1997/07/06 露崎春女 日清パワーステーション
LIVE GiRLPOP ACT.18
B2立席 .A119
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●開演前

パワステに行く日はついでに大学にも行こうと思っていたのだが、
体調を崩してしまっていたので今日は午後3時に家を出、5時ちょっ
と前にパワステへ到着。

近くのコンビニでゼリー状の「10秒で摂れる200カロリー」の類を
買って口へ放り込み、並ばされている人の群れの中に加山さんを探
すが見つからず、そのまま列の中へ。

開場時刻になって私の番号が呼び出されても私と連番の加山さんは
現れず、そのままB2フロアへ。ホットドッグを買って後ろの方のテー
ブルでぱくついていると、加山さんがやってきた。そのまま二人し
てそのテーブルのところに居つくことにした。

我々が居ついたテーブルはB2フロア内の売店の脇で、売店に用のあ
る人が目の前を往来する通路と化しているので目の前を入れ代わり
立ち代わり人が通る。ときどき目の前に背の高い人が立つ。ただで
さえ天井の張り出しがあったりしてステージが見づらいのにこれで
ある。

開演時刻直前まで客の入場は続き、ずいぶんな人口密度になる。

会場内のテレビモニタでは今日の出演者のビデオクリップが流れて
いる。気付いたのは、大橋利恵の1曲、井上昌己の1曲、それに露崎
の2曲(1曲は「太陽」、もう1曲は「Feel You」だったか)。

●開演 - 時刻メモするの忘れた

今日のライブの出演者は大橋利恵、衛藤利恵、露崎春女、井上昌己
の4人である。業界における格でいえば井上の下で、従って3番目に
登場するんだろうと読んでいたが、違った(後述)。

まず、大橋利恵が登場。昔見たテレビCMの印象からは量産型小室ファ
ミリーかと思っていたが、違った。音はハード目だが、普通のポッ
プスである。4曲演奏。

実はデビューしてから3年になるのにようやくファーストアルバム
が出るという。苦労してるんだなあ。ミリオンセラーが最初から見
込める人しかアルバムを作らせてもらえないとかいった事情がある
のかなあと加山さんと話し合う。

大橋が引っ込むと、幕間となり、次の出演者のためにステージ上の
セット変更作業が入る。これが結構長く感じる。計測していないが、
10分くらいあったのではなかろうか。ステージ上で作業している係
員も、資料を見ながら話し合いながらといった感じであまり要領を
得ていないように感じられる。

幕間の間に客の動きがある。お手洗いに行くのか出入りがあったり、
見やすい場所を求めて移動したり、売店に飲み物を買いに来たり。
熱源の代謝が増えるせいか、幕間になると室温が上がるように感じ
る。

そして、衛藤利恵が登場。帰国子女だということは知っていたが、
8歳から19歳までオーストリアにいたとのこと。今23歳と聞いて会
場がどよめく。顔の骨格が縦長で目の位置が高めで態度も落ち着い
ているため大人に見えるのである。曲は南米風味のユーロビートと
いった感じで、私には馴染めない上、たぶん声量がないのにPAの調
整がちゃんとされてないせいでボーカルが弱く、少し退屈。6曲演
奏。

衛藤も実はデビューしてから3年になるという。なんだ、二人の利
恵はいずれも露崎よりキャリアが長いんだ。彼女らは露崎をどうい
う目で見ているのだろう。

衛藤のGiRLPOP出演は3度目を数えるのだそうだが、その割にMCがなっ
てない。ライブの経験はあまり多くないということなのだろうか。

衛藤が引っ込んでまた長い幕間。幕間の間、次の出演者が会場内の
テレビモニターに映るのだが、次は露崎かと思いきや、何と井上で
ある。びっくり。心持ち、会場内にもどよめきのようなものがあっ
たように思う。

で、井上昌己登場。バンドはBack Beatという名前で、構成によっ
てさらにサフィックスがついて、ギターだけだと「V1」、ギターと
キーボードだけだと「V2」、フルセットだと「V3」となるのだそう
で、今回は「V2」。ガールポップにしては近頃珍しい松田聖子っぽ
い声はずっと続くと疲れるがたまに聞くと心地よい。5曲演奏。

井上が引っ込んでまた長い幕間を経、いよいよ露崎の出番。

何と、露崎の他にはセミアコのギターとサックス、それにキーボー
ドだけというアコースティックな構成である。あの音の厚い曲たち
をアコースティックにアレンジって一体どういうのが飛び出すとい
うのだ。期待と不安が入り交じる。

「すっげえ静かじゃん、何とかしてよ」え? たぶんサックスの人が
何やら喋る。これって場馴れがそうさせるんだろうけど、ちょっと
ナンだなあ。

バンマス鈴木さんのコールで露崎登場。タイトなジーパンに、黒地
に白く細かい花模様の丈の短い長袖のシャツ。前身ごろの下端が結
んであって腹が覗く。手にはタンバリン。

1. Feel You

おおおぉぉぉぉ、面白い、面白い。くーっ、そう来たか。

アコースティックなFeel Youである。バンドの音が控えめになる分、
露崎の全開のボーカルが大迫力で迫ってくる。これは素晴らしい。

それにしてもこの大迫力でもおざなりになることのない表現力、前
の出演者3人が楽屋で見てるとしたらどんな思いで見てるんだろう
か。

(MC)

暑い。ここに来るまでの車でクーラーの効きが悪く、しかし外の方
が暑いんだろうなと思いながら窓を開けてみると涼しい風が入って
きて驚いた。

2. Slip into the Mellow

3. No More Lies

くー、面白いぞぉ。

ミドルテンポやスローテンポはアコースティック構成との相性がよ
く、ぐいぐい迫ってくる露崎のボーカルの奔流に身を任せるのが心
地よい。

(MC)

梅雨はどこへ行ってしまったんだろう。まだ明けてないんだろうけ
ど、この調子で夏になっちゃったらどうなることやら。気温45度と
かなるんだろうか。

今回のようなアコースティック構成のバンドでの演奏は2回目であ
る。2曲目なんかは元々ヒップホップだったのだが、アコースティッ
クにするとまあこんなもんである。

いつかアコースティックアルバムを出してみたいと、三日くらい前
に思い立った。

メンバー紹介。サックスがかまたかずお、ギターはデビッドひぐち、
キーボードはすずきのりひこ。

続いては、最初のアルバムから懐かしい曲を(まだアルバム3枚で最
初のアルバムの収録曲を「懐かしい」なんて言うかなあ --;)。

4. Blue Sky

これは元々アコースティック向けの曲だと思う。CDのアレンジもほ
とんどギターだけという印象があるくらいだ。

露崎の実力が顕著に現れる部分というか魅力の一つに、抑えて歌っ
たときの表現力があると思うのだが、この曲は抑えて歌う曲なので、
その辺を味わうことができる。嬉しい。

5. Forever in Your Heart

1コーラス目の伴奏はギターのみ。2コーラス目からキーボードが入
る。サックスのかまたさんは拍子木のようなの(名前失念)を打って
いる。

6. I Wanna Be Your Only One

実はここまで通して、テーブルにもたれて落ち着いて聞いてたんだ
が、この曲に至って体が自然に動く。実は同様にして、1曲目の
Feel Youでも自然に手拍子を打ち始めた自分に驚いたものである。
露崎恐るべし(なんのこっちゃ)。

ところどころ歌詞を忘れているのかフレーズの頭で歌詞が落ちたよ
うな気がする。おぉぉぉぃ、大丈夫かぁぁ。せっかくここまで素晴
らしかったんだから画竜点睛を欠くなよぉ。

(MC)

次は最後の曲。(会場「えー!!」)そうよねえ。あと5曲ぐらいはや
りたいわよねえ。

7. 太陽

以上、7曲。

●終演 - 20:50ごろ

アンコールがあるかと思ったら、何と、なかった。露崎が引っ込ん
ですぐに客電がついて追い出しがかかってしまった。

しかし、アコースティックの露崎は素晴らしかった。控えめな伴奏
でボーカルをより際立たせたのは大成功だったといえるのではない
か。大橋や井上も頑張っていたのだが(衛藤はどうも好みに合わな
いのでパス)、このインパクトのおかげですっかり霞んでしまった。

いかに井上昌己が露崎よりキャリアも長くたぶん格も上のはずとい
えども、露崎の前に持ってきたのは正解で、露崎の後に回してしまっ
たら逆にかわいそうなことになっただろうとは加山さんの弁。納得。

いやぁ、今日来なかった人、絶対に損してますよぉ。ざまぁ見ろ。:-)

いいライブだったというのに今日は日曜日。私は22:20の最終バス
に間に合わせなければならないので、加山さんと飲みながらゆっく
り反芻することは叶わず、急ぎ帰途につく。朝から崩していた体調
不良の余波か、頭痛がする。これが熱中症でないことを祈る。

今日のライブはテレビ神奈川とスペースシャワーテレビのLIVE Yで
放送される。

以上

1997/07/06 27:14


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