ただ、なぜ球電が発生し、なぜかくも巨大なエネルギーをもつのかということについては、著者も異次元理論とかを持ち出してくる始末。これには大槻センセイも苦笑しているようで。著者曰く、日本は世界有数の火の玉発生国だといい、日本の研究成果が待たれるとか。解明は大槻センセイに期待しましょう。
「火の玉」研究の海外(ハンガリー)版。この球電は、雷とともに出現することが多いのだが、時に何の前触れもなく現れたりする。
ふらふらとさがしものをするようにさまよって(著者はこれを球電が物質に引き寄せられ、近づくと今度は物質が帯電するので反発して離れるからだとしている)ドアーをすり抜けていったり車やジェット機を追いかけたり、あげくは家を吹き飛ばしたり人間を燃やしてしまったりするという。
↓お家に球電(同書のカットより)
そういえば、小学校の頃、学級文庫で「世界のふしぎな話」なんてのを読むと必ず、人が燃えちゃう話とかUFOの話とかあったなあ…(著者はUFOも球電だといっている。UFOから宇宙人が降りてきて云々というのも球電とその航跡の為すワザだと)。小学校の頃ゾクゾクした「ふしぎな話」の元ネタがわかる1冊。
それはともかく、取材者の個性か地理的な差か、東京版だとちょっと歩いてすぐ美術館というようなコースが多いのに対し、神奈川版などは「ほんとにこんな距離歩くんか?」というようなロングウォーキングや、やたら寺ばっかりだったりするようなプランニングが多い。
とはいえ、東京版で94コース、神奈川版84コース、埼玉版79コース、千葉版73コースと、紹介されているコースの数は実に盛りだくさんで、これだけあれば相当旅好きの人でも新参のコースに出会うはずだ。先日、東京版と千葉版で写真をフルカラーにした“新版”が出たが、コース数は半減されて、42本前後。資料に重きを置くか、見栄えを重視するか、好みの分かれるところだ。この手の本は“新版”が出ると旧版はまたたくまに淘汰されるので、“旧版”に重きを置く人は書店に急げ!
「歩いて訪ねる自然と文化の道」との副題が示すように、各地の公園や名所史跡古刹、美術館、博物館などを巡る散歩コースで、徒歩時間は概ね1時間から2時間強の間。東京、神奈川、埼玉、千葉の4冊のみ出ており、群馬や茨城などではさわやか散歩はできない(やーい)。
また、大きな特徴として、園内の見取り図が掲載されている。これがまた味もそっけもない、まるで駅構内案内図のようなシロモノで、一見ちっとも楽しさが伝わってこない。
最近は、きれいなカラー写真と現場をことさら美化したノリのいい形容詞とに囲まれたガイド本が氾濫していて、そういった想像力を働かせる機会が減ってしまっている。
なにゆえ日テレがこのような本を出しているのかよくわからないのだが、監修が(社)日本動物園水族館協会ということからも予想がつくように、まるで役所が作ったかのようなお堅いつくりである。同協会に加入している動物園や水族館155館あまりを、各館について「飼育動物数」「沿革と概要」「特徴のある施設と動物」などの項目を並べ、「飼育動物数」は哺乳類何種、鳥類何種、計15種51点といった具合に、たんたんと紹介している。
さすがにこれだけでは気が引けたのか、『おもしろ動物百科』というコラムが各館毎に設けられ、「人気者のワニ」や「頭脳明晰!?ウサギのピョンコ」といった各館自慢を載せている。
だが、お堅いからといってつまらないかというと、さにあらずで「沿革と概要」などもちゃんと読んでみると、“昭和22年の猛火により、市街地の大半を焼失し、その後市街地の一部が公園になった。そこでサルや小鳥を飼い、現在の動物園の前身が誕生云々”など、その施設の思わぬ由来を知ることができる。
しかし、現地の光景を思い浮かべながら訪れるのが旅の楽しみの一つだとすれば、この無粋なマップから「ここに猛禽舎、ここに放飼場」などと現地を一所懸命思い浮かべて訪れてみるというのも、また楽しいことではないか。
予断を排した素朴さとでもいおうか、そんな頑固さをこのガイドは持っている。
『自由時間マガジンハウスムック』と称する別冊ムック。“休日はゆっくり博物館で過ごそう。個性的な国内外の81館を紹介”とサブタイトルがつき、“特別取材スミソニアン博物館群”とも。
ところが巻頭を飾っているのはなぜか「山形県立博物館」! 巻頭16ページを使って山形の博物館の大特集である、なぜだ? まるでオールスター戦に阪神のブロワーズでもが出てきてしまったかのような違和感があるのだが、山形は“山、平野、川、海があり…日本の北から南までの気候風土をすべて凝縮して持って存在している”と書いてあるから、それが故にだろうか?山形県博にはじまり、致道博物館、真室川町立歴史民俗資料館、出羽三山歴史博物館などなど、最後は即身仏まで登場してこの巻頭特集は終わる。
そのほかは割と専門性の強い博物館が紹介されているが、寺山修司記念館、松井秀喜野球の館、マーティン・ルーサー・キングJr.記念館など、人物系の博物館に力点が置かれている。