第26話

あらすじ

城南工大高との決勝戦、平山は秋河工業との試合で痛めた足に麻酔を打って臨んだ。試合は一進一退の好ゲーム。川浜はペナルティーキックのチャンスを得ると、それを決めて3-0とした。その後も両チーム点が入らず前半が終わった。ハーフタイム、賢治に何か言われるようではおしまいと、選手たちは賢治の口を遮った。集中力を保ったまま後半戦に乗り込む。しかしペナルティーを与えキックを決めたれてしまい3-3となる。残り時間は5分少々。緊迫した試合展開の中、川浜はまたも反則を犯し、相手にペナルティーキックのチャンスを与えてしまう。しかし、幸いにもこのキックをはずし、3-3のままロスタイムに入った。試合は川浜ボールのスクラム。ここで清川と平山の間で無言の会話があった。スクラムから出たボールは平山をとばしてセンターへと渡ったのである。予想外の攻撃にデフェンスの出足が遅れた城南。ボールはウイングの栗原まで渡ると、必死に走った。大チャンスである。走る栗原を城南は必死に追いかけ、ゴールライン間際でタックルをした。判定はトライ。7-3である。この瞬間から賢治の意識は遠のいていた。赤津がゴールをはずしたのも解らない賢治であったが、10秒後、ノーサイド。賢治たちは日本一となった。意識を取り戻した賢治は駆け寄る部員を受け止めると、思いっきり泣いた。賢治は胴上げされ、表彰式、そして戦いは終わった。しかし賢治には、このときからまた新たな戦いが始まろうとしていた。

独り言

ウイング栗原へのランギーって言ってたけど、それっておかしいよな。2センの位置に栗原がいたってことか。しかもサイン自体がおかしいよ。
みんなペナルティーキックの時、見守りすぎだよ。次のプレーに備えなきゃ。曽根がキックはずしてボールが跳ね返ったときも追わなきゃ。イソップがいたら怒られるぞ。
バックスはここ一発の時には、なんなんだろう?
夕子が内田 玄治のことを後援副会長って言ってたけど、副会長はマスターの方だろ。

「バックスはここ一発の時には、・・・」
「わかってます!!」
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「誠、お前をとばすぞ」
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「勝負がつくのは、最後の5分間でしょう。負けないと思います。」
「今日こそその決着をつけるときです。勝ちたいと思います。」

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「ケンジ、ケンジ」
「マーク、勝ったんだな。勝ったんだな、マーク」
「勝ったんだよ、ケンジ。You're Winner!!」

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「このとき賢治は15人のタックルを一人で受け止めた」
「もう、こんなうれしいことはありません。勝てる、そう信じていても不安でした。でもこいつらがこんなすばらしい試合をやってくれて、信は力なりです」
「泣かせてください。思いっきり泣かせてください。勝ったぞー!!!」

川浜高校決勝戦メンバー

  1. 広川
  2. 小久保
  3. 丸池
  4. 内田
  5. 矢木
  6. 永田
  7. 小池
  8. 大嶋
  9. 清川
  10. 平山
  11. 栗原
  12. 赤津
  13. 竹下
  14. 小田
  15. 金森

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