日本航空医療学会、ドクターヘリ講習会実施 

 


 先日、NHKニュースでドクターヘリ講習会の模様が放映されたので下記に紹介する。


 ドクターヘリを学ぶ講習会が東京で開かれた。
この講習会は日本航空医療学会が開いたもので医師や看護婦、航空会社の担当者等60人あまりが参加した。
参加した人達は酸素ボンベや点滴、電気ショックの機器などを備えたドクターヘリの性能について説明を受けたのち、すでにドクターヘリを使って活動を行っている医療機関による訓練を見学したり、実際に乗り組んで、乗り心地などを確認したりした。

< 川崎医科大学の小濱啓次教授の話>
 
「平成11年10月からの1年半、試行的だったが死亡率の減少と予後の改善が実数で出てきた。
  日本にドクターヘリを広げるには講習会を何回も開いてドクターヘリを理解してもらうと同時に現場で活躍 する医師や医療関係者を養成したいと思っている。」

 ドクターヘリは今年度からは全国の6つの医療機関で運用が行われることになっている。
厚生労働省では、これから具体的な医療機関を決め、さらに今後5年間でドクターヘリを活用する医療機関を全国30カ所に増やす計画。

以上、2001/4/11 NHK、夜のニュースより


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 この講習会は東京ヘリポートの朝日航洋ハンガー内にEC135(中日本航空)、MD902(朝日航洋)、川崎BK117 (カワサキヘリコプタシステム)の3機を並べて行われた。

  上記3社以外の航空会社や10月からの運航を目指している病院関係者も参加、 最終日である4月11日にはデモフライトも行われ、大勢の病院関係者が試乗するなど、にぎやかな講習会となった。

 4月1日から岡山の川崎医大は本格運航になっており現在はカワサキヘリコプ タシステムが運航、浜松の聖隷三方原病院も4月1日から引き続き運航をしており、こちらは朝日航洋が運航を担当している。

  しかしその他に関してはこのニュースにもあるように、まだ「どこが」という決定情報は聞こえてこない。 ヘリポートを整備してドクターヘリ導入を積極的に進める病院もあれば、東 海大学病院のように2001年度は見送り、2002年度に事業化を計画しているが予 定は未定など、県の予算がつかず断念する病院もある。また4月から開始はし ても半年後は未定という病院もあるなど、残念ながら明るい話題ばかりではない。

 このような厳しい情勢の中、ドクターヘリに対する正しい知識の伝授や未 導入医療機関へのアピールの為にもこのような活動は不可欠であり、まさにタイムリーな企画であると言えよう。
好評につき第2回も予定されているとのこと、このような会を毎月でも開催して貰いたいと思う。

 さて、今回の運航会社は業界では先行三社と呼ばれている。
では、今後導入を検討しているところはどうなのであろうか?
ある社の幹部はこう語る。
「ドクターヘリ事業は、単にヘリコプターを購入したから参画することができるという訳には行かない。
地道な実績造りと環境整備を進めていかなければならないので、導入してもしばらくは社内の訓練を中心に運航をしていく予定」

  事業に参画する業者が増えたことをうけ、一部には、事業に乗り遅れまい、機 体を導入すれば(すぐ事業に結びつく)、という安易な考えがあるのでは?と 指摘する声もあり、懸念していたが、この会社は「将来を見据えた地盤作りを確実に行う」というしっかりした考えを持っており、安心すると共に頼もしく感じた。
他の会社もおそらく、そうだろう。

  関係者も説くように、ドクターヘリ事業は決して安易な気持ちで始められるものではない。
その為には地域、自治体の協力が不可欠である。事業会社と二人三脚で進めて行く体制作りが望まれる。
一日も早い体制の確立を望みみたい。

2001/04/14
2001/04/18加筆



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