ズラリと勢揃いしたCH-47J

 2006年10月15日(日)、千葉県の
陸上自衛隊木更津駐屯地に於いて第34回木更津航空祭が行われた。

 木更津は陸上自衛隊の主力、第一ヘリコプター団が居り、式典飛行ではCH-47J他数十機が一斉離陸し、その迫力は「木更津名物」となっているが、今年は飛行展示が中止となり、“飛ばない航空祭”となった。
しかしながら、官公庁ヘリコプターのニューフェースが集結するなどヘリコプターファンにとっては楽しめるイベントとなった。

1. EC225LP
 まさに本日の目玉!ご存知AS332Lの後継機として選定された最新型で、日本初。
10月11日に配備されたばかりで、試験運用中、来年度に正式運用に入る予定という。

 写真では大型の防氷装置以外は普通のAS332Lと変わらないように見えるが、エンジンがパワーアップされ、よりパワフルとなっている。メインローターブレードは5枚に増え、形状もNH90の新技術を採り入れた最新のものとなっている為、振動が減り、乗り心地も向上している。アビオニクスはグラスコクピットでオートパイロットを装備。窓も大型となり、視界が良くなっただけではなく、非常時の脱出口としても使用可能となっている。

 特別輸送飛行隊のAS332L「はと」、「ひばり」、「かもめ」の3機も展示されたが(タイトル写真参照)これらに見られる機首左側に突き出たエアコンの室外ユニットがない。これはL2から採用された大型スポンソンの中に収納されており、すっきりとした側面となっている。愛称はまだないが、緑色でデザインされた自衛隊の新しいロゴが目立つ。

 特別輸送飛行隊の機体を撮影するチャンスは、ここ木更津しかなく、これ見たさに遠方から駆けつけたファンも居り、皆、盛んにシャッターを切っていた。


本邦初公開!EC225LP (陸上自衛隊 特別輸送飛行隊)

2.アグスタベルAB139
 警視庁が導入した最新鋭機で、こちらも日本にただ1機。一般の航空祭で展示・公開されたのも本日が初である。普段見ない機体が飛来した為、自衛隊員が警視庁クルーに頼んでコクピットを見学するなどの光景も見られた

 JA14MP アグスタベルAB139 おおとり4号 

3.アエロスパシアルAS365N3 「おおとり1号」
 千葉市消防航空隊が今年導入した新鋭機。本航空祭での展示は初
 (昨年はJA119C おおとり2号が展示された)


JA03CF アエロスパシアルAS365N3 「おおとり1号」

 その他、千葉県警からベル206L-4「かとり」、海上自衛隊館山航空基地からはSH-60Kが展示された。

 昨年(2005年)は冬(翌年(今年)の2006年2月にずらして開催)に規模を縮小して開催された為、今年に期待が掛かっていたが、某駐屯地に於いてヘリコプター体験搭乗の際の樹木接触(側面窓ガラス破損)という事故が発生、これを受けて陸上自衛隊では航空祭における展示飛行を自粛(立川防災航空祭は中止にまでなった。)「飛ばない、乗れない」のでは・・と、秋晴れにもかかわらず当日の観客の出足は今ひとつで、比較的空いた航空祭であった。それでも飛行展示がなくなった分、エプロンに一直線に勢揃いした所属機の姿は壮観で、普段撮ることの出来ないアングルに出会うことも出来た。

 来年は是非「木更津名物・一斉離陸」を復活してもらいたいものである。
              
以上 2006/10/15 初稿
2006/10/22記事・写真追加


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