いにあせる。後半のフェイク合戦はちょっとした聞き物。

6.霊界から特別参加。「奴とは同じユダヤの血が流れている」とか、何とか言いながら、最初のワンコーラスは例の声で、アカペラで通す。後半は昔取った杵柄でレゲエに乗せて歌うが、バックがスライ&ロビーではなく、80年代風エレクトリックサウンドだというのが、いかにも彼らしいミス・マッチ。音的にかっこいいかどうかは置いておいて。

7.霊界から特別参加その2。スタジオに入って来た時は明らかにヤクを決めた直後で、スタッフをはらはらさせる。歌いはじめても、ほとんどマイクが拾えるか拾えないか。しかし、たまたまレコーディング現場にいたバカラック御大は、「彼は素晴らしい。パーフェクトだ」と大絶賛して、自らピアノでバックをつける。

8.霊界から特別参加その3。オファーを出してもなしのつぶてで、企画者もいい加減あきらめていたところ、突如降臨して、勝手にピアノを弾きはじめる。超技巧でものすごい早さで弾いたため、わずか28秒で曲が終わってしまった

9.マイク・フェアリー在籍時の初期メンバーでこの企画のために再結成。コンガとフルートが心地よいメロウ・グルーヴ・ヴァージョン。「ハワイでもバカラックは大人気で、商業フラダンスのダンサーたちが、フラ用に編曲された『サン・ホセの道』で踊ることもある」という発言を聞いて、中村とうよう激怒。

10. ハワイアン・ギターとホーンで、例のニュー・スィング調で聞かせる、超おしゃれな偽カントリー・バージョン。原曲は男から妻への手紙の体裁だが、フェイド・アウト前に女性ボーカルのキャサリンがオールド・タイミィ唱法で、ウクレレをバックに「妻からの返信」を入れるお遊びあり。

11.なんと、タイトゥン・アップ・リズムの打ち込みもの。カット・アップで劇中のセラーズのセリフをどんどん入れて、盛り上げる。途中、アカペラで本人が音程をいちじるしく外してワンコーラスまるまる歌う「マイ・リトル・レッド・ブック」は必聴。

12.ティンバ・ランド・アレンジの例のチキチキ・リズムもの。T-BOZちゃんは相変わらずのはすっぱ声でわりとダルに歌う。


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