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3月25日(土)、ベル427のデモフライトが東京ヘリポートで行われた。 ベル427は133ktの最大巡航速度性能を有し、4ブレードコンポジットメインローターシステムと広いキャビンを採用したベル社最新鋭の本格的な多目的小型双発機である。 今回の機体はカナダナンバー (C-GFLK)のデモ機。 |
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ベル427は8人乗り、パイロットの他7名が搭乗可能だが、今回はパイロットがカナダ人の為、コパイ席には交信を受け持つ中日本航空の方が座り、試乗希望者にはキャビンのみが解放された。キャビンはベル社安全基準をクリアしたロールオーバーバルクヘッドと呼ばれる方式で、しっかり乗客を守ってくれる構造となっており、標準の対面シートで片側3名が向き合って座る6座席仕様である。 筆者の席は右前席、パイロット席と背中合わせの位置である。向かいには外人が2名座ったが足がぶつかることもなく、足もとも十分広い。反対側の列には男女が向かい合って座り、計5名が搭乗した。
シートは衝撃吸収型で安全を考慮しヘッドレストが高く、キャビンから操縦席は見えないのが残念だが、これは搭乗者のプライバシー確保の意味もあるのかも知れない。
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タワーからの離陸許可が出てローター音が高まる。
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ベル427はとにかく窓が大きい。開口部は48インチ (約1.2m)。6人が乗ってもどの席からも外の景色が眺められる。 これではピンと来ないかも知れないので、実際にどのように見えるかを記す。 先ず、窓(ガラス部分)の横幅。 次に縦幅。 右旋回時(自分側に機体が傾く)には更に下方視界が広がり、真下を見ることも出来る。送電線監視、パトロール、報道などにはうってつけだろう。また、もし遊覧などに使用すれば座高の低い子供でも窓枠を気にせずに外を見ることが出来、喜ばれるに違いない。 |
先ず、ベル206の機内音、あの独特のクォーンという感じの高周波の音がない。 こうして都内見物もほぼ終了。 機は大きく右旋回して帰途につく。
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フライトも終盤に近づき、機速を抑えて高度を落とし、首都高速湾岸線を飛び越してアプローチコースに入ると、途端に機内騒音が小さくなった。 東京ヘリポートが見えてきた。緩やかに右旋回し直線コースに乗る。もう、揺れも振動も感じない。低速域の安定性、振動の低さには驚くべきものがある。 |
R/W19にアプローチ、滑らかに下降する。 |
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こうして約15分のフライトは終了した。 全体的には新宿上空で多少の揺れを感じたので、多少減点となったが、ここはもともと気流が悪く、他の小型機であればもっと揺れたことだろう。これがなければ満点をつけたかった所である。
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洗練された機体なのだが、おしむらくはデビューが遅過ぎたこと。 警察のベル206の老朽化が進み、双発機への代替が進み始めた当初に世に出ていれば、確実に導入数を増やせたと思うと残念でならない。 しかし今後、この機体の良さが認識されれば、自然と導入数は伸びて行くに違いない。 尚、今後は名古屋、福岡、八尾、神戸等で4月1日迄デモフライトを行う予定。 是非、この機会に多くの方にこの乗り心地を実感して頂きたい。 2000/3/27 (S ) |
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本デモフライトツアーは東京、静岡、名古屋、大阪、福岡で2週間に渡り実施。
フライト回数は延べ85回、計425名が試乗した。 |
以上 取材協力 三井物産エアロスペース(株) |
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