テスト版
ここでは、加藤定彦・外村展子編『俚諺大成』(青裳堂書店、1989年)に主要文献として採録されていない江戸期の資料からことわざを抽出し、五十音順に並べ替えて掲載しています。(ただし、同書の本文中に一部収録されている場合があります。)
幕末までの主なことわざ集を網羅的にカバーする前掲書の学問的貢献がきわめて大きいことはいうまでもありませんが、その後の研究の進展によって少しずつ見出された資料も生かしていきたい、と考えています。ささやかなもの(現時点で項目数約1340)ですが、ことわざ研究にご活用いただければ幸いです。
索引では、出典に遡って確認しやすいように、書名だけでなく、丁数やページを示すようにしました。また、現代仮名遣いによる五十音順に並べ、読み仮名の一部も掲載しましたので、ブラウザの検索機能を利用し、ことわざの前半部分(短いものは全文)をひらがなで検索できます。
読みは、原典に基づくようにつとめましたが、明示されていない場合は一般的な読みとし、一部推測によったものもあります。また、原典の読み仮名は、難読のもののみ括弧内に示しました。お気づきの点がありましたら、遠慮なくご指摘ください。
データを増補した場合は、増補メモに掲載しますが、誤植は適宜訂正しますので、最新版をご利用ください。
なお、索引の作成に際し、武田勝昭氏はじめ、多くの皆様のご協力いただいたことを記し、あらためて感謝いたします。
2017年11月25日
(北村孝一)
増補メモ
2018/1/22 よし藤画「いろはかるた」および国久画「いろはかるた」(ともに吉海直人氏所蔵)を追加しました。
出典の略号と注意事項
吾、鼻、初、悉、平、両、千、女、鍬、心、傾、道、一、浮、衆、よし藤、国久、保、南、咄 (出典の説明にリンクしています)
読み仮名は基本的に省略したが、難読のものに限り括弧内に原本の表記で示している。
*は、小咄などで、ことわざを踏まているが、全文が明示されていないことを示す。
または、漢文体で次の文字が返り点、一二点などの記号であることを示す。
※は注記、または読みが確定できない、判読困難など、未詳部分があることを示す。なお、冒頭の読みが不明のものは末尾に掲載した。
あ行
か行
さ行
た行
な行
は行
ま行
や・ら・わ行
吾──石田未徳編『吾吟我集』(慶安2年〔1649〕成、信多純一氏所蔵)。『吾吟我集 他』(近世文学類従 第二期 狂歌編2、勉誠社、1977)の影印によった。第7巻「世話」からことわざを抽出し、影印のページ数を表示。*は狂歌に詠まれたもので推定形を含む。
鼻──高瀬梅盛編『鼻笛集』(寛文3年〔1663〕刊、信多純一氏所蔵)。『吾吟我集 他』(近世文学類従 第二期 狂歌編2、勉誠社、1977)の影印によった。下巻の狂歌の題となったことわざを抽出し、影印のページ数を表示。
初──小僧松泉編『軽口初笑』(享保11年〔1726〕刊、東京大学国語研究室所蔵)。細川秀雄「『軽口初笑』翻刻」(『信州大学教育学部紀要』44、45所収)による。ただし、第一巻原本落丁部分は、浜田義一郎・武藤禎夫編『日本小咄集成』上巻(筑摩書房、1971年)で補った。全5巻のうち、主として第4巻までの小咄のタイトルに用いられたことわざを収録し、巻数のみ示す。
悉──中村平五(三近子)『悉皆世話字彙墨宝』(享保18年[1733]刊)。頭書のことわざを国会図書館本の影印(『節用集大系』第29巻、大空社、1994)により収録したが、判読できない部分は都立中央図書館加賀文庫本を参照した。
平──平元正信『五十一諺』(寛保2年〔1742〕序、書陵部所蔵)。『続ことわざ研究資料集成』第1巻(大空社、1996年)による。資料名のみ表示。
両──『両点庭訓往来』(宝暦10年〔1760〕刊、東京学芸大学図書館望月文庫所蔵)所収の「世俗理諺」。「ぬす人」や「おもかぢ」など一般的用語は除外し、ことわざを収録。東京学芸大学リポジトリの公開画像による。http://ir.u-gakugei.ac.jp/handle/2309/7520
千──禿帚子「千代の春 補」(明和2年〔1765〕刊、国会図書館所蔵)。『ことわざ資料叢書』第3輯第2巻(クレス出版、2005年)による。国会図書館では、『絵本集艸』34〔たとへ尽し〕とされているもので、『千代の春』と重複しない部分(『ことわざ資料叢書』解説参照)。資料名のみ表示。
女──『女要文章宝鑑』(明和3年〔1766〕刊、東京大学総合図書館所蔵)所収の「諺絵つくし」。『岡村金太郎蒐集往来物分類集成』(雄松堂フィルム出版, 1987)による。すべて「オ」なので、丁数のみ示す。
鍬──鍬形寫ヨ『諺画苑』(文化5年〔1808〕刊、東京芸術大学図書館所蔵)。『ことわざ研究資料集成』第21巻所収。『俚諺大成』は「追補」で一部収録している。原本に丁数の表記はないが、序文の冒頭を1オとした。
心──小林高英『心学俗語』(文化14年〔1817〕刊、北村所蔵)。『ことわざ研究資料集成』第20巻所収。上下2巻からなる。下巻のは下と示した。
傾──柳亭種彦『傾城盛衰記』(文政4年〔1821〕刊、国会図書館ほか所蔵) 。廓の中で「たとへかるた」で遊ぶ場面が出てくる。そのかるたの文句のみ収録(拙稿「“たとへかるた”の流行と衰退」参照)。
道──思恩堂非得『画本道の手引』(文政5〜6年〔1822- 23〕刊) 。『ことわざ研究資料集成』第20巻(大空社、1994年)による。上下2巻からなり、すべて「ウ」なので巻と丁数のみ示す。
一──一文舎我笑「(衆議評判)浮世諺俳優軽歌(うきよことわざやくしやかるた)」(都立中央図書館東京誌料文庫所蔵)。嘉永7年〔1854〕頃。一枚刷りなので資料名のみ示す。
浮──一文舎我笑「浮世譬に寄(よる)役者見立」(都立中央図書館東京誌料文庫所蔵)。安政2年〔1855〕刊。一枚刷りなので資料名のみ示す。
衆──註文舎自由「衆評伊呂波軽歌(しうひやういろはがるた)」(都立中央図書館東京誌料文庫所蔵)。安政3年〔1856〕頃刊。一枚刷りなので資料名のみ示す。
よし藤──よし藤画「いろはかるた」(文久元年〔1861〕文正堂刊、吉海直人氏所蔵)※吉海直人『「いろはかるた」の世界』(新典社、2010)所収の図版による。
国久──国久画「いろはかるた」、(元治元年〔1864〕新庄堂刊、吉海直人氏所蔵) ※吉海直人『「いろはかるた」の世界』(新典社、2010)所収の図版による。
保──保田光則「俚諺集」(宮城県立図書館所蔵)。幕末頃。仙台の国学者、保田光則(1797〜1870)が収集したものとみられる。『ことわざ資料叢書』第1輯第1巻(クレス出版、2002年)所収。
南──近藤富蔵「南溟里語集」(明治16年〔1883〕)。『八丈実記』(緑地社、1964年)所収。明治期に編まれたものだが、八丈島で古くから伝承されたもので、実質的に江戸時代のものとみなしてよいと思われる。
咄──浜田義一郎・武藤禎夫編『日本小咄集成』(筑摩書房、1971)から同書の索引を参考にして抽出したもの(『軽口初笑』は翻刻から収録したので除外)。収録書の年代は、戦国時代から幕末に及ぶ。かっこ内に書名を示したが、テキストは必ずしも原文どおりではなく(表記が変えられている場合もある)、またことわざをふまえた小咄で、ことわざが明示されていない場合(*で示す)もあるので、注意を要する。
あいた口に牡丹餅 保91 あいたくちにぼたもち
あいたくちへぼたもち 一 あいたくちへぼたもち
あひた口へ餅 鍬7ウ あいたくちへもち
相人(あいて)のもたす心 初2 あいてのもたすこころ
青海苔貰ふた礼に太々神楽を上る 保50 あおのりもろうたれいに
商は牛の涎 千 あきないはうしのよだれ
秋なすび新婦(よめ)にくはすな 女63 あきなすびよめにくわす
悪事千里を走る 保60 あくじせんりをはしる
悪に強きは善の基 保50 あくにつよきはぜんのも
朝起は福来 両26オ あさおきはふくきたる
朝に有こと晩に有 保40 あさにあることばんにあ
麻の中の蓬 保64 あさのなかのよもぎ
足のうらのめしつぶ 道上21 あしのうらのめしつぶ
足元て雪吹 保73 あしもとでふぶき
明日の百より今日の五十 道上19 あすのひゃくよりきょう
当て砕よ 心1オ あたってくだけよ
あたまかくして尻かくさす 鍬6オ あたまかくしてしり
あたまかくしてしりかくさず よし藤 あたまかくしてしりかく
あたまかくしてしりかくさす 国久 あたまかくしてしりかく
あたまかくしてしりかくさず 衆 あたまかくしてしりかく
天窓の黒ひ鼡 保72 あたまのくろいねずみ
あたる罰はこかをかふりても 保89 あたるばちはこがをかぶ
熱き時の神てひし 南344 あつきときのかみていし
当て事は向うからはずれる 南349 あてごとはむこうからは
あての槌がちがふた 初2 あてのつちがちごうた
あとのまつり 初2 あとのまつり
あとのまつり 鍬10ウ あとのまつり
後腹をいたむ 保51 あとばらをいたむ
姉婿の位鷺 保45 あねむこのいさぎ
あふもとらすはちもとらす 鍬8オ あふつもとらずはちもと
油売の地獄に落る如く 保71 あぶらうりのじごくにお
あふれ者のそくひ 平 あぶれもののそくい
飴*て餅 保82 あめでもち
雨降て地かたまる 保65 あめふってじかたまる
過の高名 保53 あやまちのこうみょう
争物は中 両26オ あらそうものはなか
あらさふものはなかからとれ 傾 あらそうものはなかから
争ふものは中からとれ 初1 あらそうものはなかから
蟻の穴から堤か崩るゝ 保66 ありのあなからつつみが
蟻のつく息*天に登る 保57 ありのつくいきてんにの
蟻の中の青虫 保42 ありのなかのあおむし
あり物嫌のない物好み 平 ありものぎらいのないも
有物に事を欠 保54 あるものにことをかく
合せ物ははなれ物 保88 あわせものははなれもの
あんずるよりうむがやすい 傾 あんずるよりうむがやす
いひがちかうめう 初3 いいがちこうみょう
秦亀(いしかめ)が足摺(じだんだ) 心下11ウ いかじめがじだんだ
生馬の眼を抜く 保73 いきうまのめをぬく
行かけの駄賃 保64 いきがけのだちん
軍(いくさ)見て矢をはぐ 初3 いくさみてやをはぐ
軍見て矢を作 悉35 いくさをみてやをはぐ
☆唇(いくち)がゑくぼ 女24 ☆は金偏に夬 いぐちがえくぼ
兎唇(いぐち)が靨 悉44 いぐちがえくぼ
異見と餅はつくかよし 保63 いけんともちはつくがよ
いけんと餅はつく程よい 平 いけんともちはつくほど
異見は心のつえ 南348 いけんはこころのつえ
石臼芸 悉35 いしうすげい
石からわたを取る 保43 いしからわたをとる
石て手詰る 女66 いしでてつめる
石に金具 保43 いしにかなぐ
石の上にも三年 保37 いしのうえにもさんねん
石の上にも三年 道上1 いしのうえにもさんねん
石の上にも三年 一 いしのうえにもさんねん
石のうへにも三年居れはあたゝまる 平 いしのうえにもさんねん
石の物いふ 悉38 いしのものいう
石部金吉金甲 保45 いしべきんきちはかなか
医者の不養生 保84 いしゃのふようじょう
医者のふようじやう 鍬13オ いしゃのふようじょう
※の嘴 悉50 ※は易に鳥 いすかのはし
威せいあらそひ 初2 いせいあらそい
いそかはまはれ 保92 いそがばまわれ
いそがば廻れ 悉50 いそがばまわれ
疼(いたい)上之針 悉45 いたいうえのはり
鼬のなき山貂の楽 保59 いたちのなきやまてんの
一河の流 鼻 331 いちがのながれ
一河の水 吾109 いちがのみず
一字千金 悉35 いちじせんきん
一樹の陰 鼻330 いちじゅのかげ
一樹のかけ 吾109 いちじゅのかげ
一樹の蔭一河の流 保76 いちじゅのかげいちがの
一度縄を喰ふ牛はまんごふ 南345 いちどなわをくらううし
一チ日の事は 一 いちにちのことは
一富士二鷹 咄(鹿の子餅、明和9〔1772〕) いちふじにたか
一富士二鷹三茄子* 咄(大雅楽、寛政3〔1792〕) いちふじにたかさんなす
一富士二鷹三茄子 悉47 いちふじにたかさんなす
一文おしみ 両1オ いちもんおしみ
壱文をしみの百しらす 保42 いちもんおしみのひゃく
一文おしみの百そん 鍬3オ いちもんおしみのひゃく
一文餅で峠こす 道下18 いちもんもちでとうげこ
一を聴て十を知る 保63 いちをきいてじゅうをし
いちをもつて(そしる)ばん 吾108 いちをもってばん
一をもつて万をしれ 初3 いちをもってまんをしれ
いつこくじや世が渡られぬ 南349 いっこくじゃよがわたら
一子出家すれは九族天に登る 保77 いっししゅっけすればき
一☆(せう)は一☆ 浮 ☆は桝の旁 いっしょうはいっしょう
一升入る袋はいつも一升 南347 いっしょうはいるふくろ
一生は夢 保38 いっしょうはゆめ
一寸先は闇 保41 いっすんさきはやみ
いつすんさきはやみ 傾 いっすんさきはやみ
一寸延れは尋延る 保68 いっすんのぶればひろの
一寸の虫に五分の魂 保86 いっすんのむしにごぶの
一寸虫に五分の霊 鍬3ウ いっすんむしにごぶのた
一とき栄花に千年をのふる 鍬10ウ いっときえいがにせんね
一疋吼れは皆吼る 保60 いっぴきほえればみなほ
いとし子に旅させよ 女15 いとしこにたびさせよ
井戸のかわに茶わん 道上3 いどのかわにちゃわん
井とのはたに子ををく 女65 いどのはたにこをおく
田舎は口はづかし 初3 いなかはくちはずかし
居なから喰は山も尽る 保80 いながらくえばやまもつ
犬と猿 鍬3オ いぬとさる
犬の星を詠る如し 保55 いぬのほしをながむるご
犬の耳に念仏 保91 いぬのみみにねんぶつ
犬ほねおつて鷹にとられる 鍬8オ いぬほねおってたかにと
犬骨折て鷹にとらるゝ 保54 いぬぼねおってたかにと
いぬもあるけばぼうにあたる よし藤 いぬもあるけばぼうにあ
いぬもあるけばぼうにあたる 国久 いぬもあるけばぼうにあ
ゐねふりも奉公 吾106 いねぶりもほうこう
居眠も奉公 鼻324 いねむりもほうこう
ゐのうちのかわず 衆 いのうちのかわず
ゐの子は三年たては三つになる 鍬3ウ いのこはさんねんたてば
いのちあつてのものだね 衆 いのちあってのものだね
命なかきは恥多し 保91 いのちながきははじおお
命の洗濯 保64 いのちのせんたく
命を的にかける 保64 いのちをまとにかける
井(いのもとの)蛙(かはつ)大海を不*レ知 悉35 いのもとのかわずたいか
医は意也 悉54 いはいなり
今まいり廿日 吾107 いままいりはつか
ゐものにゑたもごぞんじなく よし藤 いものにえたもごぞんじ
ゐものにへたもごぞんじない 国久 いものにえたもごぞんじ
いり豆に花 鍬11オ いりまめにはな
煎豆花 悉47 いりまめにはな
居る処くほむ 保54 いるところくぼむ
色けより喰ひけ 鍬6オ いろけよりくいけ
色は思案の外 保76 いろはしあんのほか
鰯のあたまもしんじんから 鍬13ウ いわしのあたまもしんじ
いわしのかしらも信(しん) 初4 いわしのかしらもしん
鰯の頭も信心から 保87 いわしのかしらもしんじ
鰛(いわし)の頭(かしら)も信心から 悉38※ いわしのかしらもしんじ
いはぬはいふにまさる 初2 いわぬはいうにまさる
いはぬはいふにまさる 悉35 いわぬはいうにまさる
いわぬは勝る(源氏物語)※両1ウ いわぬはまさる
岩も物いふ 吾110 いわもものいう
有*二隠徳*一有*二陽報*一 悉45 いんとくあればようほう
飢たる時まつき物なし 保62 うえたるときまずきもの
魚(うを)が木にのぼる 女23 うおがきにのぼる
魚心あれは水心あり 保56 うおごころあればみずご
浮金より地金 南344 うきがねよりじがね
氏無して玉の輿 保72 うじなくしてたまのこし
氏なくて玉のこし 南344 うじなくてたまのこし
氏なくてたまの輿 鍬14オ うじなくてたまのこし
牛に馬をのりかへる 鍬16ウ うしにうまをのりかえる
牛に乗てみろ、人にそうて見ろ 南349 うしにのってみろひとに
牛にひかれて善光寺詣 保43 うしにひかれてぜんこう
牛にひかれて善行寺まいり 鍬12オ うしにひかれてぜんこう
牛はうしつれむまは馬つれ 吾108 うしはうしずれむまはう
牛は牛つれ 保74 うしはうしづれ
牛は願から鼻へ〔と〕ふし 鍬4ウ うしはがんからはなへと
牛はとうを正せ、人は筋を正せ 南348 うしはとうをただせひと
牛も千里馬も千里 保83 うしもせんりうまもせん
氏より育 保53 うじよりそだち
うぢよりそだち 衆 うじよりそだち
うじよりそだち 浮 うじよりそだち
氏よりそたち 平 うじよりそだち
氏より生立 鼻319 うじよりそだち
氏よりそたち 吾105 うじよりそだち
後指をさゝるゝ 保48 うしろゆびをささるる
殺牛付角(うしをころしてつのをつける) 悉172 うしをころしてつのをつ
うそからでたまこと よし藤 うそからでたまこと
うそからでたまこと 国久 うそからでたまこと
啌から出た誠 保69 うそからでたまこと
うそからでたまこと 一 うそからでたまこと
疑へば鬼を生ずる 南349 うたがえばおにをしょう
打たれた人寝られる、打た人寝られぬ 南342 うたれたひとねられるう
内弁慶の外味噌 保72 うちべんけいのそとみそ
内股膏薬 保56 うちまたごうやく
内を直して外を方にす 保52 うちをただしてそとをほ
うては響く 保56 うてばひびく
うてばひびく 初1 うてばひびく
鵜のまねして鴉潮をのむ 南346 うのまねしてからすしお
鵜の真似する烏* 咄(福の神、安永7〔1778〕序) うのまねするからす
鵜の真似する烏 心7ウ うのまねするからす
鵜のまねする鴉は大水をくらふ 平 うのまねするからすはお
鵜のまねをからす 初4 うのまねをからす
鵜の目鷹の目 保51 うのめたかのめ
烏の目鷹のめ 鍬7オ うのめたかのめ
馬の耳に風 保91 うまのみみにかぜ
馬の耳に風 咄(軽口御前男、元禄16〔1703〕) うまのみみにかぜ
馬の耳へ風 鍬12ウ うまのみみへかぜ
売言葉に買言葉 初1 うりことばにかいことば
瓜蔓に茄子なし 両19ウ うりのつるになすびなし
瓜のつるに茄子はならず 南346 うりのつるになすびはな
うりのつるにはなすびはならぬ 浮 うりのつるにはなすびは
瓜の臍はなれ 保44 うりのほぞばなれ
うり二つ* 咄(一のもり、安永4〔1775〕) うりふたつ
うりやなすひの種じやない 一 うりやなすびのたねじゃ
瓜を二つにわる 吾106 うりをふたつにわる
噂をすれは影かさす 保91 うわさをすればかげがさ
噂をすれば影がさす 一 うわさをすればかげがさ
雲泥万里 保63 うんでいばんり
運と果報は寐て待 保76 うんとかほうはねてまて
運は天に有 保63 うんはてんにあり
会者定離 保88 えしゃじょうり
画空言 保72 えそらごと
得手に帆 咄(鹿の子餅、明和9〔1772〕) えてにほ
えてにほをあげる よし藤 えてにほをあげる
えてにほをあげる 国久 えてにほをあげる
えてにほをかける 衆 えてにほをかける
ゑびてたい 一 えびでたい
海老て鯛 鍬16オ えびでたい
猿猴か月 保44 えんこうがつき
猿猴が月 心下6ウ えんこうがつき
遠水は近火を救ふ事あたわす 保79 えんすいはきんかをすく
縁につれゝは唐土の物を喰 保68 えんにつれればとうどの
縁の下の力持 保59 えんのしたのちからもち
ゑんの下のちからもち 浮 えんのしたのちからもち
椽の下の力もち 鍬8ウ えんのしたのちからもち
えんの下の舞 初3 えんのしたのまい
ゑんはいなもの よし藤 えんはいなもの
ゑんはいなもの 国久 えんはいなもの
ゑんはいなもの 衆 えんはいなもの
閻魔かまつかう 鍬6オ えんまがまっこう
老て愚智になる 保78 おいてぐしゃになる
をいては子にしたかう よし藤 おいてはこにしたかう
をいては子にしたがふ 国久 おいてはこにしたかう
老ては子に従ふ 心6オ おいてはこにしたがう
をいては子にしたがへ 衆 おいてはこにしたがえ
老のくりこと 吾109 おいのくりごと
老のさいわい 初4 おいのさいわい
老のさいはひ 吾105 おいのさいわい
おいれの学文 鍬13ウ おいれのがくもん
おふ子よりだく子 吾107 おうこよりだくこ
負ふた子に浅瀬を教へらる 保92 おうたこにあさせをおし
負ふた子に教へらる 南342 おうたこにおしえらる
負た子より懐(いだい)た子 女68 おうたこよりいだいたこ
負ふた子を尋る 保66 おうたこをたずねる
狼に衣 保63 おおかみにころも
狼に衣 千 おおかみにころも
狼にころも 鍬15オ おおかみにころも
狼に衣 悉106 おおかみにころも
大な物にはのまれよなかい物にはまかれよ 平 おおきなものにはのまれ
大木の下に小木 南343 おおきのしたにおぎ
大作りするより大口へらせ 南348 おおづくりするよりおお
大計致(おほどりしよう)より小願(どり)せよ 心下1オおおどりしようよりこど
おがくずもいへばいはるゝ 初2 おがくずもいえばいわる
鋸末(をかくづ)もいへばいはるゝ 悉106 おがくずもいえばいわる
岡目八目 保43 おかめはちもく
おか目八目 平 おかめはちもく
おく歯にもの 鍬6ウ おくばにもの
奢る平家久からず 南345 おごるへいけひさしから
奢る平家久しからす 保84 おごるへいけひさしから
おたふくにしろ酒 鍬8オ おたふくにしろざけ
夫とを尻に敷 保70 おっとをしりにしく
御手の上の蓮花 保81 おてのうえのれんげ
男は時宜にあまり女はゑしやくにあまれ 女31 おとこはじぎにあまれお
おどりに品おゝし 初4 おどりにしなおおし
御情の罪科 保47 おなさけのざいか
鬼十人の中には住みよけに、小姑一人の中には住※ 南347 おにじゅうにんのうちに
鬼とあぢやらこと 女61 おにとあじゃらごと
おにゝかなぼう よし藤 おににかなぼう
おににかなぼう 国久 おににかなぼう
鬼に鉄棒 保92 おににかなぼう
おにゝかなぼう 衆 おににかなぼう
鬼にかなほう 鍬6ウ おににかなぼう
鬼にかなばう 吾106 おににかなぼう
鬼に瘤をとらるゝ 保72 おににこぶをとらるる
鬼のきしやう 鍬5オ おにのきしょう
鬼のなみだ 両6ウ おにのなみだ
鬼の女房に鬼か成る 保84 おにのにょうぼうにおに
おにのにやうぼにやきじんがなる 傾 おにのにょうぼにゃきじ
鬼の女ほうにきじんかなる 鍬8オ おにのにょぼうにきじん
鬼の念仏 保63 おにのねんぶつ
鬼のめにも見のこし 道上27 おにのめにもみのこし
鬼のるすにせんたく 鍬2ウ おにのるすにせんたく
鬼一ト口 道上24 おにひとくち
鬼も十七狸もはたち 南346 おにもじゅうしちたぬき
鬼も十八 咄(醒睡笑) おにもじゅうはち
鬼も十八 女30 おにもじゅうはち
鬼も十八 咄(軽口独狂言、明和2〔1765〕) おにもじゅうはち
御髭の塵をとる 保65 おひげのちりをとる
帯に短かしたすきに長し 道下17 おびにみじかしたすきに
おふつた子よりたいた子 鍬7ウ おぶったこよりだいたこ
思ひうちにあれば 初3 おもいうちにあれば
思ひ内にあれは色外に顕る 保83 おもいうちにあればいろ
思ふ中には垣をせよ 鼻 314 おもうなかにはかきをせ
思中の小いさかひ 平 おもうなかのこいさかい
重荷に小附 保40 おもににこづけ
重荷に小付 両10オ おもににこづけ
重荷に小付 悉107 おもににこづけ
親に似ぬ子は鬼子 鍬10オ おやににぬこはおにご
親の顔へ泥を塗る* 咄(大雅楽、寛政3〔1792〕) おやのかおへどろをぬる
親の心子知らす 保60 おやのこころこしらず
親の心子しらず 初4 おやのこころこしらず
親の座は踏ても兄の座は踏むな 南347 おやのざはふんでもあに
親の罰は子に報ふ 保55 おやのばちはこにむくう
親は死んでも子は育つ 南343 おやはしんでもこはそだ
親まさりの筍 保41 おやまさりのたけのこ
女姓(うぢ)なふて玉のこしにのる 女14 おんなうじのうてたまの
女さかしく牛を売りそこのふ 南344 おんなさかしくうしをう
女の寒さと猫のひだるさは手をうらめ 南347 おんなのさむさとねこの
女のよれる黒髪に大象もつなかるゝ 鍬17オ おんなのよれるくろかみ
陰陽師身の上知らす 保40 おんようじみのうえしら
陰陽師身のうへしらず 鍬10ウ おんようじみのうえしら
陰陽師身の上しらす 悉104 おんようじみのうえしら
恩を讐を*返す 保67 おんをあだをかえす
飼ひ犬に手をくわる 南344 かいいぬにてをくわる
飼犬に手を喰るゝ 保38 かいいぬにてをくわるる
かいるは口ゆへ 初1 かいるはくちゆえ
蛙の子はかゑるになる 鍬3ウ かえるのこはかえるにな
かゑるのつらへ水 鍬9ウ かえるのつらへみず
かゝめは入増す 保70 かがめばいります
垣に目口 鼻315 かきにめくち
鎰(かぎ)の穴から天 初2 かぎのあなからてん
餓鬼ものを火虫 鍬16オ がきものをひむし
隠す事は顕らる* 保71 かくすことはあらわる
かける馬にもむち 吾108 かけるうまにもむち
籠て水を千度 保54 かごでみずをせんど
籠耳 吾 110 かごみみ
賢さ過ぎてわなにくびれる 南345 かしこさすぎてわなにく
歌人は居なから名所を知る 保49 かじんはいながらめいし
歌人は居なから名所をしる 平 かじんはいながらめいし
かせくにおいつくびんぼうなし 浮 かせくにおいつくびんぼ
☆に追属(おひつく)貧乏なし 心下5オ ☆手偏に上下 かせぐにおいつくびんぼ
稼に追付貧乏なし 悉129 かせぐにおいつくびんぼ
かせくに貧乏追付す 保42 かせぐにびんぼうおいつ
かせくにひんほうおひつかつ 鍬17オ かせぐにびんぼうおいつ
風邪は百病の長 保71 かぜはひゃくびょうのち
風吹の蝋そく 道上8 かぜふきのろうそく
敵(かたき)を見矢をはく 女19 かたきをみてやをはぐ
肩て風を切る 保47 かたでかぜをきる
語れは読る 保75 かたればよめる
渇しても盗泉の水を飲す 保77 かつしてもとうせんのみ
かつたいのかさうらみ よし藤 かったいのかさうらみ
かつたいのかさうらみ 国久 かったいのかさうらみ
かつたいのかさうらみ 衆 かったいのかさうらみ
勝て兜の緒を〆る 保65 かってかぶとのおをしめ
勝て甲の緒を〆よ 心下1ウ かってかぶとのおをしめ
渇に望みて井を堀る 保85 かつにのぞみていをほる
川童の川流 保41 かっぱのかわながれ
かつはの屁 鍬5ウ かっぱのへ
門脇の嫗(うば)にも用あり 女21 かどわきのうばにもよう
悲しけ孑は棒の先 南348 かなしけ?はぼうのさき
蟹は甲に合せて穴を掘る 南348 かにはこうにあわせてあ
蟹は甲(かう)に似て穴をほる 女26 かにはこうににせてあな
蟹は甲ほどの穴をほる 道上7 かにはこうほどのあなを
金の威光 保77 かねのいこう
金は敵 保83 かねはかたき
鐘もしゆ木の当りから 南345 かねもしゅもくのあたり
我は貧がらおこる 平 がはひんからおこる
かべにむま 傾 かべにうま
壁に馬乗かけた 千 かべにうまのりかけた
壁に馬お乗懸る 保44 かべにうまをのりかける
壁に馬をのりかける 鍬15ウ かべにうまをのりかける
壁に耳あり 保90 かべにみみあり
壁に耳あり野原に目あり 南343 かべにみみありのはらに
果報は寝てまて 鍬16ウ かほうはねてまて
紙子を着て川へ這入 心12ウ かみこをきてかわへはい
神には申て見よ 保71 かみにはもうしてみよ
神は敬ふに依て威を増す 保90 かみはうやまうによりて
かみをまなぶ下 吾108 かみをまなぶしも
学上下(かみをまなぶしも) 悉124 かみをまなぶしも
亀の甲より年の功 保62 かめのこうよりとしのこ
鴨が葱背負ってくる* 咄(福の神、安永7〔1778〕序) かもがねぎしょってくる
鴨が葱背負ってくる* 咄(坐笑産、安永2〔1773〕) かもがねぎしょってくる
萱穂に団子 保69 かやほにだんご
かゆい処へ手か届かす 保88 かゆいところへてがとど
かゆひ所へ手のとゝく 鍬4オ かゆいところへてのとど
かゆき所へ 両11ウ かゆきところへ
かゆきかたへ手のとゝかさる 吾106 かゆきところへてのとど
烏のぎやうすい 鍬12オ からすのぎょうずい
鴈をさぎ 初2 からすをさぎ
かり着しやうよりせんだく 道下9 かりぎしようよりせんだ
かり着よりあらひ着 鍬6オ かりぎよりあらいぎ
かりときの地蔵かほなすときの閻魔かほ 鍬11ウ かりどきのじぞうかおな
かりる時の地蔵顔かへ時の閻魔顔** 保39 かりるときのじぞうがお
枯木に花さかす 初1 かれきにはなさかす
かれきもやまのにぎわい 浮 かれきもやまのにぎわい
可愛子に旅をさせよ 平 かわいいこにたびをさせ
かわいけりやこそかんだから 一 かわいけりゃこそかんだ
かあいこにたびをさせろ 浮 かわいこにたびをさせろ
川口で舩破(ふねわる) 道下5 かわぐちでふねわる
蛙(かわづ)の行烈 道上4 かわずのぎょうれつ
川立は川で果(はてる) 悉123 かわだちはかわではてる
川中で尼はぐ 咄(軽口御前男、元禄16〔1703〕) かわなかであまはぐ
川中にたてと人中にたゝれぬ 女15 かわなかにたてどひとな
かはらさんすな 一 かわらさんすな
鴈かたてはくそ蠅も羽つくろひ 鍬13ウ がんがたてばくそばえも
雁が飛ば鼈(いしかめ)もじだんだ 女20 がんがとべばいしがめも
鴈が飛べば石亀 咄(立春噺大集、安永5〔1776〕) がんがとべばいしがめも
関東のつれ小便 咄(一の富、安永5〔1776〕) かんとうのつれしょうべ
かんにん五両 一 かんにんごりょう
堪忍五両 鍬15ウ かんにんごりょう
堪忍はなる堪忍は誰もする、ならぬ堪忍するが堪忍 南347 かんにんはなるかんにん
疳の出たようし子 鍬3ウ かんのでたようしご
雁も鳩も食(くふた)者がしる 悉117 がんもはともくうたもの
きいてごくらくみてぢこく よし藤 きいてごくらくみてじご
きいてこくらくみてぢこく 国久 きいてごくらくみてじご
聞ぬ事は後学にならす 保41 きかぬことはこうがくに
木から落た猿 保44 きからおちたさる
木から落たる猿 吾107 きからおちたるさる
鬼神に横道なし 保53 きじんにおうどうなし
鬼神に横道なし 悉226 きじんにおうどうなし
木付虫は木を喰ふ 南346 きつきむしはきをくう
切ても血か出ぬ 保80 きってもちがでぬ
狐馬に乗たやうな 千 きつねうまにのせたよう
狐虎の威をかる 保55 きつねとらのいをかる
狐虎の威をかる 悉89 きつねとらのいをかる
狐(の子は)つらしろ*吾108 きつねのこはつらじろ
狐を馬にのせた 鍬14オ きつねをうまにのせた
気で気を折く 保66 きできをくじく
木に竹を接く 保67 きにたけをつぐ
木に竹をつぐ 初2 きにたけをつぐ
木に竹をつく 鍬10オ きにたけをつぐ
木に竹を継ぐ 両27オ きにたけをつぐ
きねにつる 初3 きねにつる
気のない童に気を付る 保81 きのないわらべにきをつ
気は心 保66 きはこころ
君々たれは臣々たり 保68 きみきみたればしんしん
君にも知れぬ奉公 保89 きみにもしれぬほうこう
君は船臣は水 保76 きみはふねしんはみず
君を思ふは身を思ふ 心2オ きみをおもうはみをおも
君を思ふも身をおもふ 保48 きみをおもうもみをおも
君を思も身をおもふ 平 きみをおもうもみをおも
君を思ふも身をおもふ 千 きみをおもうもみをおも
胆か芋になる 保46 きもがいもになる
客殿か曲て経かよまれぬ 保85 きゃくでんがゆがんでき
客は一に掃除二に馳走 南343 きゃくはいちにそうじに
九牛??毛 初1 きゅうぎゅうがいちもう
窮鳥懐に入は猟師も是を助る 保77 きゅうちょうふところに
狂人狂ひは*不狂人も狂ふ 保73 きょうじんくるいばふき
兄弟他人の初り 心下8ウ きょうだいたにんのはじ
きやうだいたにんのはじまり 衆 きょうだいたにんのはじ
兄弟は他人の始 保75 きょうだいはたにんのは
兄弟は他人のはじまり 初2 きょうだいはたにんのは
京にいなかあり 初3 きょうにいなかあり
京のゆめ大さかのゆめ よし藤 きょうのゆめおおさかの
京のゆめおゝさかのゆめ 国久 きょうのゆめおおさかの
京のゆめ大阪の夢 衆 きょうのゆめおおさかの
けうは人の身の上、あすは我身の上 南347 きょうはひとのみのうえ
義理とふんとし 鍬6ウ ぎりとふんどし
義理とふんどしやかゝづにいられぬ 南347 ぎりとふんどしゃかかず
着れは着風か吹 保46 きればきかぜがふく
木を木かねをかね 初2 きをきかねをかね
気をつけて物をいへ 初4 きをつけてものをいえ
義を見てせさるは勇なし 保81 ぎをみてせざるはゆうな
くさいものにふた よし藤 くさいものにふた
臭ひ物に蓋をしろ 南348 くさいものにふたをしろ
くさいもみしらず 国久 くさいものみしらず
くさつてもたい 浮 くさってもたい
くさつても鯛 鍬5オ くさってもたい
腐縄にとりへ 千 くさりなわにとりえ
腐り縄にも取り所ろ 南345 くさりなわにもとりどこ
腐れても鯛 保71 くされてもたい
薬九双倍 保47 くすりくそうばい
薬人をころさず 初2 くすりひとをころさず
被下ものは夏も御小袖 保45 くださるものはなつもお
口から高野 鍬14ウ くちからこうや
口と心は裏表 保72 くちとこころはうらおも
口のある者は薬罐の口も 南343 くちのあるものはやかん
口は禍の門 保89 くちはわざわいのかど
口も八丁手も八丁 保73 くちもはっちょうてもは
口も八町手も八町 一 くちもはっちょうてもは
沓新らしきといへと冠にならす 保86 くつあたらしきといえど
覆した水は取てかへらぬ くつがえしたみずはとっ
国に入て大禁を問 保52 くににいってたいきんを
国に盗家にねつみ 保89 くににぬすびといえにね
ぐにん夏のむし 両21ウ ぐにんなつのむし
くはらくのたね 衆 くはらくのたね
窪みに水 保54 くぼみにみず
雲にかけはし 保49 くもにかけはし
雲にかけはし 鍬14ウ くもにかけはし
くらいぬけ 初4 くらいぬけ
海月も骨にあふ 悉184 くらげもほねにあう
闇隅の恥を明るみへ出す 保79 くらやみのはじをあかる
くらやみへ鉄鉋をはなす 鍬9オ くらやみへてっぽうをは
黒いぬにかまれてあくのたれかすに恐る 道上25 くろいぬにかまれてあく
くろう牛の腹から赤ふ牛が出る 南344 くろううしのはらからあ
くんねばり者に油断すな 南343 くんねばりものにゆだん
けいせいのそらなき 鍬13オ けいせいのそらなき
芸は道によりてかしこし 悉193 げいはみちによりてかし
芸は身をたすく 悉193 げいはみをたすく
げいはみをたすくる よし藤 げいはみをたすくる
芸は身を助る 保42 げいはみをたすくる
げいはみをたすける 国久 げいはみをたすける
げいは身をたすける 衆 げいはみをたすける
芸は身をたすける 鍬10ウ げいはみをたすける
桂馬の高上り歩の餌食 保70 けいまのたかあがりふの
けかの高名 鼻 322 けがのこうみょう
けがの高名 吾105 けがのこうみょう
下戸の酒恨 保44 げこのさかうらみ
下戸のたつたる蔵もなし 鍬13ウ げこのたつたるくらもな
下戸の建てたる蔵もなし 咄(大雅楽、寛政3〔1792〕) げこのたてたるくらもな
げこのたてたるくらもなし 浮 げこのたてたるくらもな
げすの知恵後につく* 吾106 げすのちえあとにつく
げすのちゑはあと 初1 げすのちえはあと
下司の天下捌 保79 げすのてんかさばき
下司の分別 保57 げすのふんべつ
げすは実入りやあをのき、ぼさつは実入りや首か※ 南348 げすはみいりゃあおのき
懈怠者面はれる、賢き者は腹はれる 南345 けたいものつらはれるか
外法の下坂 両23オ げほうのくだりざか
毛を吹て疵を求 道上14 けをふいてきずをもとむ
けんくわすきてのぼうちきりき 鍬10ウ けんかすぎてのぼうちぎ
光陰如矢 保55 こういんやのごとし
後悔さきに立ず 道下3 こうかいさきにたたず
孔子も時に偶*す 保58 こうしもときにあわず
好事門を出す 保60 こうじもんをいでず
郷に入て郷に従ふ 保52 ごうにいってごうにした
かうばり強く家をたをす 南344 こうばりつよくいえをた
弘法にも筆の誤 保86 こうぼうにもふでのあや
声なふして人を呼 道上13 こえのうしてひとをよぶ
こへはすれどもすがたはみへず 浮 こえはすれどもすがたは
小刀につば 鍬13オ こがたなにつば
故郷へは錦を荘(かざれ) 悉204 こきょうへにしきをかざ
古郷へは錦 咄(今歳噺、安永2〔1773〕) こきょうへはにしき
ここで会ったが百年目* 咄(一のもり、安永4〔1775〕)ここであったがひゃくね
こころさしは松の葉 鍬5ウ こころざしはまつのは
心たに誠の道にかなひなはいのらすとても神や守※ 保37 こころだにまことのみち
心の鬼 両25オ こころのおに
心の鬼が身を責る 女60 こころのおにがみをせめ
心の駒 両25オ こころのこま
こゝろほとのよをへる 衆 こころほどのよをへる
心よし親なし子を生む 保68 こころよしててなしごを
心よはきものか爺(てゝ)なし子を産 女67 こころよわきものがてて
小舅一人は鬼子千疋に向ふ 保45 こじゅうとひとりはおに
五十にして四十九年の非を知る 保50 ごじゅうにしてしじゅう
胡椒の丸飲 保57 こしょうのまるのみ
こせう丸のみ 初3 こしょうまるのみ
故桝まるのみ 吾110 こしょうまるのみ
子雀の腹に針 保78 こすずめのはらにはり
子捨る藪はあれと身捨る藪はなし 鼻312 こすつるやぶはあれどみ
碁てまけても将棊てかつ 鍬8オ ごでまけてもしょうぎで
詞おゝきは品すくなし 初4 ことばおおきはしなすく
子に目のない親 保81 こにめのないおや
粉糠を一升持ては養子に行くな 南346 こぬかをいっしょうもて
子は子守りから、牛はとのりから 南346 こはこもりからうしはと
子は三界の首かせ 保61 こはさんがいのくびかせ
こはさんがいのくびつかせ よし藤 こはさんがいのくびっか
こはさんがいのくびつかせ 国久 こはさんがいのくびっか
五風十雨* 咄(粋興奇人伝、文久3〔1863〕) ごふうじゅうう
小坊主に天狗八人 鍬4ウ こぼうずにてんぐはちに
こぼれさひわひ 初1 こぼれさいわい
こほれ幸い 鼻333 こぼれさいわい
五本の指は捨られず 南345 ごほんのゆびはすてられ
ごまめもとゝまじり 道下26 ごまめもととまじり
小娘のかんきんとしよりの夜あるき 鍬11オ こむすめのかんきんとし
子故の闇 保63 こゆえのやみ
これにこりよどうさいぼう 浮 これにこりよどうさいぼ
是はこれはと斗(はかり)花のよしのやま 一 これはこれはとばかりは
殺す神あれは助くる神有 保50 ころすかみあればたすく
転ぬ先の杖 南342 ころばぬさきのつえ
ころはぬ先の杖 保91 ころばぬさきのつえ
ころはぬさきの杖 鍬11オ ころばぬさきのつえのさ
転んても唯起ぬ 保73 ころんでもただおきぬ
子を捨る藪はあれとも身を捨る藪はなし 保57 こをすつるやぶはあれど
子を捨(すつ)る藪はあれど身をすつるやぶはなし 女69 こをすつるやぶはあれど
子を持た親心 道下19 こをもったおやごころ
子を持て親の恩を知る 保83 こをもっておやのおんを
権兵衛こんにやくしんどが利 初3 ごんべえこんにゃくしん
紺屋の明後日 保45 こんやのあさって
紺屋の明後日* 咄(茶のこまもち、安永3〔1774〕序) こんやのあさって
紺屋の白襠 保84 こんやのしろばかま
細工は流々仕揚を見よ 保76 さいくはりゅうりゅうし
棹のさきに鈴 鍬15ウ さおにさきにすず
竿の先に鈴付る 女17 さおのさきにすずつける
さかにくるま 一 さかにくるま
坂にくるま 鍬2ウ さかにくるま
酒屋の門に三年たてども呑まぬ酒にはゑはず 女29 さかやのかどにさんねん
盛なる者衰ふ 保41 さかんなるものおとろう
鷺を鴉 保70 さぎをからす
酒から悪るき事が出る 南349 さけからわるきことがで
酒三献に限るへし 保87 さけさんこんにかぎるべ
酒は百薬の長 保71 さけはひゃくやくのちょ
酒本心を顕す 保83 さけほんしんをあらわす
酒をかつてしりをきられる 鍬8ウ さけをかってしりをきら
ざこのとゝましり 鍬12ウ ざこのととまじり
雑喉の干(ひ)つまり 道下23 ざこのひづまり
坐上の吟味 保46 ざじょうのぎんみ
沙汰の限 保46 さたのかぎり
座頭が金を拾ふ 保77 ざとうがかねをひろう
座頭にこが 保73 ざとうにこが
座頭ににゑ湯 鍬7オ ざとうににえゆ
座頭の簀垣を押す 保54 ざとうのすがきをおす
さはきての下に出るへからす 平※ さばきてのしたにでるべ
猿の人真似 保64 さるのひとまね
猿の餅を買如し 保83 さるのもちをかうごとし
猿も木から落(おつ)る 道下25 さるもきからおつる
去る者は日々に疎し 保60 さるものはひびにうとし
障ぬ神に祟なし 南342 さわらぬかみにたたりな
さわらぬかみにたゝりなし 浮 さわらぬかみにたたりな
さはらぬ神にたゝりなし 鍬2ウ さわらぬかみにたたりな
さはるにぼんなう 吾108 さわるにぼんのう
さんしよはこつぶでもからい 浮 さんしょはこつぶでもか
三寸の見なおし 初2 さんずんのみなおし
三度考て疑(うたかう) 悉221 さんどかんがえてうたが
三人寄れは文殊の智恵 保58 さんにんよればもんじゅ
三人寄れば文殊の智恵 咄(友だちばなし、安永3〔1774〕さんにんよればもんじゅ
三人よれは文珠の知恵 鍬15ウ さんにんよればもんじゅ
さんべんまはつてたばこにしやう よし藤 さんべんまわってたばこ
さんべんまわつてたばこ 国久 さんべんまわってたばこ
さんべんまわつてたばこ 衆 さんべんまわってたばこ
地黄煎茶臼で引 女64 じおうせんちゃうすでひ
地黄煎てこしゆする 女64 じおうせんでこしゆする
地傾て舞まはれす 鼻325 じかたぶきてまいまはれ
鹿をむまやと(いふ)* 吾106 しかをうまやという
鹿を追猟師は山を見す 平 しかをおうりょうしはや
鹿を立*て矢を矧ぐ 保85 *みの誤りか しかをたたしてやをはぐ
地獄て仏 保43 じごくでほとけ
地獄の沙汰も金次第 保90 じごくのさたもかねしだ
ぢごくのさた(も銭がする) 両6オ じごくのさたもぜにがす
しゝくつたむくひ 鍬15オ ししくったむくい
獅子心中の虫 保49 しししんちゅうのむし
獅子の子落〔渡〕し 保49 ししのこおとし
師匠なき手がら 初3 ししょうなきてがら
支証なき手柄 鼻 320 ししょうなきてがら
支證なき手がら 吾106 ししょうなきてがら
地蔵のかほも三度なてれははらをたつ 鍬13オ じぞうのかおもさんどな
したことはないしよ/\ 一 したことはないしょない
したしきなかに 両30ウ したしきなかに
下腹に毛のないきつね 保48 したはらにけのないきつ
ぢつくり男の長脇指 保72 じっくりおとこのながわ
十指十目 保43 じっしじゅうもく
品玉取もたね 初1 しなだまとりもたね
弄甌(しなだま)も種なふしてはとられぬ 悉238 しなだまも○○のうして
死なばもろとも 初1 しなばもろとも
死ぬ時死されは死にまさる恥あり 保45 しぬときしなざればしに
慈悲は上から 平 じひはうえから
釈迦に心経 保92 しゃかにしんぎょう
釈伽に心経 鍬8ウ しゃかにしんぎょう
しやくし定木 初4 しゃくしじょうぎ
杓子ぢやうき 鍬5ウ しゃくしじょうぎ
*の道は蛇か知る 保59 *は虫偏に也 じゃのみちはへびがしる
十七八は藪ちから 初3 じゅうしちはちはやぶち
舅の物て合聟をもてなす 保68 しゅうとのものであいむ
主と病には勝れず 保63 しゅうとやまいにはかた
十人よれば十国(とくに)のもの 初4 じゅうにんよればとくに
十分はこぼるゝ 初2 じゅうぶんはこぼるる
儒者のふみもち 鍬5オ じゅしゃのふみもち
交*朱丹 保59 *は返り点 しゅたんをまじえる
朱にまじわればあかくなる 一 しゅにまじわれば
朱にましはれは赤なる 平 しゅにまじわればあかく
朱にまじはれば丹(あか)くなる 千 しゅにまじわればあかく
正直の頭べに神やどる 南343 しょうじきのこうべにか
正直の頭に神やとる 保37 しょうじきのこうべにか
正直の頭に神やとる 平 しょうじきのこうべにか
正直のかうへに神やとる 鍬15ウ しょうじきのこうべにか
正直頂神宿 両30オ しょうじきのこうべにか
上手の手から油がたる 南345 じょうずのてからあぶら
上手のてから(水ももらさぬ) 一 じょうずのてからみず
小の虫を殺して大の虫を助る 保69 しょうのむしをころして
商売道に依てかしこし 南347 しょうばいみちによって
小は不可敵大(たいにてきすべからす) 悉 しょうはだいにてきすべ
上手の猫は爪かくす 平 じょうぶのねこはつめか
正法に奇特なし 保49 しょうぼうにきどくなし
正法無*二不思儀*一 悉239 しょうぼうにふしぎなし
小利大損 悉172 しょうりだいそん
食後の一睡 保40 しょくごのいっすい
諸事万事(ぬけめのない) 一 しょじばんじぬけめのな
しらぬがほとけ よし藤 しらぬがほとけ
しらぬがほとけ 国久 しらぬがほとけ
しらぬがほとけ 衆 しらぬがほとけ
しらぬがほとけ 傾 しらぬがほとけ
しらぬか仏 鍬12ウ しらぬがほとけ
しらぬ京物語 鍬14ウ しらぬきょうものがたり
しらぬ事はとへ 初3 しらぬことはとえ
しりくらひ観音 鍬11ウ しりくらいかんのん
尻に火を挟む 保59 しりにひをはさむ
信あれは徳あり 保85 しんあればとくあり
ぢん香も焚かずへもひらず 南349 じんこうもたかずへもひ
沈香も焚す屁もひらす 保59 じんこうもたかずへもひ
信心も徳のあまり 一 しんじんもとくのあまり
死んだ子の年 南343 しんだこのとし
信はしやうごんより 初2 しんはしょうごんより
しんはなきより 初3 しんはなきより
身(しん)は泣より 道上20 しんはなきより
しんはなきより 咄(当世軽口咄揃、延宝2〔1674〕) しんはなきより
親は泣き寄り 咄(はなし大全、貞享4〔1687〕) しんはなきより
親ンは泣より他人は食寄 保38 しんはなきよりたにんは
人面獣心 保56 じんめんじゅうしん
人面の同しからさる人人面の如し 保76 じんめんのおなじからざ
粋人(すいが)川へ溺(はまる) 心9ウ すいがかわへはまる
すいがみをくふ よし藤 すいがみをくう
すいがみをくふ 国久 すいがみをくう
すいは身をくふ 鍬9オ すいはみをくう
すきこそものゝ 一 すきこそものの
すきな処へ物かよる 南349 すきなところへものがよ
すけはあつまる 平 すけばあつまる
芒の風にも驚く 保47 すすきのかぜにもおどろ
雀の千声鶴の一声 心7オ すずめのせんこえつるの
簾をたてゝ矢を矧 平 すだれをたててやをはぐ
術ない時の神たのみ 保60 ずつないときのかみだの
すつほんに月 鍬16ウ すっぽんにつき
すつほんの時 鍬9オ すっぽんのとき
すてる神ありや助ける神 南348 すてるかみありゃたすけ
酢のこんにやくの 保54 すのこんにゃくの
住は都 保55 すめばみやこ
すめばみやこ 衆 すめばみやこ
すりこきて重箱あらふ 鍬8ウ すりこぎてじゅうばこあ
聖人に夢なし 保66 せいじんにゆめなし
せいは道によつてかしこし 浮 せいはみちによってかし
世界に鬼はなきもの 道下22 せかいにおにはなきもの
世間こそはり物 吾107 せけんこそはりもの
世間に鬼はなし 南345 せけんにおにはなし
せけんははりもの 初3 せけんははりもの
世間は広く附合ふがよい 南349 せけんはひろくつきあう
せつないときのかみだのみ 傾 せつないときのかみだの
せつなき時の神たゝき 平 せつなきときのかみたた
せつなき時は茨にたきつく 平 せつなきときはいばらに
銭こまかはだし 保51 ぜにこまがはだし
背に腹は替かたし 鼻 313 せにはらはかえがたし
背に腹はかへられす 保67 せにはらはかえられず
せにはらはかへられぬ よし藤 せにはらはかえられぬ
せにはらはかへられぬ 国久 せにはらはかえられぬ
せにはらはかへられぬ 衆 せにはらはかえられぬ
せにはらはかへられぬ 一 せにはらはかえられぬ
背に腹はかへられぬ 咄(一の富、安永5〔1776〕) せにはらはかえられぬ
背に腹はかへられぬ 咄(口拍子、安永2〔1773〕) せにはらはかえられぬ
? に腹はかへられぬ 鍬13ウ せにはらはかえられぬ
善悪は友による 保41 ぜんあくはともによる
千差万別 保46 せんさばんべつ
せんだんはふたばより 一 せんだんはふたばより
船頭多くて山へ乗あける 保86 せんどうおおくてやまへ
船頭おおければ船を乗りそこのう 南350 せんどうおおければふね
膳の上の箸 道上12 ぜんのうえのはし
善はいそげ悪は退け 保64 ぜんはいそげあくはのけ
善は急け悪はのばせ 南343 ぜんはいそげあくはのば
先非後悔 保64 せんぴこうかい
千両のかたに編笠一蓋 南350 せんりょうのかたにあみ
相応の風が吹 道下21 そうおうのかぜがふく
そうりやうのしんろく よし藤 そうりょうのじんろく
そうりやうのじんろく 国久 そうりょうのじんろく
総領の甚六 保47 そうりょうのじんろく
そうれうの甚六 衆 そうりょうのじんろく
損して徳取る 南345 そんしてとくとる
損は身代り 保86 そんはみがわり
そんをして徳をとれ 一 そんをしてとくをとれ
大河に香煎 保92 たいがにこうせん
大事は小事 保92 だいじはしょうじ
大道の真中 保71 だいどうのまんなか
大名の火にくばりたるか如し 保75 だいみょうのひにくばり
だいめうのふところに 浮 だいみょうのふところに
大名は大耳 鼻317 だいみょうはおおみみ
大(だい)もつはつり取 初2 だいもつははつりどり
たへてひさしき 一 たえてひさしき
高い山から谷底見れば 一 たかいやまからたにそこ
高きに上り鼻そぐな 南346 たかきにのぼりはなそぐ
鷹は死ても穂はつまず 南347 たかはしんでもほはつま
高みて見物 保58 たかみでけんぶつ
宝の山へ入なから手を空してもとる 保87 たからのやまへいりなが
宝は身のさしあはせ 吾106 たからはみのさしあわせ
宝盛て入時は亦盛て出つ 保90 たからもっているときは
田から行も畔から行も 道下1 たからゆくもあぜからゆ
薪を以火を扱ふ 保79 たきぎをもってひをあつ
竹の子おやまさり 初4 たけのこおやまさり
たゝねど矢声(やこへ) 初3 たたねどやこえ
立よらば大木のかげ 初1 たちよらばおおきのかげ
立よらは大木のかけ 吾107 たちよらばおおきのかげ
立つ鳥も跡を濁すな 南345 たつとりもあとをにごす
竪板に水 保58 たていたにみず
立板に水 道上11 たていたにみず
たていたにみづ 浮 たていたにみず
蓼喰虫も好々 保38 たでくうむしもすきずき
他人は喰より 初3 たにんはくいより
他人は喰い寄り 咄(はなし大全、貞享4〔1687〕) たにんはくいより
頼む木の本に雨 保66 たのむきのもとにあめ
たびはみちつれ よし藤 たびはみちづれ
たびはみちづれ 国久 たびはみちづれ
たびはみちづれ 衆 たびはみちづれ
旅は道連世は情 保55 たびはみちづれよはなさ
卵子で石打 両14オ たまごでいしうち
だますにてなし 傾 だますにてなし
欺(だます)に手なし 悉145 だますにてなし
たまにきづ 浮 たまにきず
たらふく孫左衛門 保45 たらふくまござえもん
短気は損気 保37 たんきはそんき
たんきはそんき 傾 たんきはそんき
短気はそんき 両13オ たんきはそんき
短気は損気 悉147 たんきはそんき
短慮功おなさす 保39 たんりょこうをなさず
ちひさくても針はのまれぬ 鍬12オ ちいさくてもはりはのめ
無知恵子付智恵 悉94 ちえのないこにちえつけ
近い火に手をあふる 平 ちかいひにてをあぶる
近き中から火か出る 南349 ちかきなかからひがでる
近き火て手をあふる 保55 ちかきひでてをあぶる
懇意(ちかしい)中にも垣 心下4ウ ちかしいなかにもかき
ちかしきなかにかきをゆえ 傾 ちかしきなかにかきをゆ
近しき中にも垣 心下8ウ ちかしきなかにもかき
近敷中に礼義あり 保85 ちかしきなかにれいぎあ
近つく神の罰あたり 平 ちかづくかみのばちあた
近よる神に罰当る 保87 ちかよるかみにばちあた
智者の一失愚者の一得 保85 ちしゃのいっしつぐしゃ
ちしやの葉のかきとり 鍬5ウ ちしゃのはのかきとり
血で血を洗ふ 保77 ちでちをあらう
血に交れは赤くなる 南345 ちにまじわればあかくな
茶の子 両7オ ちゃのこ
忠が不忠 悉94 ちゅうがふちゅう
忠臣は孝子の門より出る 保68 ちゅうしんはこうしのも
忠臣は二君に仕へす貞女両夫にまみえす 保77 ちゅうしんはにくんにつ
長者富にあかず 初3 ちょうじゃとみにあかず
長者二代なし 鼻318 ちょうじゃにだいなし
長者万灯貧女の一灯 保78 ちょうじゃまんとうひん
ちようちようしきはさめ安し 南343 ちょうちょうしきはさめ
提灯で餅つく 初1 ちょうちんでもちつく
挑灯につり鐘 保40 ちょうちんにつりがね
提灯に釣鐘 初1 ちょうちんにつりがね
提燈に釣鐘 道上5 ちょうちんにつりがね
てうちんにつりかね 鍬15ウ ちょうちんにつりがね
ちやうちんにつりがね 両7ウ ちょうちんにつりがね
長はんがあてのみ 両7オ ちょうはんがあてのみ
ちりつもつてやま 衆 ちりつもってやま
ちりつもつてやまとなる よし藤 ちりつもってやまとなる
ちりつもつてやまとなる 国久 ちりつもってやまとなる
ちりつもつてやまとなる 一 ちりつもってやまとなる
塵積て山となる 悉93 ちりつもりてやまとなる
ちんこうもたかずへもひらず 浮 ちんこうもたかずへもひ
珍膳も毎日迎ひはうまからす 保81 ちんぜんもまいにちむか
つえの下へまはる子 衆 つえのしたへまわるこ
月に村雲花に風 保86 つきにむらくもはなにか
月の夜にちようちんともす 吾107 つきのよにちょうちんと
月日に関守なし 保55 つきひにせきもりなし
つきよにかま 国久 つきよにかま
月夜に釜 鍬11ウ つきよにかま
つきよにかまをぬかれた よし藤 つきよにかまをぬかれた
月夜の火事は遠く見える* 咄(軽口五色帋、安永3〔1774つきよのかじはとおくみ
角を直すとて牛を殺す 保90 つのをなおすとてうしを
角をなをすとて牛を殺 平 つのをなおすとてうしを
罪を悪んでその人を悪まず☆咄(軽口五色帋、安永3〔1774つみをにくんでそのひと
爪てひろつて箕てあける 鍬3ウ つめでひろってみであけ
爪へ火をともす 鍬9オ つめへひをともす
つよきかたに助言 吾108 つよきかたにじょごん
つらを見るより跡を見ろ 南348 つらをみるよりあとをみ
つるのひとこへ 一 つるのひとこえ
☆の一声 咄(立春噺大集、安永5〔1776〕)☆雨冠に隹鳥つるのひとこえ
鶴の真似をする烏は水を飲む 保42 つるのまえねをするから
釣瓶縄井けたを絶 保52 つるべなわいげたをたつ
連れがあれば三里まはれ 咄(軽口御前男、元禄16〔1703〕つれがあればさんりまわ
つれがな三里 初4 つれがなさんり
聾の空聞 保61 つんぼのそらぎき
つんぼの立ぎゝ 両16オ つんぼのたちぎき
つんほのはや耳 鍬12オ つんぼのはやみみ
ていしのすきなあかゑぼし 国久 ていしのすきなあかえぼ
亭主のすきなあかいわし 鍬15オ ていしゅのすきなあかい
ていしゆのすきなあかゑぼし よし藤 ていしゅのすきなあかえ
ていしゆのすきな赤ゑぼし 衆 ていしゅのすきなあかえ
泥中の蓮 保61 でいちゅうのはちす
手がいれは足も入る* 吾107 てがいればあしもいる
手こうより目こう 吾108 てこうよりめこう
手の裏を返す 保57 てのうらをかえす
出もの腫もの所きらはす 鍬4ウ でものはれものところき
寺から里 保40 てらからさと
寺の辺の童は習はぬ経をよむ 保58 てらのほとりのわらんべ
出る釘はうたるゝ 南346 でるくぎはうたるる
手を以水を防く 保62 てをもってみずをふせぐ
天狗の極残し 保82 てんぐのきめのこし
天竺の八日町 保72 てんじくのようかまち
天知る地知る 保63 てんしるちしる
天道は人を殺さず 咄(当世軽口咄揃、延宝2〔1674〕) てんどうはひとをころさ
天道人ころさす 鍬6ウ てんどうひところさず
天に口なし人を以いはしむ 保56 てんにくちなしひとをも
戸板に大豆 鍬16ウ といたにだいず
同気相もとめる 一 どうきあいもとめる
とうしんて竹の子 鍬7オ とうしんでたけのこ
灯心で竹を掘る 初1※ とうしんでたけをほる
唐人の寝言 保46 とうじんのねごと
灯台本闇し 保59 とうだいもとくらし
灯台本くらし 南347 とうだいもとくらし
燈台もとくらし 道下24 とうだいもとくらし
燈台もとくらし 鍬12オ とうだいもとくらし
堂頭になりてのたはこと 平 どうちょうになりてのた
とうというてらはごもんから 浮 とうというてらはごもん
尊い寺は門からしれる 平 とうといてらはもんから
とうとい寺は門からしれる 鍬17オ とうといてらはもんから
尊き寺は門から見ゆる 保41 とうときてらはもんから
問に落す語に落る 保39 とうにおちずかたるにお
堂に似合て鐘を釣る 保54 どうににあわせてかねを
とふにはおちずかたるに 初4 とうにはおちずかたるに
問は一旦の恥 悉89 とうはいったんのはじ
とうふにかすかひ 鍬3オ とうふにかすがい
東方朔は九千歳 千 とうほうさくはきゅうせ
蟷螂か斧 道上10 とうろうがおの
とをいがはなのか 傾 とおいがはなのか
遠いは花の香 女25 とおいははなのか
遠き親類 両5オ とおきしんるい
遠きは花の香 両6オ とおきははなのか
遠くの親類近くの他人 保38 とおくのしんるいちかく
毒変じて良薬(くすり)と成 心下2ウ どくへんじてくすりとな
毒薬変てくすりとなる 両5ウ どくやくへんじてくすり
処替れは品替る 保43 ところかわればしなかわ
所かわれば品替る 一 ところかわればしなかわ
年増は親とせよ 保52 としまはおやとせよ
年寄と針*頭は引込て居る 保74 *釘の誤りか としよりとくぎがしらは
老(とし)よりと持仏堂をき所がない 女32 としよりとじぶつどうお
としよりのひやみづ よし藤 としよりのひやみず
としよりのひやみつ 国久 としよりのひやみず
としよりのひやみづ 衆 としよりのひやみず
としよりのひや水 鍬4オ としよりのひやみず
とてもぬれてる袖 初4 とてもぬれてるそで
となりの疝気を頭痛にやむ 鍬16ウ となりのせんきをずつう
隣の物は稗粥*もうまし 保80 となりのものはひえがゆ
とびがからす 初3 とびがからす
鳶の子に鷹 保74 とびのこにたか
鳶も居住いから鷹と見へる 南349 とびもいずまいからたか
友草虫のともせゝり 南344 ともくさむしのともせせ
灯火消んとして光増す 保86 ともしびきえんとしてひ
虎の尾をふむ 吾107 とらのおをふむ
虎は千里行て千里戻る 咄(口拍子、安永2〔1773〕) とらはせんりいてせんり
虎ふす野辺にも連(つれ) 初2 とらふすのべにもつれ
鳥なき里のかうふり 鍬11ウ とりなきさとのこうぶり
鳥なき里の蝙蝠 保76 とりなきさとのこうもり
泥をうては顔へかゝる 平 どろうてばかおへかかる
泥田棒 心8ウ どろたぼう
泥田棒てうつ 女27 どろたぼうでうつ
泥田棒で打 道上16 どろたぼうでうつ
どろほうみつけて縄をなう 鍬7ウ どろぼうみつけてなわを
どんかり八文 保50 どんがりはちもん
飛で火に入る夏の虫 道上9 とんでひにいるなつのむ
鳶に油揚さらわれる* 咄(喜美談語、寛政8〔1797〕) とんびにあぶらげさらわ
無袖は振れぬ 悉239 ないそではふられぬ
無い袖は振れす 南348 ないそではふれず
ながいき(は)恥おほし* 吾105 ながいきはじおおし
ながいものには 一 ながいものには
長い者には巻かれろ 南346 ながいものにはまかれろ
ながいものにはまかれろ 傾 ながいものにはまかれろ
長いものにはまかれろ 咄(笑顔はじめ、天明2〔1782〕序ながいものにはまかれろ
永き日に御申次 保54 ながきひにおもうしつぎ
長きものにはまかるゝ 保78 ながきものにはまかるる
流川を棒て打 保71 ながれがわをぼうでうて
なく子と地頭にはかたれぬ 鍬10オ なくことじとうにはかた
啼く子と地頭にはかなわぬ 南350 なくことじとうにはかな
泣子(なくこ)も目を明 道下12 なくこもめをあけ
なくつらをはちがさす よし藤 なくつらをはちがさす
なくつらをはちがさす 国久 なくつらをはちがさす
なけきあれはよろこひ有 保41 なげきあればよろこびあ
仲人は宵の内 保88 なこうどはよいのうち
中人はよいのもの 鍬11ウ なこうどはよいのもの
情は人の為ならす 保48 なさけはひとのためなら
七転八起 心下11オ ななころびやおき
七つ蔵より子は宝ら 南348 ななつくらよりこはたか
生板*に釘 保79 なまいたにくぎ
生爪をへかす 保82 なまづめをへがす
なま兵法大疵の基 保38 なまびょうほうおおきず
なま兵法…きずのもとひ* 吾109 なまびょうほうきずのも
波風立す 保46 なみかぜたたず
波立ずか人取り 南343 なみたたずがひととり
習より馴れよ 保61 ならうよりなれよ
ならおふよりなれろ 衆 ならおうよりなれろ
ならをうよりなれろ 浮 ならおうよりなれろ
ならはうよりはなれよ 平 ならおうよりはなれよ
貌(なり)に似て経麻苧(へそを)巻 千 なりににてへそをまく
鳴か面白ひとて太鼓をたゝく 保70 なるがおもしろいとてた
縄にもかつらにもかゝらず 両17ウ なわにもかずらにもかか
縄のなひ初と身上の持ち初は細ひ程よし 南344 なわのないはじめとしん
名を得(うる)より徳を取れ 心下12オ なをうるよりとくをとれ
名をとらんより徳 両18オ なをとらんよりとく
名をとるより利をとる 保42 なをとるよりりをとる
なをとろふよりとくをとれ 浮 なをとろうよりとくをと
にくい者には餌をかへ 南348 にくいものにはえさをか
にくまれ子くちにはゞかる 国久 にくまれごくちにはゞか
にくまれ子くにゝはゞかる よし藤 にくまれごくににはばか
にくまれ子くにゝはびこる 衆 にくまれごくににはびこ
にくまれ子の鼻さへ 保88 にくまれごのはなさべ
にくまれ子世に出る 吾107 にくまれごよにでる
にくまれこよにはびこる 傾 にくまれこよにはびこる
逃るに手なし 保47 にぐるにてなし
似た物は烏 保50 にたものはからす
にたものはふうふ 傾 にたものはふうふ
にたりや/\かきつばた 初3 にたりやにたりやかきつ
女ほうと菅笠はあたらしひかよい 鍬4ウ にょうぼうとすげがさは
人間は腹がふくるれはそり菩薩は実の入程こゝむ 平 にんげんははらがふくる
人間万事塞翁か馬 鍬11オ にんげんばんじさいおう
人参飲て首を縊る 保73 にんじんのんでくびをく
人参用ひて後なんぎ 心下6オ にんじんもちいてのちな
人によつて法をとけ 一 にんによってほうをとけ
人を見て法をとけ 南345 にんをみてほうをとけ
糠に釘 保92 ぬかにくぎ
ぬかにくぎ 衆 ぬかにくぎ
ぬかにくぎ 傾 ぬかにくぎ
糠に釘* 咄(坐笑産、安永2〔1773〕) ぬかにくぎ
糠に釘 鍬6ウ ぬかにくぎ
ぬかに釘うつ 道下7 ぬかにくぎうつ
ぬかぬ太刀の高名 保50 ぬかぬたちのこうみょう
ぬかぬ太刀の高名 初2 ぬかぬたちのこうみょう
抜ぬ太刀の高名(かうめう) 道下2 ぬかぬたちのこうみょう
盗人たけ/\し 保61 ぬすっとたけだけし
盗人の跡は立てとも胸のわるい跡は立たぬ 南347 ぬすびとのあとはたてど
ぬすびとのひまはあれどまもりてのひまはない 傾 ぬすびとのひまはあれと
盗人の隙はあれと守人のひまがなし 保74 ぬすびとのひまはあれど
ぬすびとのひるね よし藤 ぬすびとのひるね
ぬすびとのひるね 国久 ぬすびとのひるね
盗する子はにくからす縄取かうらめしい 平 ぬすみすることはにくか
塗ばしで芋はさむ 道下27 ぬりばしでいもはさむ
ぬれてゞあわ 一 ぬれてであわ
ぬれてゝ粟 鍬9ウ ぬれてであわ
濡手て粟米 保57 ぬれてであわごめ
湿(ぬれ)手に粟 心3ウ ぬれてにあわ
ねがふに福たはる 初1 ねがうにふくたばる
願へは協ふ 保50 ねがえばかなう
猫撫声 保51 ねこなでごえ
猫に鰹 保43 ねこにかつぶし
猫に小判 保40 ねこにこばん
猫に小判 鍬7ウ ねこにこばん
猫のしりへさいつち 鍬16オ ねこのしりへさいづち
鼠とらず 両17オ ねずみとらず
ねみゝにみづ 国久 ねみみにみず
寐耳に水 保69 ねみみにみず
ねみゝにみず 傾 ねみみにみず
寝耳に水 鼻323 ねみみにみず
寝耳へ水 鍬7オ ねみみへみず
根を断て葉を枯す 保64 ねをたってはをからす
ねんにはねんをいれ 衆 ねんにはねんをいれ
ねんにはねんをつかへ よし藤 ねんにはねんをつがえ
念の上にも念 初1 ねんのうえにもねん
念力岩を通 悉159 ねんりきいわをとおす
能ある鷹は爪をかくす 南344 のうあるたかはつめをか
のふあるたかはつめをかくす 衆 のうあるたかはつめをか
能有たかは爪をかくす 一 のうあるたかはつめをか
能事には寸善尺魔 保53 のうじにはすんぜんしゃ
能書筆を撰はす 保67 のうしょふでをえらばず
能書筆をゑらます 一 のうしょふでをえらまず
農民の息か天に上る 女16 のうみんのいきがてんに
後の親を親とする 保53 のちのおやをおやとする
咽本過れは跡をわすれる 平 のどもとすぐれば
のどもとすぐればあつさわするゝ よし藤 のどもとすぐればあつさ
のどもとすぎればあつさわするゝ 国久 のどもとすぐればあつさ
蚤のあたまを斧てわる 鍬17オ のみのあたまをおのでわ
蚤のふうふ 鍬16オ のみのふうふ
呑にへらすに吸にへる 鍬5オ のむにへらずにすうにへ
はいふきから蛇 鍬7オ はいふきからへび
馬鹿大食 保81 ばかおおぐい
ばかに付た薬なし 南342 ばかにつけたくすりなし
馬鹿に付る薬はなし 保75 ばかにつけるくすりはな
馬鹿につける薬はなひ 鍬6オ ばかにつけるくすりはな
袴と沙汰はかゝり次第 保75 はかまとさたはかかりし
鋏と下人は遣ひよう 南349 はさみとげにんはつかい
恥の上塗 保46 はじのうわぬり
はしめのさゝやき後のどよみ 吾105 はじめのささやきのちの
走馬に鞭 悉65 はしりうまにむち
走(はしり)馬にも鞭 心8オ はしりうまにもむち
走る馬に鞭 保41 はしるうまにむち
恥をはちと思はねは恥かいた事なし 平 はじをはじとおもわねば
恥を恥とも思もはす 保79 はじをはじともおもわず
裸の腰ひねり 保69 はだかのこしひねり
畠の水練 保59 はたけのすいれん
働きよりくめん 南348 はたらきよりくめん
八細工七貧乏 平 はちざいくななびんぼう
八十の三児(みつご)悉69 はちじゅうのみつご
八卦はるなた八つあたり 保51 はっけはるなたやつあた
初物七十五日* 咄(坐笑産、安永2〔1773〕) はつものしちじゅうごに
鳩に三枝の礼あり鴉に反哺の孝有 保82 はとにさんしのれいあり
鼻毛をよまるゝ 保48 はなげをよまるる
鼻先の了簡 保70 はなさきのりょうけん
鼻の下長し 両3オ はなのしたながし
花の物いふ 両2ウ はなのものいう
はなはさくら木人はぶし 衆 はなはさくらぎひとはぶ
花は桜木人は武士 鍬3オ はなはさくらぎひとはぶ
はなよりだんご よし藤 はなよりだんご
はなよりだんこ 国久 はなよりだんご
花より団子 保43 はなよりだんご
はなよりたんご 浮 はなよりだんご
花よりたんご 鍬14オ はなよりだんご
鼻を曲ても臭* 保57 はなをまげてもくさい
母方より喰方 保40 ははかたよりくいかた
母方より喰方 平 ははかたよりくいかた
祖母ならし子は三百下かる 保78 ばばならしごはさんびゃ
母のつめるよりは他人のをさへるかいたむ 平 ははのつめるよりはたに
はや牛も淀をそうしも 初4 はやうしもよどおそうし
針は小さひとて呑れす 南342 はりはちいさいとてのま
針ほとのことを棒 鍬14ウ はりほどのことをぼう
針程のことを棒程 保42 はりほどのことをぼうほ
針を棒に 吾107 はりをぼうに
槃特が愚痴 悉61 はんとくがぐち
贔屓の引転し 保44 ひいきのひきたおし
贔負の引たをし 南343 ひいきのひきたおし
贔屓の引倒 心下9オ ひいきのひきたおし
火打箱てやきみそ 鍬16オ ひうちばこでやきみそ
蟇*の面に水 保39 びきのつらにみず
びくにのかぎあつらへ 初3 びくにのかぎあつらえ
日暮道遠 保57 ひぐれてみちとおし
ひざとも談合ふ 南344 ひざともだんごう
膝とも談合 道下4 ひざともだんごう
ひさともだんこう 浮 ひざともだんごう
ひざともだんかふ 傾 ひざともだんごう
膝とも談合 心7オ ひざともだんごう
膝の皿から火が出る 咄(軽口御前男、元禄16〔1703〕) ひざのさらからひがでる
秘事はまつ毛 保69 ひじはまつげ
秘事はまつ毛 咄(坐笑産、安永2〔1773〕) ひじはまつげ
美女は悪女の讐 保66 びじょはあくじょのかた
ひつつのだるさ伊達の寒さ 南346 ひつつのだるさだてのさ
筆甫の斎川(仙台の諺) 保67 ひっぽのさいかわ
人喰(ひとくい)馬にも相口 心下10オ ひとくいうまにもあいく
一口物の頬傷(やぶり) 心下11オ ひとくちもののほおやぶ
ひとごといはゞめじろおけ 傾 ひとごといわばめじろお
人の異見に餅を舂(つく) 心2ウ ひとのいけんにもちをつ
人のうそは我こそ 初2 ※「こそ」は「うそ」か ひとのうそはわがうそ
人の噂も七十五日 保56 ひとのうわさもしちじゅ
人の口に戸かたてられす 保38 ひとのくちにとがたてら
人の口には戸はたゝず 南348 ひとのくちにはとはたた
人の疝気を頭にやむ 保39 ひとのせんきをあたまに
人の宝を数*ふ 保62 ひとのたからをかぞう
人の短を言ふ事なかれ 保78 ひとのたんをいうことな
人の袴に足を入れる 保90 ひとのはかまにあしをい
人の振りを見て我振り直せ 南343 ひとのふりをみてわがふ
人のわるきは我わるき 保37 ひとのわるきはわがわる
人のわる気に我かわる気なし 南346 ひとのわるげにわがわる
人は後か先き 南342 ひとはあとがさき
人は一代名は末代 保78 ひとはいちだいなはまつ
人は一代なはまつだい 浮 ひとはいちだいなはまつ
人は言はぬか我れ言ふな 南344 ひとはいわぬがわれいう
人は死て名を残し虎は死て皮を残し 保49 ひとはししてなをのこし
人は善悪の友による 悉249 ひとはぜんあくのともに
人は見めよりたゝ心 鍬14オ ひとはみためよりただこ
ひとはみめよりたゞ心 衆 ひとはみめよりただここ
人は悪かれ我よかれ 保82 ひとはわろかれわれよか
人一人の目に留る者は万人の目にとまる 南346 ひとひとりのめにとまる
人増せは水ます 保49 ひとませばみずます
人を祈れば穴二つ 南345 ひとをいのればあなふた
人を怨むな身を怨め 南343 ひとをうらむなみをうら
人を捕る亀人にとらるゝ 保87 ひとをとるかめひとにと
人を呪詛ば穴二つ 心5オ ひとをのろわばあなふた
人を呪はゝ穴二掘れ 平 ひとをのろわばあなふた
人をのろはは穴二つ 鍬9オ ひとをのろわばあなふた
人を呪詛はゝ穴を貮つ 保61 ひとをのろわばあなをふ
人を馬鹿にする 保70 ひとをばかにする
人を人とも思はぬ 保81 ひとをひとともおもわぬ
日々あらたにして 一 ひびあらたにして
百日の説法屁一つ 鍬10オ ひゃくじつのせっぽうへ
百性の人を切たるか如し 保75 ひゃくしょうのひとをき
百番の富 道下16 ひゃくばんのとみ
冷酒と親のゐけんは後ほときく 平 ひやざけとおやのいけん
百貫のかたに 鍬10オ ひゃっかんのかたに
百貫の鷹もはなして見ねは 道下28 ひゃっかんのたかもはな
百貫のたかもはなさにやしれぬ 浮 ひゃっかんのたかもはな
拍子にのれは馬沓も茶をふく 保79 ひょうしにのればうまぐ
瓢箪から駒出る 鼻326 ひょうたんからこまでる
ひやうたんて鯰 鍬14オ ひょうたんでなまず
瓢箪で鯰おさへる 道下14 ひょうたんでなまずおさ
瓢箪にて鯰を抑(おさゆ)る 心6オ ひょうたんにてなまずお
瓢箪は心からくひれる 保53 ひょうたんはしんからく
蛭に塩 道下15 ひるにしお
火を水に云なす 保88 ひをみずにいいなす
貧すれは鈍する 保92 ひんすればどんする
貧すれば鈍する 南344 ひんすればどんする
貧僧のかさねとき 鍬12ウ ひんそうのかさねどき
ひんの一燈 鍬7ウ ひんのいっとう
貧の二代なし、長者の二代なし 南345 ひんのにだいなしちょう
貧の煮る粥*ゆるくなる 保56 ひんのにるかゆゆるくな
ひんのぬすみ 傾 ひんのぬすみ
貧の盗恋の歌 保40 ひんのぬすみこいのうた
貧乏寺の灯籠竿 保80 びんぼうでらのとうろう
びんぼうひまなし よし藤 びんぼうひまなし
びんぼうひまなし 国久 びんぼうひまなし
貧乏ゆるきもせす 保44 びんぼうゆるぎもせず
夫婦喧嘩と昼の風邪は暮方に止(やむ) 心下7オ ふうふげんかとひるのか
ふうふけんくわはいぬもくはぬ 鍬2ウ ふうふげんかはいぬもく
深き渕に臨むか如く薄き氷をふむか如し 保51 ふかきふちにのぞむがご
鰒はくひたし命はおしゝ 鍬5ウ ふぐはくいたしいのちは
福は寝て待(まて) 心6ウ ふくはねてまて
袋*の中の鼠 保50 ふくろのなかのねずみ
ぶしはくわねどたかやうじ 浮 ぶしはくわねどたかよう
ぶたのかるわざ 鍬15オ ぶたのかるわざ
二股膏薬 咄(きのふはけふの物語、元和〜寛永頃) ふたまたこうやく
仏法裸 保43 ぶっぽうはだか
懐小刀 保72 ふところがたな
船の高帆と女の高振りは末を通さぬ 南348 ふねのたかほとおんなの
ふみをやりたしかくてはもたず 国久 ふみはやりたしかくては
ふみはやりたしかくてはもたず 衆 ふみはやりたしかくては
ふみをやるにもかくてはもたぬ よし藤 ふみをやるにもかくては
古川に水たへず 南348 ふるかわにみずたえず
粉骨細*身 保61 ふんこつさいしん
臍か茶をわかす 保65 へそがちゃをわかす
下手の案する休むに似たり 保67 へたのあんずるやすむに
下手の長談義 保57 へたのながだんぎ
下手の物好 保69 へたのものずき
へをひつてしりすほめる よし藤 へをひってしりすぼめる
へをひつてしりすぼめる 国久 へをひってしりすぼめる
へをひつてしりつぼめ 衆 へをひってしりつぼめ
へをひりて尻を押(すぼめ)る 心11ウ へをひりてしりをすぼめ
判官びいき 初4 ほうがんびいき
判官贔屓の世の中 保62 ほうがんびいきのよのな
傍若無人 悉69 ぼうじゃくぶじん
坊主かにくけりや袈裟迄悪し 保58 ぼうずがにくけりゃけさ
坊主悪くけりや袈裟までにくい 南347 ぼうずにくけりゃけさま
坊主にくけりや袈裟まてにくひ 平 ぼうずにくけりゃけさま
坊主にはち巻 道上17 ぼうずにはちまき
放屁して尻を押(すぼめ)る 心11ウ ほうひしてしりをすぼめ
法を破る理はあれと理を破る法はなし 保74 ほうをやぶるりはあれど
牡丹餅すきずき 南349 ぼたもちもすきずき
牡丹に唐獅子* 咄(露休置土産、宝永〔1704〕) ぼたんにからじし
欲する鷹は爪をぬく 平 ほっするたかはつめをぬ
ほつすを投る 保69 ほっすをなげる
仏の顔も三度撫れは腹を立 保91 ほとけのかおもさんどな
仏の顔も三度撫れば腹を立 心9オ ほとけのかおもさんどな
仏ももとは凡夫(ぼんぶ) 道上18 ほとけももとはぼんぶ
ほとけももとはぼんぶなり 衆 ほとけももとはぼんぶな
仏を造て魂を入れす 保83 ほとけをつくってたまし
ほねおりぞんのくたびれもふけ よし藤 ほねおりぞんのくたびれ
ほねおりぞんのくたびれもふけ 国久 ほねおりぞんのくたびれ
ほめる子の夜糞* 保46 ほめるこのよぐそ
ほろみその夕立にあふ 吾109 ほろみそのゆうだちにあ
盆と正月か一度に来る 保80 ぼんとしょうがつがいち
煩悩即菩提 悉77 ぼんのうそくぼだい
ぼんなうの犬 吾108 ぼんのうのいぬ
まいたたねははへる 衆 まいたたねははえる
任せ物は極て悪し 保71 まかせものはきわめてわ
まかぬ種は萌ぬ 保88 まかぬたねははえぬ
蒔ぬ種ははえぬ 南342 まかぬたねははえぬ
まかぬたねわはへぬ 一 まかぬたねははえぬ
不蒔(まかぬ)種は生ぬ 心下5ウ まかぬたねははえぬ
負腹を立 保60 まけばらをたつ
まけるはかつ よし藤 まけるはかつ
まけるはかつ 国久 まけるはかつ
孫より犬子かへ 鼻 311 まごよりえのこかえ
孫よりもゑの子かへ 吾105 まごよりもえのこかえ
孫をかをより狗子(ゑのころ)かゑ 女18 まごをかおよりえのころ
鱒になるか鮭になるか 保69 ますになるかさけになる
町には事なかれ 初4 まちにはことなかれ
まてはかんろ 鍬16オ まてばかんろ
待は甘露の食を得る 両22ウ まてばかんろのじきをう
真綿て首をしめる 鍬4オ まわたでくびをしめる
万年もならしたちんころ 鍬9ウ まんねんもならしたちん
万能一心にしかず 平 まんのういっしんにしか
箕うりかさ 初1 みうりかさ
みへから左りまい 南349 みえからひだりまい
みからてたさび よし藤 みからでたさび
みからでたさび 国久 みからでたさび
身から出たさび 南349 みからでたさび
みからでたさび 衆 みからでたさび
身から出た錆 悉233 みからでたさび
右から左 保47 みぎからひだり
右と言へは左 保47 みぎといえばひだり
未塵積て山となる 保51 みじんつもりてやまとな
水清けれは魚住す 保55 みずきよければうおすま
水に画か如し 保59 みずにえがくがごとし
水は方円の器に従ふ 保52 みずはほうえんのうつわ
道に依て賢し 保53 みちによってかしこし
三歳子(みつこ)の示得(をしへ)にて浅瀬を渡る 心10オみつごのおしえにてあさ
三つ子の魂七十五まて 保65 みつごのたましいしちじ
三つ子のたましい百迄も 一 みつごのたましいひゃく
三つ子の魂百まで 咄(大雅楽、寛政3〔1792〕) みつごのたましいひゃく
見ぬ事清し 保41 みぬこときよし
実のなる木は花より(しれた) 一 みのなるきははなよりし
身の程を知る 保61 みのほどをしる
みはみでとふる 浮 みはみでとおる
耳かきてあつめて熊手てかき出す 鍬4オ みみかきであつめてくま
蚯蚓の木登ない骨を折る 保70 みみずのきのぼりないほ
耳を取て鼻 保55 みみをとってはな
耳をとらえて鼻をかむ* 咄(一の富、安永5〔1776〕) みみをとらえてはなをか
眉目より心 保58 みめよりこころ
身より出る錆 保88 みよりでるさび
見れは目の毒聞けは気の毒 保80 みればめのどくきけばき
身を粉に砕く 保61 みをこにくだく
身をすてゝこそうかむ瀬 初3 みをすててこそうかむせ
身をつみて人のいたさを(しる)*吾108 みをつみてひとのいたさ
六日の菖蒲(しやうぶ)悉170 むいかのしょうぶ
昔のつるき今の菜刀 女22 むかしのつるぎいまのな
むかしの剱今の菜刀 道上26 むかしのつるぎいまのな
むかしはむかしいまは今 衆 むかしはむかしいまはい
麦めしで鯉をつる 道下13 むぎめしでこいをつる
麦飯で鯛 保45 むぎめしでたい
むくろしやはみかひても白くならぬ 鍬9オ むくろしゃはみがいても
虫の歩む如く 保71 むしのあゆむごとく
筵にきめて菰に寝る 平 むしろにきめてこもにね
娘一人に聟八人 保70 むすめひとりにむこはち
娘ひとりに聟八人 鍬17オ むすめひとりにむこはち
むまのみみにかぜ 浮 むまのみみにかぜ
無理か通は道理はよけよ 保42 むりがとおらばどうりは
無理が通らは道理はよけよ 平 むりがとおらばどうりは
むりがとをればどおりひつこむ よし藤 むりがとおればどおりひ
むりがとふればどふりひつこむ 国久 むりがとおればどおりひ
むりな金は身に就かず 南349 むりなかねはみにつかず
目から鼻へぬけるうそ 鍬8ウ めからはなへぬけるうそ
盲杖を失ふ 保58 めくらつえをうしなう
めくらのかきのぞき 女62 めくらのかきのぞき
目くらのかきのそき 鍬9オ めくらのかきのぞき
めくらのかきのぞき 両29オ めくらのかきのぞく
めくらの杖うしなふごとく 女62 めくらのつえうしなうご
目くら蛇におじす 鍬12ウ めくらへびにおじす
盲蛇に怖*ず 保64 めくらへびにおじず
めくらへびにおぢす 女62 めくらへびにおじず
めくらへびものにおしず 浮 めくらへびものにおじず
飯の上の蠅 鍬7ウ めしのうえのはえ
めのうへのこぶ よし藤 めのうえのこぶ
めのうへのこぶ 国久 めのうえのこぶ
目のうへのこぶ 道下8 めのうえのこぶ
めのうへのこぶ 衆 めのうえのこぶ
めのうへのこぶ 浮 めのうえのこぶ
目の上のこぶ 鍬14ウ めのうえのこぶ
目の正月 保47 めのしょうがつ
目の寄処に玉かよる 保84 めのよるところにたまが
目の寄る所へ玉かよる 南349 めのよるところへたまが
めのよるところへたまかよる 浮 めのよるところへたまが
目を皿にする 鍬5オ めをさらにする
女鳥勤めて男鳥時を造る 南342 めんどりすすめておんど
めんとり時つくる 両29オ めんどりときつくる
盲亀浮木 悉189 もうきのふぼく
燃杭に火の付やすい 道下10 もえぐいにひのつきやす
木馬の達者 保46 もくばのたっしゃ
持ぬ子のむつき用意 保87 もたぬこのむつきようい
餅屋の餅 保57 もちやのもち
もちやはもちや 浮 もちやはもちや
有つて義理あり 南349 もってぎりあり
応に物いらす 保79 もてなしにものいらず
元木に増るうら木なし 保82 もときにまさるうらきな
元の平六 保54 もとのへいろく
もとの女(め)に仲人なし 咄(きのふはけふの物語) もとのめになこうどなし
もののふも身をおもふ 鍬9ウ もののふもみをおもう
物はいわひから 初1 ものはいわいがら
燃(もゆる)火に薪 悉251 もゆるひにたきぎ
もんぜんの子僧ならわぬ経 衆 もんぜんのこぞうならわ
もんぜんのこぞうはならはぬきやうをよむ よし藤 もんぜんのこぞうはなら
もんぜんのこぞうはならはぬきやうをよむ 国久 もんぜんのこぞうはなら
やき鳥にへを 吾108 やきとりにへお
焼き鳥にも緒 南343 やきとりにもお
焼石に水 保39 やけいしにみず
焼野の雉子夜の鶴 保89 やけののきぎすよるのつ
焼はた火にこりす 保39 やけはたひにこりず
やすものゝぜにうしない よし藤 やすもののぜにうしない
やすものゝぜにうしない 国久 やすもののぜにうしない
やすものゝぜにうしない 衆 やすもののぜにうしない
痩小僧斎につく 保49 やせこぞうときにつく
宿八割の損 保56 やどはちわりのそん
柳に風 保47 やなぎにかぜ
柳の枝に雪折なし 保48 やなぎのえだにゆきおれ
藪から棒 保43 やぶからぼう
藪から棒 女28 やぶからぼう
やぶからぼう 傾 やぶからぼう
やぶにまぐは 初3 やぶにまぐわ
藪の中に黄金 保84 やぶのなかにこがね
山陰の紅葉 保88 やまかげのもみじ
山からさと 道下20 やまからさと
山の芋が鰻になる* 咄(口拍子、安永2〔1773〕) やまのいもがうなぎにな
山の芋が鰻になる 咄(醒睡笑) やまのいもがうなぎにな
山の芋が鰻になる* 咄(茶のこもち、安永3〔1774〕序)やまのいもがうなぎにな
山の兎に直を付る 保47 やまのうさぎにねをつけ
闇隅のへすみ 平 ※ やみすみのへすみ
闇の夜に礫(まつくらにてみへぬ事なり)両22オ やみのよにつぶて
闇の夜の礫 保64 やみのよのつぶて
闇の夜のつぶて 初2 やみのよのつぶて
闇夜の錦 保41 やみよのにしき
病目(やむめ)より見る目 初1 やむめよりみるめ
勇者はおそれず 初1 ゆうしゃはおそれず
夕立は馬の背をわける 鍬4オ ゆうだちはうまのせをわ
幽霊の浜風 道上2 ゆうれいのはまかぜ
雪は豊年の瑞 両28ウ ゆきはほうねんのしるし
雪は豊年貢 保55 ゆきはほうねんみつぎ
ゆだんたいてき よし藤 ゆだんたいてき
ゆだんたいてき 国久 ゆだんたいてき
油断大敵 保49 ゆだんたいてき
油断大敵 南346 ゆだんたいてき
ゆだんたいてき 衆 ゆだんたいてき
ゆだん大てき 一 ゆだんたいてき
湯の辞義は水になる 保74 ゆのじぎはみずになる
湯腹も一時 保71 ゆばらもいっとき
弓に弦 保55 ゆみにつる
夢は五臓の煩 保66 ゆめはごぞうのわずらい
よい時の地蔵顔、悪るい時の閻魔面ら 南346 よいときのじぞうがおわ
よい中の小いさかい 保74 よいなかのこいさかい
よいもわるいも同し枠の糸 南346 よいもわるいもおなじわ
善き人に連れゝはしらゆ、悪き人に連れゝは藁縄 南344 よきひとにつれればしら
欲にほうずなし 南347 よくにほうずなし
欲の深ひ鷹爪か抜る 保82 よくのふかいたかつめが
欲は身を喰ふ 南345 よくはみをくらう
欲をつかむは芥を掴む 南345 よくをつかむはあくたを
よければとてとしむな、わるければとていやしむな 南344 よければとてとしむなわ
横紙破り 保72 よこがみやぶり
横はり片はり 保81 よこはりかたはり
よしのずいからてんぜうをみる よし藤 よしのずいからてんじょ
よしのずいからてんじやうのぞく 国久 よしのずいからてんじょ
よしのずいから天井のぞく 衆 よしのずいからてんじょ
良秀が絵 悉140 よしひでがえ
餘所(よそ)の花は美(よく)見(みゆ)る 心4オ よそのはなはよくみゆる
世の取さたも七十五日 初3 よのとりざたもしちじゅ
世の中は蠅取り蜘にふくろ蜘 南346 よのなかははえとりぐも
よまんとしかゝぬとし 鍬9オ よまんどしかかぬどし
夜道に日はくれぬ 道上15 よみちにひはくれぬ
娵か姑 保74 よめがしゅうと
娵姑の中のよいは物怪の内 保45 よめしゅうとめのなかの
夜目遠目笠の内 保65 よめとおめかさのうち
よめとふめかさのうち 浮 よめとおめかさのうち
夜目遠目笠の内 吾110 よめとおめかさのうち
娵の口は側から明る 保48 よめのくちはそばからあ
嫁は下から取れ、養子は上から取れ 南348 よめはしたからとれよう
夜を昼に取違 保73 よるをひるにとりちがう
弱身に付こむ風の神 道上22 よわみにつけこむかぜの
来年事云ふと鬼笑ふ 南342 らいねんごというとおに
らくあればくあり よし藤 らくあればくあり
らくあればくある 国久 らくあればくある
らくあれはくある 衆 らくあればくある
楽極つてかなしみ来たる 保89 らくきわまってかなしみ
楽は苦の種苦は楽のたね 保84 らくはくのたねくはらく
りちきものゝ子たくさん よし藤 りちぎもののこだくさん
りちぎものの子だくさん 国久 りちぎもののこだくさん
理も亢すれは非の一倍 平 りもこうずればひのいち
両の手にうまいもの 両8オ りょうのてにうまいもの
両方きいて(……下知) 一 りょうほうきいてげち
両方聞て下知 保54 りょうほうきいてげぢ
両方聞いて下知をなせ 南346 りょうほうきいてげちを
両方聞て下知をなせ 悉95 りょうほうきいてげちを
良薬口ににがし 初1 りょうやくくちににがし
良薬口に苦し 鼻328 りょうやくくちににがし
れうやくはくちににかし よし藤 りょうやくはくちににが
れうやくはくちににがし 国久 りょうやくはくちににが
れうやくはくちににがし 衆 りょうやくはくちににが
両雄並立す 保66 りょうゆうならびたたず
りんきおうへん 衆 りんきおうへん
綸言*レ如汗 悉94 りんげんあせのごとし
りんげんあせのごとし 浮 りんげんあせのごとし
類は友をよぶ 一 るいはともをよぶ
以*レ類集 悉99 るいをもってあつまる
るりもはりもてらせばひかる よし藤 るりもはりもてらせばひ
るりもはりもてらせばひかる 国久 るりもはりもてらせばひ
るりもはりもてらせばわかる 衆 るりもはりもてらせばわ
連木で腹切る 道上6 れんぎではらきる
労して功なし 保62 ろうしてこうなし
労して功なし 道上23 ろうしてこうなし
飛頭蛮(ろくろくび) 悉56 ろくろくび
魯成物(ろなりもの) 悉56 ろなりもの
論語読の論語知らず 保62 ろんごよみのろんごしら
論語読の論語しらす 平 ろんごよみのろんごしら
ろんよりしやうこ 国久 ろんよりしょうこ
ろんよりせうこ よし藤 ろんよりしょうこ
ろんよりしやうこ 衆 ろんよりしょうこ
ろんよりせうこ 浮 ろんよりしょうこ
論よりしやうこ 両2オ ろんよりしょうこ
我かゑひらくのかまたらい 鍬2ウ わがえいらくのかまだら
我子は荷にならず 南347 わがこはににならず
我身つめつて人のいたさ 道下6 わがみつめってひとのい
わがみつめつてひとのいたさをしれ 傾 わがみつめってひとのい
我身の臭さ我しらす 平 わがみのくささわれしら
我身をつねつて人の痛さを知れ 南343 わがみをつねってひとの
我身をつめつて人のいたさを知る 保92 わがみをつめってひとの
我身を詰(つめり)て人の痛(いたさ)を知れ 心11ウ わがみをつめりてひとの
我身をつめりて人の痛さをしれ 悉110 わがみをつめりてひとの
我物喰て力損し 保51 わがものくうてちからそ
禍は口より出(いづ)悉111 わざわいはくちよりいず
殃も三年立ては用をなす 保60 わざわいもさんねんたて
わざはひもしもからおこる 吾110 わざわいもしもからおこ
渡に船 保46 わたりにふね
路津(わたりに)船 悉112 (法華経) わたりにふね
鰐の口を遁るゝ 保46 わにのくちをのがるる
笑ひ/\往生 道下11 わらいわらいおうじょう
笑ふ門には福来る 保89 わらうかどにはふくきた
わらふかどにはふくきたる 浮 わらうかどにはふくきた
わらふところへ福きたる 吾109 わらうところへふくきた
われなへにとぢぶた よし藤 われなべにとじぶた
われなべにとぢぶた 国久 われなべにとじぶた
破鍋に閉*蓋 保84 われなべにとじぶた
われなべにとぢぶた 衆 われなべにとじぶた
未詳
□と役は人さき 平 ※ ○○とやくはひとさき