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 北宇都宮駐屯地祭レポート

 

 5月14日(日)陸上自衛隊北宇都宮駐屯地に於いて、第27回記念祭が行われた。

 前日の栃木県地方は大気が不安定で大雨が降るなど、関係者をやきもきさせたが予定通り開催され、当日は雲は多かったものの時折青空も出て、大勢の観客が初夏の祭りを楽しんだ。

  ここでの呼び物は記念式典の為に一斉離陸する数十機のヘリコプター。
陸上自衛隊使用の殆ど全機種が編隊を組んで舞い上がるが、今年はこれに初めてOH-1が加わった。

 OH-1は我が国が誇る最新鋭の純国産観測ヘリコプターである。
OH-6の後継機として川崎重工が開発、ヒンジレスハブををはじめ数々の最新技術を搭載、その技術に対してハワードヒューズ賞を受賞して いる。

今回は、最近正式配備となったばかりの霞ヶ浦航空学校から飛来し、ハイスピードローパスや、機体を左右に振ったり、高速バックを見せたり、と高機動性能デモを披露した。
音は非常に静かで、ダクテッドファンが出すヒューンという音に混じり、高速回転するメインローターからビーンというラジコンヘリのような軽い音がする。
大地を揺るがすようなバタバタと腹に響くAH-1Sの音を聞き慣れた耳には、驚く程の静かさである。

  OH-1はObservation Helicopterの名前から分かるように主任務は観測だが、実はループ(宙返り)や、高速から瞬時に停止したり、ホバリングからの後方ループ(機首を持ち上げ後ろへひっくり返りながらの後ろ宙返り)、降下角80度ダイブ(真っ逆様に急降下)など、戦闘ヘリ並の機動が可能である。
今年3月に行われたのヘリコプター技術協会の講演会で、このアクロバットのようなテスト飛行のビデオが公開されたが、その印象からすると、いささかおとなしい飛行に見えた。

 

 その後UH-60JAも途中から飛来。
機首をグイと下げてダイブ、腹をこする寸前でリカバリー、深いバンク角での 旋回などOH-1よりも派手なデモを繰り広げた。
終了後、ホバータキシー(車輪で転がらず、スポットまで飛んできて着陸)で 観客の目の前に降りるさまは大迫力で駐屯地側では強烈なダウンウォッシュを警戒して観客を一 旦立ち退かせる一幕もあった。

その後災害派遣訓練に移り、数機のヘリが患者搬送や消火活動などを披露。
これに栃木県防災ヘリのベル412「おおるり」も加わり、ホイストによる救助を行った。

地上展示も栃木県警のBK117C-1をはじめ、ロビンソンR22,R44などの民間ヘリ5機が並べられ た。

  毎年来ている人の話では、「今年は天候が悪く中止と思った人が多いせいか、 いつもより人数が少ない」とのことだったが、それでも滑走路前は入るスキも ないほど多くの観客で埋め尽くされ、OH-6によるアクロバットチーム「スカイホーネット」が描く虹色のスモークに歓声を上げていた。

(尚、同祭ではFA200やLR-2による固定翼機のデモも行われたが、割愛させて頂いた)

 

左の欄の画像をクリックすると大きな画像(50-60KB)が見られます。

 地上展示機(民間機) :横600pixel
 飛行展示機(自衛隊機):横800pixel

 

2000/5/20


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