◇Hivision機は何故重いのか?

 前回(1999/3/7)、「Hivision機は離陸重量が3,200kgと重く…」と書いたところ、これをご覧になった某商社の方から「Hivision機材は従来機材に比べて軽くなっている筈では?」との質問を受けました。
再調査致しましたところ、当方の認識が誤っておりましたので、以下に訂正させて頂きます。

尚、ここで言うHivision機とはHivision機材を搭載したヘリの機体を指し
Hivision機材はカメラを含む放送機材(Hivision放送用)一式を指します。

 Hivision機材そのものは従来型(525本走査線タイプ)より軽くなっているが、Hivisionでの伝送技術が全国的に整っていない現在では、従来型も搭載する必要があり、伝送機材、ビデオの収録機共に2台搭載しなければならない。更にHivision信号を従来の525本走査線用にダウンする機材、その他各種機器を搭載している為、Hivision機の1号機であるJA6770 AS365N2の自重は3,200kg(燃料含まず)とかなり重くなっている。

 何もない状態でのAS365N2の自重は2,256kgだから、差引き944kgが放送機材の重量ということになり、これはお相撲さんで言えば丁度小錦4人分に相当する。
通常の取材ではパイロット、整備、カメラマンの3名という構成になるが、この状態で燃料を満タンにしようとすると、最大離陸重量4,250kgを超えてしまうため、満タンにすることが出来ない。その為遠方への取材に対しては”脚(航続距離)が短い”という問題があった。

また、2号機に搭載されているHivision機材は技術革新のおかげでJA6770に搭載された初期型よりも軽量になっている。

以上 1999/3/14


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