1996/12/02 Love Connection 渋谷Club Quattro
Debut Live
整理番号406
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●到着

招待ハガキと引き換えに渡されたチケットの整理番号が406と大き
かったので一瞬焦るが、開場時に並んでいた人は10人ほどであった
ため、少ない座席を楽に確保することができた。

●会場

すべての座席のうち1/3程度が招待客向け予約席となっていた。開
演まで長かったのでそっちを見ていると関係者らしいワッペンを付
けた人たちが挨拶を交わしていた。

ビデオカメラが2台設置され、撮影スタッフがついていた。

●座席

PA調整卓のすぐ後ろ、柱のそばに席を占めた。ちょうど、柱があっ
て人が座れないところにもテーブルが伸びているので、そのスペー
スが荷物置き場にできる。荷物が大きいのでラッキーである。

●資料

入場時にコンサートパンフのようなものが渡された。Love
Connectionの紹介とデビューシングル「YOU KISS ME」の発売日を
記した、メンバーの写真の写っている厚紙のケースに、今日のデビュー
ライブのチラシと、それに、渋谷クアトロ、大阪アムホール、博多
ビブレホール共通曲順表なる、演奏曲目とMCの入り方が書かれた紙
を表紙に、本日演奏される曲の歌詞が全部記された資料とからなる。
ほとんど業界向けのプレビュー的色彩の強いライブのようである。
至れり尽くせりの資料添付はありがたいけれど、業界人多し的雰囲
気はあまり好きな雰囲気ではない。

●開演 - 19:15

メンバー登場。

ボーカルの新井紀子は非常に小柄(身長150cmくらいか)で、焦茶の
ロングパンツに白のタートルネックの上にオレンジのダウンジャケッ
ト、髪型は耳のあたりで切れているカリメロ状のショートボブ。デ
ビューシングルのジャケットとはまた違った雰囲気の快活な感じの
格好。化粧の具合か、頬の肉の目の下の隆起が目立つ。

バンドはアコースティックギターの堀さとき、キーボードの倉橋サ
ダヨシのほか、ソリッドギター、ベース、ドラムス、女性コーラス
一人がついている。

ドラムセットに、音声に反応して踊る犬の人形が2体くっつけてあ
る。

1. SNOW LAND

最近ありがちな、よく通る、心持ちとがった声。曲もありきたりの
ポップスで、わりと安心して聞いていられる。

(MC)

挨拶。

2. 日曜日が待ちきれない

新井がアコースティックギターを演奏。といっても、ネックの真ん
中辺にカフがついていて(これは単に手が小さいからですね)、歌っ
ていないときだけ左手で4種類くらいのコードを押さえ右手で四分
音符くらいのアップダウンで、カッティングも何もなく弾いている。
ほとんど意味あるのかしら的な弾き方。音はソリッドと堀のアコギ
だけで足りてそうだ。

曲が60年代風(よく知りませんが)というか、すごくオーソドックス
なロックなもんで、そういう演出を入れたんだろうけど、ない方が
いいと思うな。

3. あなたからの愛を全部

バラードじゃないんだけどノリノリにはならない、短調のポップ。
一応、飽きさせないだけのバリエーションがあるんだなと感じさせ
てくれる。

(MC)

次の曲の解説。2年くらい前に新井がすごく落ち込んでいた時期が
あって、そこへ友達が海へ連れて行ってくれて、海を見ていたら自
分の悩んでいたことがすごくちっぽけな感じがしてきて立ち直れた
のでそれにちなんで作った曲。

4. 海だけが知っている

こういうのもバラードって言うのかしら。長調のスローな曲。

スモークがやや濃くなってきて、声がハスキー気味に聞こえるよう
になってきた。

(MC)

メンバー紹介。紹介したのはLove Connectionを構成する3人だけ。

バンドの名前は、スウェーデンだかのバンドKiss Of Loveの曲名か
らとって、新井がつけた。

次の曲は、ごく初期の曲。

5. You're The Only One (あなたが好き)

スモークが薄くなって、声が通るようになってきた。

6. 恋をしよう

(MC)

明後日(12/4)、Love Connectionはデビューする。シングルの発売
である。最後の2曲はそのシングルから。

7. 愛してるっていってほしいけど

8. YOU KISS ME

「YOU KISS ME」はいかにもシングル向けという感じの、しかしとっ
てもありがちな感じのする、キャッチーなサビを持つポップ。「愛
してるって……」はいかにもシングルのカップリング的な、スロー
な曲。

●終演 - 20:20

安心して聞いていられるんだけど、なんかもの足りないというか、
意表を突くところがない(そういう意味でちょっと面白かったのは
「日曜日が待ちきれない」だけか)。全体にきれいにまとまってる
んだけど、ありがちなルックスにありがちな声質に、さらにありが
ちな曲を乗せてきて、大きなお世話なんだけど先行きが心配になっ
てしまう。

ま、CMかドラマのタイアップさえ取れればヒットしそうな予感はす
る。BMGビクターのことだからGALBOみたいに消えちゃうようなこと
はしないでしょう。

そんなわけでヒットはするかもしれないけど、でも、ね、なんかつ
まんないよ。

2枚目のアルバムがちょっと違う傾向も見せてくれたら、1枚目と一
緒に買う気が起きるかも。少なくとも焦ってシングルを買う気には
ならない。

結局、知っている人に会うこともなかったし、ちょうどいつも大学
を出るような時間なので、ちょっときーんと鳴った耳を抱えてその
まま帰途につく。

以上

1996/12/02 24:27


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