9 デビットカード(J-Debit)は利用者の自己責任を求める

その前提として、デビットカードの使用に関して、どのような考え方がその根底にあるのかを見てみよう(デビットカード取引規定より引用)。ただし、この取引規定は、加盟店や金融機関はともかく、その金融機関のカードを持っている人にとっては、この1月4日から通知もなしにいきなり適用されたものであることを念頭に置く必要がある。

2.利用方法等

1. カードをデビットカード取引に利用するときは、自らカードを加盟店に設置されたデビットカード取引にかかかる機能を備えた端末機(以下「端末機」といいます。)に読み取らせるかまたは加盟店にカードを引き渡したたうえ加盟店をしてカードを読み取らせ、端末機に表示された売買取引債務の金額を確認したうえで、端末機にカードの暗証番号を第三者(加盟店の従業員を含む)に見られないように注意しつつ自ら入力してください。

ここでわかるように、暗証番号入力は、たいへん重要な事項としてとらえられている。

4.預金の復元等

1. 第1項または前項において引き落とされた預金の復元等が出来ないときは、加盟店から現金により返金を受ける等、加盟店との間で解決してください。

にもかかわらず、もし事件がおきた場合は、金融機関は責任がない、と明言しているのである。

クレジットカードの場合は、少なくとも紛失や盗難に気がついたとき、その使用を無効にすべく、クレジット会社と交渉することが可能であるが、デビットカードの使用においてはそれは不可能なのである。

利用者の自己責任を明文化したところで、実際に事件がおきたとき、その被害者が自分の口座のある銀行がなにもしてくれないことを、果たして理解しているだろうか。現在デビットカードとして使用できる銀行カードを所有している人の手元に、こういう文面は届いているだろうか。


表紙 戻る 次へ