1997/05/16 露崎春女 赤坂BLITZ
WONDER OF LOVE TOUR 1997
1階A列20番
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●開演前

BLITZの入口前になぜかNHKのカメラが。なじぇ?

●座席

1階A列だから最前列。但し左右両端にはA列の前に招待席が3つくら
いずつ作られている。誰が座るんだろう。

数列後ろに、矢箆原さんが取りまとめて取ったSLT-MLの一団がずら
り。

近い! しかも真ん中近くだ!

●開演 - 19:08

暗い中で白い格好をしたバンドメンバーが配置に着き、インストの
オープニングがひとしきり。

最前列なので音量が少し怖かったが、両脇のスピーカから出る音が
私のいる辺りの脇を抜けて後ろへ行っているような感じで、耳に負
担がかからないのは嬉しい。

目の前の柵と舞台の間の幅1.5mほどの空間にカメラが出現。ごっつ
いレンズをつけたカメラを2台下げた(カメラ自体は300mmくらいの
白レンズだったり標準ズームっぽい黒鏡筒だったり広角ズームだっ
たりで、EOS-1Nを含む4台をとっかえひっかえのようだった)スチル
のカメラマンが一人、業務用というか放送局用ハンディが2台(ケー
ブルを手繰る助手付き)、撮影の専門家じゃなさそうなスタッフが
手にしたハンディカムCCD-VX700(フードが丸かったからVX1000じゃ
ないよね)が1台。計6人が目の前をちょこまかと歩き回って視界を
削り取ってゆく。

放送用ハンディの人たちはみんな黒装束だから目立ちはしない(で
も視界を塞ぐから目障りなのは変わらない)んだけど、スチルのカ
メラマンは頭が金色、ハンディカムのスタッフはTシャツがグレー
でよく目立つためえらい目障り。放送用ハンディのカメラマンも、
一人は客席の柵(撮影してるとカメラマン自身の視界には入らない
はず)との間合いを取るのが上手なんだけどもう一人は助手ともど
もあまり上手くなくて、容赦なく客席側の私のいる空間を削り取っ
てゆく。あのなあ。

1曲目のイントロとともに露崎登場。おー、近い近い近い。

黄色い薄手の膝丈のコートの中に、黄色いベスト状のタンクトップ
と、白いぴったりしたロングパンツの間に発達した腹筋とへそが覗
く。アップにした髪の束の先が西洋の兜の羽飾りのようにもこっと
している。

広めに開いた襟元から、同じく黄色の、ブラだかビスチェだかがち
らちら覗く。あれたぶん見えても平気なやつなんだろうなあ。

ほっそりした体の肋骨の隆起のやや目立つ胸と、肩から二の腕にか
けてきらきら光ってる(汗だと思ってたんですが輿水さんによると
そういう化粧品があるんだそうですね)。そしてノングレアブラウ
ン管のように半つや消しっぽくテカってる厚い化粧。爪は金粉のよ
うに細かい粒子状の地に直径2〜3mmほどの金色の反射面がばらまか
れた、いわば金色地に金色の水玉模様といった感じの、何というか
あれネイルアートっていうのかしらん。

前から2列ほどがイントロで立ち上がるタイミングを逸して露崎が
登場して始めて立ち上がる。立ち上がると右隣の兄ちゃんが通路側
へ引いている。おっかしいなあ。私の動きは座席一つ分の幅に収ま
るように気を使ってるつもりなんだが。(^^;

1. Feel You

のっけからとばしているというかパワー全開。でもこのままの調子
をちゃんと最後までもたせてくれるんですよね。某谷村みたいに声
の出方がどうとか心配しないで安心して見ていられる。もうただひ
たすら気持ちの良い歌声の奔流に身を任せる。

あ! 露崎、以前ライブで見たときより顔が小さくなってる!

2. Slip Into The Mellow

ベースのねこさんがときどき気持ちよさそうに首を動かす。それを
見ると思わず微笑んでしまう。

右隣の兄ちゃんがメモを取っている。うーむ。先にそう動かれると
こっちは動きにくいぞ。

(挨拶)

まともな挨拶なんだが最後の方に説明口調の片鱗がちょこっと現れ
る。直せよぉ。

3. I Can't Wait Any More

4. Every Day and Night

3・4曲目がスローテンポになるんだけど座ろうという気が起こらな
くてそのまま立ちっぱなし。

(MC)

いやあ、近くからも遠くからもわざわざ来てくださってありがとう
ございます。ほら、こうやってコンサートに来るのって大変じゃな
い、あたしは自分のコンサートは見に行けませんけど、コンサートっ
て面倒臭くて行きませんからね。まず電話するのが大変じゃない。
情報誌で調べて、電話して、繋がらなかったらどうしよう。それか
ら、繋がったら繋がったで長々と話して、それから一週間以内に取
りに行かなきゃいけないじゃない、『一週間以内に取りに来なかっ
たら無効になります」とか言われてさ、それで一生懸命暇を作って
取りに行くじゃない、それでもまだ終わらなくて、チケットを手に
してからコンサートまで一ヶ月くらい待たなきゃいけないじゃない。

……以下、わざわざコンサートに足を運んでくれた人がコンサート
会場に来てコンサートが始まるまでの過程がいかに大変であるかと
いう話を延々と続ける。若いのにオバサン口調でやられるとちょっ
と長すぎ。

続いてバンドメンバー紹介。ギターのZandreは今まで日本語を2語
しか覚えてなかったのが3語に増えた。しかし女の子に話しかける
ときには途端に流暢になる。今ツアーでは新たにサックスが加わっ
ている。

ここまでにやった曲の紹介。Every Day and Nightはデモテープの
段階でテキトーな詞がついていたときには「同じ職場」という曲で、
歌い出しも「♪同じ職ー場に〜」と始まっていた。

先だって、テレビの番組の企画で、あこがれていたBaby Facesにイ
ンタビューすることができて、硬くなりながらインタビューをして
きた。次の曲はそのBaby Facesの曲。

5. Count On Me (Melodie Sextonとのデュエット)

Melodieおばちゃんと向かい合って語り合うような掛け合い。いい
ねぇ。

6. Home In Your Arms (Leon Danielsとのデュエット)

前のBLITZでのライブでは竹善よりも撫で肩なエンベロープのLeon
の声ってちょっと違和感があったんだが、2回目にしてだいぶ慣れ
てきた。

(MC)

2曲終えただけだからまだ続くと思っていたところへ、「それでね、」
え? 細いスポットライトが暗がりの中に露崎を浮かべる。

水族館に行って、イルカの水槽の前に張りついていた。寄ってきた
イルカに語りかけるとイルカも笑いかけてくれたり、立ち去ろうと
するとイルカも嫌がるような仕草をしたりと、言葉は通じないのに
意思が通じているように感じられた。そんな風に、コンサートでも
客と意思が通じればいいな。

このイルカの話も随分長く感じられる。MCの話の組み立て方は少し
研究した方がいいと思うぞ。バンマスの鈴木さんの突っ込みだけで
は足りなくて際限なくボケ倒すというか話が間延びしてしまうんだ
よね。露崎自身も言ってたが、話下手だ。

あと、イルカのネタを知っているのか、イルカの声をまねたと思し
き奇声が2階の方から聞こえてくる。露崎は「何か聞こえましたね」
といなして笑いにつないでいたが、あぁぁ、そうだよなあ、1000人
も集まるホールだと4σの外の人数だって整数になっちゃうもんな
あ。頼むから出しゃばるなよぉ。

次の曲は、露崎のように引っ込み思案の女の子が、うまく意図が通
じないで陥る葛藤を歌った曲。

7. I Tried

終わって袖へ引っ込む露崎。

8. Only In My Dreams+Feel For You

イントロで長〜いギターソロとベースとドラムのソロを含む、ちょっ
と長めのインストがしばし流れる。ギターソロは技巧を示したいの
か変拍子を入れてくるんだけど、変拍子をやられるとノリの腰が折
られちゃうんだよね。私はただでさえまともに体の動かない体質な
のにそういうのがくるとついていけないのだ。

で、Only In My Dreamsっぽいイントロに入ると、コートを脱いで
首からアルトサックスを下げた露崎登場。慣れない楽器を持ち出す
というのはあまり好きなパターンじゃないんだけど、あまり耳の肥
えてない私にはまあまあ許容範囲か。さすがに初心者というかさほ
ど技巧を凝らしていない風のフレーズを吹いている間の露崎の動き
が、カメラから逃げ回っているかのようにも見える。

で、1コーラス歌った後に私の知らない、たぶんカバーの曲(Feel
For You)が挿入される。それが一段落するとまたOnly In My
Dreamsに戻る。

曲が終わるとサックスを黒子に渡して引っ込める。

気がつくと、ステージ上にもハンディのカメラが2台現れている。
ライブビデオにでも使うんだろうけど、こんなにカメラが出ている
と、開演前に会場入口前にいたNHKのカメラが気になってしまう。
ひょっとして今日のライブBSあたりで流したりするのかしら。

9. Luv Thang

10. Time

アップテンポでノリノリの部といった感じで3曲続く。

カメラがときどき客席をなめるんだけど、たぶん撮ってたのは私の
左隣の女の子集団だろうね。私のぎこちない踊りと一人で大げさな
表情の顔を後々残る媒体に収められて客観的に見られてしまうのっ
て、こっ恥ずかしすぎ。

(MC)

次の曲のイントロに被せて、最後の曲だから一緒に歌いましょうと。
え、一緒に歌えとな? そりゃ無茶だよ。英語の曲が多い露崎の曲の
歌詞なんてハナから覚えようと思わないもの。

11. I Wanna Be Your Only One + 合唱

一緒に歌えだなんてどうやるんだと思っていたら、曲の最後で発声
練習みたいのをやる。何か客からのアクションが欲しいからこうい
うのをやりたくなるんだろうけど、ちょっと何かなあ。うまく表現
できないけど、あまり安易に合唱に頼らないで欲しいなあ。

(幕間)

一汗かいたので座って休憩。幕間が長いので、左後方、たぶん4列
目くらいの通路脇当たりから「はやくー!」と投げやりに叫ぶ若い
男の声。よせよぉ、そういうの。

(以下、アンコール)

バンドメンバーに続き、髪を下ろして肩に金色と黄色のショールの
ようなのをかけた露崎登場。

E1. Forever In Your Heart

(MC)

わざわざ足を運んでくれた皆さんのために、できたばかりの新曲を
次に披露する。この曲のビデオクリップをパラオで撮影したのだが、
日射しでふらふらになりながらの撮影だった。

E2. 太陽

なんか、いかにも「一発当てに行ってます」的なメロディーだ。キャッ
チーなのはいいけど、ややメリハリに欠ける気がしないでもない。
露崎の実力を際だたせるのはむしろスローテンポの曲で抑えて歌っ
たときの表現力だと思うんだけどね。でもほんとに当たるといいね。
そう感じさせるよ、この曲は。

E3. Let It Go + 合唱

曲の最後に、サビのメロディーを、1階の左右半分ずつと2階で3分
割して合唱させる。

以上、14曲。

●終演 - 時刻を控えるの忘れた

気持ちよく過ごせたコンサートに、惜しみなく拍手。カメラが客席
を撮ってるので、拍手する手で横の女の子の顔を隠さないように気
を使ったりして。(^^;

追い出しのBGMが流れ、アンケートを埋めて、パワフルで表現力豊
かな歌声の奔流の余韻に浸りながら会場を出る。

出たところで、矢箆原さんが、露崎の出演するイベントのチケット
が売られているという情報をもたらし、加山さんとともに会場内に
戻って探したが見つからず、すごすごと出てみたら入口の脇にチケッ
ト販売窓口があって、7/6のGiRLPOPのチケット売ってるじゃないの。
並んでる人がいたわけじゃないのでほいほいっと購入。

●軽いオフミ

矢箆原、輿水、加山、北田、鈴木K3、久野、竹内、三浦の8人で大
衆居酒屋に入って、黒生でイルカに乾杯。例によってSLTや露崎の
話題はほとんど出ない。

以上

1997/05/18 05:02


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