海外ニュース:トルコにロシア製EMS機
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BBCニュースによると このたびトルコにおけるEMS機の競争入札で、ロシアのカモフKa62が落札した。 |
Kamov Ka-62 from Kamov Company Web site
詳細は以下の通り 1月3日付、ITAR-TASS ロシア通信社 Andrey Palariya発 ロシアのカモフ社は、医療用として、トルコに5機のヘリコプターを供給する 国際入札に落札した。 補足 EMS (Emergency Medical Service:救急医療、日本ではドクターヘリと呼ばれている) Ka-62について Ka62はロシアのカモフ社が開発した16人乗りの最新中型双発民間ヘリコプター。 カモフと言えば同社のお家芸とも言える同軸二重反転ローター方式を思い浮かべるが、本機はシングルローター方式でテールローターはダクテッドファンを採用。 カモフKa62の詳細についてはカモフ社のサイトをご覧下さい。(英語版もあります) 今回のトルコ共和国に於けるEMS機の入札は、1999年8月の大地震災害による教訓を踏まえたものと思われるがロシアの機体の選定は非常に珍しい。 トルコの気候は場所によってかなり違う。イスタンブール近辺は東京と大差なく四季も有るが、エーゲ海や地中海側は夏は暑くて乾燥し、冬は雨が多い。
黒海に面した地域では温暖で年間降雨量も多い。 一方、中央アナトリアは冬は寒さが厳しく雪も多い。 入札には政治的背景がからむのが常で何とも言えないが、フラットで低床、広いキャビンを持ち、高温高地性能に優れ、かつ極寒でも耐えられるKa62は文字通り全天候型で、高いポイントを得たことは間違いない。 今回の選定でKa62はEMS機としても伸びる可能性が出てきた。 ロシアの技術力は高い。 軍用が多かったロシアの機体が今度は平和利用、しかも「人命を救う機体」として活躍することはまことに喜ばしい。 まさに時代の流れを感じざるを得ない。 尚、記事中、「価格、航続距離、全天候下に於ける業務遂行能力に於いて、アグスタ社、及びユーロコプター社のヘリコプターよりも勝ることがか判明した。」とあるが、 Ka62は両社が提案したと思われるA109E やAS365N3 又はEC155Bに比べると一回り大きく、エンジンパワーも2倍近くある。同一クラスとして3機体を比べることには無理があり、これは決して両社の機体が性能的にが劣っているわけではない。誤解のないよう申し添えておく。 以上 Rotor Windでは海外ニュースを取り上げることは少ないのですが、 今回はEMSに関係することで あり、しかも珍しいロシア機の選定ということで、掲載致しました。 また、Ka62との性能比較に関しては輸入代理店の商社等に配慮した私見であることをお断りしておきます。 尚、日頃から当サイトを支援、今回は翻訳にご協力頂いた英語、ロシア語に堪能なK氏にこの場を借りて御礼申し上げます。 2001/01/14 |
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