1997/08/21 服部克久+音楽畑チェンバーオーケストラ+佐藤竹善 アムラックスホール
AMLUX PARTY 7th ANNIVERSARY 音楽畑 アコースティックナイト 〜やすらぎをあなたに〜
当日指定 整理番号 A143
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●経緯

音楽畑+竹善ということで、非常に興味をそそられていたのだが、
ぴあの一般発売で電話がつながったときにはチケットが既に売り切
れていた。

その後、MLで藤岡さんが「余ってるから誰か引き取ってくれ」とい
うオファーを出されたので、それに乗せて頂くことにした。藤岡さ
んに感謝。

●入場

待ち合わせに2分遅れたので、ちょっと急ぎ足で、トヨタアムラッ
クスのビルの「ひどおい」などの書かれたサイコロが宙に浮いた空
間をエスカレーターで上がる間がもどかしい。

4階まで上がると、ホールの入口に既に人だかりができていて、係
員が入場前の注意をしゃべっている。あらかじめ打ち合わせた目印
を探してうろうろするが、見つからなくて焦る。なにしろ、チケッ
トは現地渡しということにしてあったのだ。

4階も車のショールームになっていて、車を見に来た人も結構上がっ
てくるので、この人だかりはちょっと邪魔かもしれない。

フロア中央で自動演奏のピアノが鳴っていたりする。

しばらくして、藤岡さんがお友達を伴って現れた。何のことはない、
向こうが遅れただけのことだった。ほっ。渡されたチケットを見る
と「ドリンク・オードブル付き」とある。ほほう、座席は全員分あ
るというわけね。そして、チケットが高かったのはドリンク・オー
ドブル付きだったせいかしら。

それからさらにしばらくして、同じ余りチケットに乗った宮下さん
も登場。が、SLT-MLの顔見知りは他にまったくいなかった。

開場時刻になり、クロークにコートを預けてらせん階段を上がり、
5階のホールへ。

なんと、入口でウェイトレスに捕まって席まで案内される。これは
いい。座席取りダッシュがなくて落ち着けるし、おしゃれじゃない
ですか。こんなところだって知らなかったから、ラフな格好で来ちゃっ
たのがちょっと恥ずかしいけど。

ホール内には落ち着いた雰囲気の装飾が施されていて、なかなか素
敵。ところが、開演前の場内アナウンスなどを聞いていると、「ノ
リノリ・イケイケ」な内容の公演もやるらしい。そういうときには
装飾やテーブルの出し方も変わるのかしら。変わらないと変だよね。

●座席

丸テーブルが並んでいるフロアのほぼ一番後ろ、中央辺りのテーブ
ルで、二人組×3組の相席。ステージ中央のピアノのほぼ正面に当
たる位置。小さなホールというかライブハウスだから、一番後ろで
も客席が低密度なら十分にステージを堪能できる。ステージ上のキャ
ストの表情や演奏する手元もちゃんと見える。すばらしい。

チケットの料金に含まれている1ドリンクとオードブルをぱくぱく
と食べてしまう。ほかにも、別料金でドリンクや食事が追加できて、
公演中でも注文ができるようになっている。すばらしい。

●開演

演奏家たちが入場。全部で20人くらいいる。チェンバー・オーケス
トラなどと銘打っているからもっとうんと少ないのかと思っていた
が、管楽器がホルンだけになったのとティンパニがなくなったぐら
いしか普段の音楽畑オーケストラと違わないのではないか。

ギターはアコースティックギターのようだ。

1. やすらぎを求めて……

拍手である。よくロックのコンサートなどを見ていると(って、服
部克久がロックのコンサートを「よく」見るのか ^^;)わぁーっと
盛り上がって、終わるとしーんとなるけど、そういうのよりも、ミュー
ジシャンをおだててよりすばらしい演奏を引き出すのには、拍手の
方がいい。

一昨日はLe Coupleだったが、書いてないゲストとしてJ-Walkが来
た。昨日は奥井香だった。衣装に長いドレスと短いの+網タイツと
いうのがあった。今日は佐藤竹善。客が女性ばかりで嬉しい。

2. タンゴ・クラシコ

3. ロータス・ドリーム

狭い。これだけの人数をこのステージに乗せて餃子のようになって
いる。原宿のところにあるホテルのラウンジに仕事の打ち合わせの
待ち合わせをしていたら、長い茶髪の若い女性がキティちゃんのぶ
ら下がったような携帯電話でしばらく話していて、気がついたらい
なくなっていた。話し方からすると年の頃は15〜16で、それが21く
らいに背伸びしているように見えた。あれは絶対援助交際だ。

食事をしていると天井が開いて星空が見えるようなラウンジをイメー
ジして作った曲。

4. スターライト・ラウンジ

今日のオーケストラを構成するミュージシャンは、いろんなところ
でいろんな仕事をしていたり、海外へでたりと、いろいろな活動を
している優秀な人たちである。

ポールモーリアなんかだと、弦はみんな東欧の人で、管はブラジル
の人だったりする。

服部はオーケストラを二つ持っていて、一つは音楽畑オーケストラ、
もうひとつは東京ポップスオーケストラという。但し、ミュージシャ
ンはかけ持ちがあったりして、今日のメンバーがそっくりそのまま
東京ポップスオーケストラにいたりする。

そんな優秀なミュージシャンたちの中から今日は二人ほどとりあげ
る。

一人は、バンダナをしたコンサートマスター、G-CLEFにいた(? 後
藤さんでしたっけ?)さん。バンダナをしているのがちょっと恐い。

# 三浦に言わせると、バンダナよりも坊主からちょっと伸びた程度
# の髪型の方が恐い。顔と合わせて、桜金造にそっくり。

5. 晩秋のアダージョ

ここにいるミュージシャンたちは、毎日5〜6時間は練習しているは
ずだ。と聞いてみると、「あ、ハイ」という返事が返ってくる。

もう一人取り上げるのは、チェロの近藤さん。七福神の中で鯛を持っ
て釣りをしている、えびすさんのような福々しい顔の人。

6. 伝説の黒い森

竹善の前にもう一人のゲスト。管楽器は音の性質上いつもは後ろに
配置されているのだが、たまに緊張感を持たせるためにこうして前
へ出してみたりする。漫画で音楽家の一日というのがあって、ティ
ンパニか何かの奏者が朝起きてコンサート会場へ行って練習して、
本番で立ち上がっては見たものの音を鳴らすタイミングを忘れてし
まっていて鳴らさないまま座ってコンサートが終わって帰って寝る
というのがあった。とにかく音の大きい楽器というのは間違えられ
ないので大変である。

で、そのゲストは、トランペットの菅坂さん。Sing Like Talking
のライブにも参加している。彼をフィーチャーして2曲。

7. フィレンツェ---晩秋の街

最近、NHKでジプシー・キングなどの曲をやらなくなった。なぜか
というと、ジプシーという言葉が差別語だから「ロマーナ」と言い
換えなければならないというのである。同様に、チゴイネルワイゼ
ンなどもできなくなっている。

で、普段言えない鬱憤を晴らすようにわざと「ジプシー」を大声で
言って紹介。

8. ジプシーローズ

佐藤竹善登場。

服部は青森に行ったとき、山内丸山遺跡を見に行ったら、ちょうど
雨で人出が少なく、たっぷり説明してもらえた。あれは青森県人の
誇りですね。しかし、竹善は見たことがないらしい。

服部が青森に行くときに、藤田千章の実家の寿司屋を紹介して欲し
いと言ったら、そこはやめとけと言われたそうな。近所のオヤジの
飲み屋と化していて、千章のお父さんはもう殆どすしを握る気がな
いのだという(ほんまかいな)。竹善は代わりに、小枝寿司という有
名な寿司屋を紹介した。そこの奥さんが非常に若くてきれいだった
ことを指摘して服部が「あれは納得いかん。」

竹善は歌が上手い。達郎より上手いだろう。達郎は声を張るように
なったが、あれは年を隠すために違いない。

服部が達郎との打ち合わせのために六本木の店で待ち合わせている
と、達郎は登山帽に黒いサングラスで現れた。どうしたんだと聞く
と、ばれるとまずいからと答える。そっちの方が目立つっての。竹
善も、達郎はよくその格好をするのだが、周りの客が誰も気付かな
いでいると今度は少しずつ脱いでゆく、と応じる。

いろいろと服部が山下達郎の悪口を言うのに対し、竹善は、大丈夫
だろうと思っていろいろ言うと必ず達郎の番組へ密告するやつがい
て、達郎がまたそれをわざわざラジオで読む、と言う。

服部「じゃあ、僕はピアノのところへ行きますからその間つないで
ください」竹善「今日はみんな、僕のコンサートに来てくれてどう
もありがとう」←お約束のボケですね。

9. Super Star (Carpenters)

服部「どうですか、こう、弦に包まれてるのは。」竹善「気持ちい
いですよね、背中から掛け布団かぶってるみたいで。」

竹善がもうひとつ「かまくらの中にいるみたい」という表現をした
のに反応して、服部が、「青森にもかまくらがあるんだ」という。
かまくらは鎌倉のものだと思っていたらしい。

10. Stardust (Nat King Cole)

11. I want to last a day without you (Carpenters)

打ち合わせしてなかった強弱のつけかたを竹善がしたのに対してオー
ケストラがちゃんと追随したことを服部が指摘すると、それを竹善
が「ちゃんと体温を感じて温度を調節する電気毛布みたいな」と評
する。

12. Flame (Sing Like Talking)

この曲だけ、ギターとベースがエレキだ。

13. Just Once (Quincy Jones)

竹善退場。

14. ル・ローヌ

拍手を受けて、服部とコンサートマスターが顔を見合わせてにんま
りし、何も言わずに再び着席してもう一曲始める。何かアンコールっ
て感じがしないけど、まあ予定調和のためにいちいちキャストを引っ
込めたり暗くしたりしないというのも見識ではある。これはこれで
納得。

E1. 自由の大地

以上、15曲。

●終演

近いステージ。オーケストラの生音。竹善のボーカル。音に包まれ
ながら飲み食いできるテーブル。

幸せな時間であった。

外へ出て、4人で軽く食事をして解散。

以上

draft 1997/12/06 16:35


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