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バックナンバー平成13年(2001年)4〜6月


2001年 6月 23日
傭兵伝説クリスタニア 過去からの来訪者
 古に「黒騎士」が率いてクリスタニアに移り住んだ暗黒の民が獣の牙と手を結び、猛虎の民だけがクリスタニアに暴力を振りまく存在と思われた。
 だが手ごわくなっていく猛虎の民に肩入れしている者がいる。
それはクリスタニアの高名な魔術師さえ知識でしか知らない魔法の品を戦いに投入し、惜しげもないような集団であった。
 そして正体が判明した時、その戦場で巨大な攻城兵器が姿をあらわし、獣の牙のベルディア砦は最大の危機を迎える。

 短編連作でリュース率いるベルディア砦を描いてきた「傭兵伝説」ですか、ここへいたってついに最大の敵判明!・・・と景気良く言いたいところですが、もとからバレバレでした。
 「だれが」は当然ながら「どうして」も予想通りで、期待を裏切るところがありません。

データ 著:グループSNE(河添 省吾/白井 英/栗原 聡志) 原作:水野 良
発行:メディアワークス 2001年3月25日

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2001年 6月 21日
宿縁の八聖者 聖刻1092第3部「黒き僧正編」6
 復興しつつあるヒゼキアの太子ダウスとスラゼンの王女エルシェラの婚礼によって二国の連合が成立しようとしたその時、ダム・ダーラの決定打は撃たれた。
 新王都となるべきだったア・ゴーンは、黒の僧正に飲み込まれつつあるイーシュナの殺戮の場と化す。
 それでもまだ自らの出番ではないというフェンが、そのあと対峙する事になった大敵とは・・・。
「黒の僧正編」最終巻。

 主人公無敵状態で続くこの物語ですが、ここへきてそれを危機に陥れる敵と、八の聖刻を封印する力となりうる「八機神」たち。
 無敵となったフェンを脇に置いておいて、第二部のガルン、第三部のクリシュナと脇のキャラが活躍することで、シリーズとしての奥行きと面白さを保っています。

データ 著:千葉 暁 発行:朝日ソノラマ 2001年5月31日

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2001年 6月 18日
魔道士の誇り 剣の聖刻年代記 四操兵の記2
 TRPG「ワースブレイド」のサプリメントで紹介されていた「四方面の操兵」の物語第2巻。
 「守門」に守られし国モニイダスは闇を纏う操兵を操る魔人アレイ・モーアに対抗したため、壊滅的な打撃を受けていた。
 それを弱体化ととり、特殊な人間に司られることから脱するという甘言にのせられた周辺諸国の為政者はベイラ、ソルゴナ・ニクスに対して牙をむいた!
 TRPGブームのなか、操兵の紹介ではトップで紹介された4体の「守門の操兵」が、古操兵の力を遺憾なく発揮する様は圧巻です。
データ 著:日下部匡俊 発行:朝日ソノラマ 2001年5月31日

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2001年 6月 14日
竜王戴冠2 <竜王の壁>を越えて
 自分の思いにしたがってアイール人を動かすアル=ソア。
 一方の幼なじみのエグウェーンは、そばにいて賢者たちの教えを受けながらも、学びが進まないことにいらだっていた。
 そんなところへ襲い掛かってきたのは「闇の猟犬」だった。
「歴史模様の織り人」であるアル=ソアとマットを狙う猟犬を、竜王としての力で跡形もなく消し去ってしまうアル=ソア。
だが、その手段は全界崩壊の戦いの時でさえ、闇セダーイもアエズ・セダーイも使うのを恐れた禁断の技だった。

月刊になっている大河ファンタジーです。通算25巻。
いまやヤング・ファンタジーとしては、米国ではかの「指輪物語」よりもポピュラーなのだとか。

データ 原題:THE FIRES OF HEAVEN 著:ロバート・ジョーダン
訳:斎藤 伯好 発行:早川書店 2001年6月15日

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2001年 6月 12日
ルアーの角笛 グイン・サーガ79
 アルド・ナリス、レムス一世の2人の王が対立するパロの騒乱はその影響を広げ、ついにグインは中原最強の国家ケイロニアの精鋭軍を率いて出陣する。
 同様にゴーラを手中にしつつあった「禍を呼ぶ男」イシュトヴァーンも介入のために兵を進めていた。
 中原とその周辺の人々が感じている大騒乱の予感は、戦国時代の幕開けなのか?
それともヤンダル・ゾックによる暗黒の到来なのか。

 いわずと知れたグイン・サーガの第79巻。
グイン、イシュト、ナリスが揃い踏み。
個人として影響を与えていた彼らが、ついに国家を背にして互いに動き始めました。
遂に成った三国志。まだまだ面白く続きますよ。

データ 著:栗本 薫 発行:早川書店 2001年6月15日

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2001年 6月 7日
聖獣の塔 運び屋サム・シリーズ2
 裏稼業の運び屋としての誇りがかかった積荷を持ち船ごと事故で失ったサムに舞い込んだのは、辺境惑星の遺跡から像を運び出す仕事。
 裏があるのは明らかだったが、ややこしい賭けのための賠償に借金だらけの身では受けざるを得なかった。
 だが行き着いた遺跡では、全員行方不明とされていた発掘調査隊の人間が、習得していないはずの能力で打ちかかってきて・・・。

運び屋サム第2弾。
話の展開がスピーディーなのは良いのかもしれませんが、翻訳のコアなSFに漬かっていると薄味に思えます。

データ 著:高千穂 遥 発行:角川春樹事務所 2000年10月18日(底本:徳間書店1983年10月)

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2001年 6月 5日
銀河番外地 運び屋サム・シリーズ1
 とある星間王国の近衛隊長あがりという「ほら」で有名な<ホラふき>サムだったが、実は彼が自分で言った事はない。
 だが彼が腕の良い運び屋なのは、ダーティーな世界に生きている連中には知られたこと。
 三篇の短編から成るサムの縦横無尽の活躍。

 といきたいところですが、ちょっと古さを感じずにいられません。
同じ作者でも「クラッシャー・ジョー」や「ダーティー・ペア」にはヒケを取る感じです。
 どうもシリーズとしてもっと続けば、広がりもありキャラも立ったのかもしれませんが。

データ 著:高千穂 遥 発行:角川春樹事務所 2000年10月18日(底本:徳間書店1980年11月)

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2001年 5月 31日
スノウ・クラッシュ
 「メタヴァース」がのっかってるコンピュータと光ケーブル網は、メディア王とよばれるL・ボブ・ライフの独占だ。
 そしてライフは慈善事業もやっていて、おんぼろ空母「エンタープライズ」とタンカーを使って難民を収容したりしてる。
 「スノウ・クラッシュ」の騒動に噛んでしまったY.T.はそこへ拉致され、ヒロは別経路で得た情報から、そのライフの王国へ潜入する羽目になる。
 リアルスペースと「メタヴァース」での2極、デジタルな事件のリンクは相互に干渉し、ついに「スノウ・クラッシュ」ウィルスとL・ボブ・ライフの計画は結末を迎えようとしていた。

これでもかっ!!という感じの大円団。
ラストシーンはクールすぎ(←誉め)。いいぞ〜Y.T.〜っ。
私的にはすでに紹介した「ハイペリオン」と肩を並べるほどのほれ込みようです。

データ 原題:SNOW CRASH 著:ニール・スティーヴンスン
訳:日暮 雅通 発行:早川書房 2001年4月30日

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2001年 5月 29日
スノウ・クラッシュ
 ブルジョアか必死な貧乏人でなければアクセスでにないサイバースペース「メタヴァース」の根幹をプログラミングした1人であり特級のハッカー、ヒロだったが、いまのところはピザの配達人。
 そうはいってもピザ配達は、没落した米国の一翼を支えるマフィアの牛耳る一台産業。
失敗は死に繋がるシビアな仕事ってわけ。  その配達にとばっちりとトラブルで失敗しそうになったヒロは、事故った車体の中からそのピザを、スケボーを駆使する<特急便屋>をやる女の子、Y.T.に託した。
 それはピザの配達人をクビにされ、「スノウ・クラッシュ」ウィルスによる言葉と宗教とコンピュータと人類にとって、聖書の「バベル」以降の大災厄へつながる事件の始まりでもあった。

 アスキーから出版されたサイバーパンク・ノベル単行本の文庫化。
「サイバーパンク」というば、ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」ですが、それ以降の「ポスト・サイバーパンク」として脚光を浴びた一作です。
 サイバーパンクの雰囲気を出すための体言止め文章の怒涛は、読み慣れない方にはちと辛いものがあるかもしれないですが、それがスピード感とクールさで物語進行を爽快にぶっとばしてくれます。
そして後半にヒロが情報から導き出す「スノウ・クラッシュ」ウィルスについての推察は、この作品がレベルの高いSFとしてよく出来ていることを証明します。
 ヒロのクールさ、Y.T.のキュートさ、退廃した米国の描写の「らしさ」とジョークも楽しくて見ものです。

データ 原題:SNOW CRASH 著:ニール・スティーヴンスン
訳:日暮 雅通 発行:早川書房 2001年4月30日

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2001年 5月 25日
RPGシティブック ファンタジー世界の街編
 文庫書籍ですが、TRPG用の資料本です。
D&D、RQ、WHなどのハイ・ファンタジー系TRPGでの街に見られる宿屋、酒場、様々なショップやその他の施設などを、その範疇のゲームで使いやすいように紹介しています。
SWやその他最近の和製ルールでは遊びやすさ優先のためか、やたら便利で信頼できるものである半面、この本に紹介されているような事柄は軽んじられ、TRPGという遊びを「おき楽極楽」な部分だけに落とし込んでいるような部分があります。
ゲームマスターをする方は1度手にとって、TRPGという文化的な遊びを作り出した国の人たちが、どのくらい真剣に遊んでいるかを見るとよいかもしれません。
データ 原題:City Book 1 著:L.ディティリオ
訳:安田 均 発行:社会思想社 1994年2月28日

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2001年 5月 22日
竜王戴冠1 選ばれし者たち
「時の車輪」第5部第1巻で、通算24巻。
 アイール荒地でアイール人を「竜王の再来」として束ねつつ、不安に揺れるアル=ソア。
白の塔からはアルリミン位だったシウアンは赤アジャの叛乱によって落ち延びていた。
そして黒アジャよりも闇王に近い闇セダーイたちが、竜王の再来について合議をもっていた。

大河シリーズの新章です。出だしだけあってまだ伏線を張りつつ、といったかんじではあります。
この一冊でぜひ目にしてもらいたいのは、実は後書きです。
小谷真理という方が書いているのですが、ファンタジーに類する文章を書いている(とくに『指輪物語』に連なるハイ・ファンタジー)人であれば、逸話として書いてある米国の大学での一幕は、考えさせられるのではないでしょうか?

データ 原題:THE FIRES OF HEAVEN 著:ロバート・ジョーダン
訳:斎藤 伯好 発行:早川書店 2001年5月15日

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2001年 5月 18日
新ロードス島戦記2 新生の魔帝国
 闇の聖地をフレイム王国の飛び地領として公王を勤める若き騎士スパーク。
彼の情熱はなみなみならないものであったが、魔獣さえ徘徊するマーモ島にはいまだ暗黒皇帝ベルドの下にいた者の残党や、騎士アシュラムの出帆に同行しなかった邪悪な人間やダークエルフが闇の領土してのマーモを復活させようとしていた。

・・・。ほかにあまり書くことがないです。
イラストは美樹本晴彦に代わって化粧直し。
相変わらずスパーク君はニースといちゃいちゃしつつも、リーフと仲良く口ゲンカ。
ロードスも「転生ネタ」をもちだしてきてますね。
珍しく軍団戦が描かれたような気がしたのですけど・・・、グイン・サーガなど読んでいると物足りないというか、なんというか。

データ 著:水野 良 発行:角川書店 平成13年4月1日

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2001年 5月 16日
星くず英雄伝 Vol.9 鏡像宇宙の小姫
 漂着した辺境の惑星で、密林生活を始めることになった「ヒーロー養成校」の生徒たち。
それらに紛れ込んでいるジーク一行もその一員として、葉っぱで作ったキレを身に付け、釣りやら狩やらで食いつなぐ。
だが発生し始めた惑星自体の異変は避けようがなく、意外な手助けはあるものの脱出用のロケットを作る羽目になって・・・。
帯にある「痛快スペースファンタジー」のなに恥じない、どたばた・ちょっぴりH・痛快なSFです(笑)。
データ 著:新木 伸 発行:メディアワークス 2001年4月25日

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2001年 5月 14日
PHANTASY STAR ONLINE 1.光(フォトン)の継承
惑星ラグオルでの事件が解決されて5年。移民元である惑星フォーブで、連邦とギルドの対立の狭間にいるハンターたちのなかに、脅威が迫っていることを感じている者たちがいた。
1人は自分の「家」の責任を負い、1人は若いハンターを鍛えているところで、1人は新たな脅威の核心に近い存在を身近に置いていながら・・・。

 ちょっとボリュームもない1巻をだけでは評にならないですね。
そのうえ、ゲームをやりながら「SF的にはこうなんだろうなぁ・・・やだなぁ。」と思っていたことがそのまま設定として書かれているので、あまり気分がよろしくないです。
続刊でどのような展開になるかですね。

言う間でもなく、元ネタの「PSO」は面白いですよ。どーしようもなく!。

データ 著:庄司 卓/©SEGA/SONICTEAM,2000 発行:角川書店 平成13年4月1日

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2001年 5月 9日
百鬼夜翔 黄昏に血の花を
 ヒロイックな路線が見え隠れするようになったシリーズ第三段。
ここにいたって、妖怪を刈るハンターの存在が描かれます。
妖怪に殺された人々の怨念を力として利用する対妖怪「ツール」を駆使して戦う心の死んだ戦士。
 ・・・・オチがつまらなくならないと良いのですが。

「妖魔夜行」に引き続き、今作対応のTRPGもリリースされるそうです。

データ 著:西奥 隆起/柘植めぐみ/友野 詳 発行:角川書店 平成13年4月1日

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2001年 5月 6日
わたしはスポック
 かの「スター・トレック」の耳のとがった宇宙人、バルカン人のスポック役のれなーど・ニモイの自伝。
 「スター・トレック」とその生みの親ジーン・ロッデンベリーとの出会い、他の出演者たちとの楽屋コミュニケーション、TVシリーズから映画シリーズ、そして次シリーズの「NextGeneration」や監督業について。
 あまりにも「スポック」として定着してしまったことの問題なども扱われていて、非常に読み応えがあります。

 それにしても思うのは、アメリカン・ビジネスの「早い」こと。
「その場で電話をして」という表現がいくつ出てくることか。
「なんとかする」と即答して、なんとかしてしまう権限をもった人間の対応力。

データ 原題:I AM SPOCK 著:レナード・ニモイ 訳:富永 和子 発行:扶桑社

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2001年 5月 3日
新フォーチュン・クエスト7 待っていたクエスト エピソード2
ほのぼのTRPGパロディの代表作。
一世一代の大報酬で、借金の返済どころかパーティ持ちの家まで購入したパステルたちのパーティーだったが、それはモンスターと火事で消失!
無一文の着の身着のままから再出発の一同が挑むのは、高レベルの冒険者さえまだクリアしていない高難易度クエスト。
大小のトラブルを越えて開始されたクエストだったが実は・・・。

今回もTRPGフリークとしては楽しかったです。
過去のエピソードに、TRPG仲間を求めていた吸血鬼がいましたけど、あれに負けず劣らず。
「雑記帖」でも書くつもりでいますが、この作品のすごいところはこれだけライトでほのぼのなのに、世界観がしっかりしているところ。
『こういう世界なのだ』というのが無理なく描かれていて、その上お話も楽しいです。

データ 著:深沢 美潮 発行:メディアワークス 2001年3月25日

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2001年 4月 26日
百鬼夜翔 白昼の冥路
シリーズ第2弾。
短編集なのもあって紹介文は手間なので省きます。m(_ _)m
「妖怪」と「ヒロイック」がよいかたにはお勧め。
文章書きやTRPG系の文章として読む方は、作家の力量ということが良くわかる構成になっています。

個人的な感想として一つ書くと、したのクリスタニアでもそうですけど「生産している」という印象を強く受けます。
それが良いか悪いかはまた別のところで・・・。

データ 著:北沢 慶/川人 忠明/友野 詳 発行:角川書店 平成13年1月1日

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2001年 4月 18日
鏡の国のアリス
「不思議の国」の高名な続編。
暖炉の前で愛猫と過ごしていたアリスは、立てかけてあった鏡の国に飛び込んでしまう。
そこはチェスに国でもあり、クィーンになるべくアリスはいくつものイベントをクリアすることになる。
そこには名前を忘れてしまう森や、塀の上のハンプティ・ダンプティなど、後年の様々な映画や物語であたりまえに本歌取りされている数々のシーンが並んでいます。
「不思議の国」と同様に駄洒落が多数あり、英語ができるようになりたいなぁ、と思わせてもくれます。
データ 原題:Through the Looking Glass: And What Alice Found There 著:ルイス・キャロル
訳:山形 浩生( © 2000 山形浩生 プロジェクト杉田玄白)

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2001年 4月 11日
傭兵伝説クリスタニア 暗雲の予兆
 ベルディアにリュースを団長として新設された獣の牙の砦は、元は敵であった暗黒の民との軋轢を解消しようと、一丸となって使命に燃えていた。
 そんな彼らをあざ笑うかのように、猛虎の民は暗躍し、周辺の村や獣の牙のメンバーにも命を奪われる事件が頻発する。
 だが調査が進むうちに、それらはクリスタニアでは作製する技術も失われた魔法の物品を用いた襲撃と判明する。
 それは周期が失われたクリスタニアが、ようやく手に入れつつあった安定を覆すことを意味していた。
データ 著:グループSNE(河添 省吾/白井 英/栗原聡志) 原作:水野 良
発行:メディアワークス 2001年3月25日

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2001年 4月 9日
天使の非常手段 RIO 1
 天国へ一番近い街、ロビンソン島グローバル・スペースポートでトラブルシューターを生業とするリオは「バズーカを抱く天使」と呼ばれる凄腕だった。
 だが彼女は、記憶が無いだけでなくエクストラと呼ばれる人造人間の中でもトップクラスの能力を持つ存在だった。

 「星のパイロット」「エリアル」で高名な笹本祐一の初期作。
他社から出ていたものに手を入れての再販というのでしょうか?
それでもノリは変わっておらず、アクションSFとして面白く読めます。

ただ個人的な好みで言うと、イラストは・・・。

データ 著:笹本 祐一 発行:角川春樹事務所 1990年(元本) 2000年9月18日(改訂版)

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2001年 4月 6日
星界の戦旗3 家族の食卓
 人類統合体から奪還されたハイド伯爵領へ、当のハイド伯として統治するために生まれ故郷へ向かうジント。
 だがその胸中には「裏切り者」と呼ばれようとも、故郷を幸福にするための方策を秘めていた。
 一方、アーヴの帝都では新たな艦種で編成された戦隊が編成されつつあった。
その一部は実際にはジントに同行している皇帝の孫娘、ラフィールのために準備されたものであった。
 それを証明するかのように、新戦隊はハイド伯爵領を最終演習場所と定めていた。
データ 著:森岡 浩之 発行:早川書房 2001年3月15日

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2001年 4月 4日
ハイペリオンの没落・下
 連邦の無敵艦隊は、予期しなかった他星域への侵攻とあいまって苦戦を強いられる。
 他星域のアウスター艦隊はハイペリオンへの侵攻とは異なり、地表を軌道上から焼き払う戦法を取っていた。
それを前に、完全には信用をできないままAI<テクノコア>に助言を求める議会。
一方、ハイペリオンの巡礼者たちの前でついに<時間の墓標>は開き、時は巡礼たちにその役割を果たさせる。
 あるものはシュライクにはやにえにされ、あるものはかけがえないものを差し出し、あるものは連邦圏のヒトとAI群の二重構造に真実を見る。
 そして事態の真実が判明したとき、連邦代表のグラッドストーンは連邦、アウスター双方の人類救済のために、これまでの連邦を崩壊させる決断をせざるを得なかった。

「ハイペリオン」の完結編です。シリーズとしてはハードカバーで次世代主人公の物語があるのですが、まずはこれです。
 『蛮族』と連邦がさげずむアウスターの実態、人類から独立した人工知能群<テクノコア>の役割と思惑、<時間の墓標>とそれに関わった巡礼者たちの真実が、つぎつぎ起るどんでん返しの連続によって明かされていきます。
「〜没落」の上巻の帯には「90年代ベストSF1位」とデカデカと書いてありますが、私も本当にそう思います。

データ 原題:THE FALL OF HYPERION 著:ダン・シモンズ
訳:酒井 昭伸 発行:早川書房 1990年(原書) 2001年3月30日(日本語文庫版)

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