2 以前もあった? デビットカード
1980年代、地方銀行や信用金庫が中心となって、「バンクPOS」(今回のデビットカードと類似)を推進した。しかし、これは普及しなかった。
原因として以下の3点があげられよう。
1.地域金融機関が個別(地域別)にサービスを開始したため、カードの汎用性が乏しかった。
……利用者の総数があまりに少なすぎては、仕掛けた側にまでは利点は帰ってこない。そもそも、小額決済時におけるコストの引き下げが根本的な導入理由であるのだから。2.利用者は金融機関に出向き、書面で契約をしなければならず面倒であった。
……いちいち銀行で書面契約をしても(これだけでも大変な思いをする利用者は多いだろう)、使える店舗が地元にかぎられているのでは、ますます契約しないだろう。
3.ショッピングの金額にかかわらず、加盟店手数料が一律100円であった。
……これでは、500円の買物でバンクPOSを使われては、売価の2割が手数料になってしまう。80年代の通信インフラは現在よりももっと機械的に大袈裟で、かつ性能も劣るものであったことを合わせて考えるならば、加盟店にとってはいじめに近いものがあったと想像するのは難しくない。