167
167系 中央本線 八王子 2002年1月3日撮影
 1965年(昭和40年)に修学旅行用電車として登場しました。それまでは153系ベースの155,159系電車が修学旅行用電車として活躍してきましたが、1962年(昭和37年)に165系が登場し、急行運用に就任したのを受けこれに準じた車両が製作されました。
 車体は165系を基本としていますが、側面扉は700mmと165系よりも幅が狭くなっています。戸袋窓はありません。
 台車、機器類は165系に準じています。
 編成は(←東京方)クハ167+モハ167+モハ166+クハ167となっています。
 製造時は各客室デッキ仕切に時計も設け、クハ167にはさらに速度計が付けられていました。当時の塗装は黄色5号に赤3号でした。
 167系は田町区と下関所に配置され「わかくさ」「わこうど」等、主として関東、中国地区の修学旅行臨時に使用される一方、多客時には湘南・山陽急行や団体列車としても使用されました。下関運転所の167系により東京〜下関間に運転された急行「長州」は電車急行の最長不倒距離となっています。しかし、新幹線開業に伴い、修学旅行輸送は新幹線に移行し、1975年(昭和50年)3月の改正で、下関運転所の167系は宮原電車区に転属しました。
 昭和50年代前半に塗色基準規定の改正により、修学旅行色が廃止となり、入場の際に準じ湘南色への変更を行い、前後して冷房改造も行われています。
 1988年(昭和63年)にはディズニーランドへの便を図るため、田町電車区の4両編成2本がアコモ改造を受け、腰掛けをグリーン車と同じ回転リクライニングシートに変更、車体外板色を変更し「メルヘン」用として使用開始しました。さらに、田町電車区の4両編成5本が1989年(平成元年)から1990年(平成2年)にかけてアコモ改造を受け、腰掛けリクライニングシート化と車体外板をホワイトベースに窓下にオレンジと赤、裾にライトグリーンを配した塗装に変更されています。「メルヘン」用の車両は「メルヘン」運転終了後車両更新工事を受け、他のアコモ改造車と同様な塗装になりました。さらに1993年(平成5年)には「しんせん・やまなし」として「パノラマエクスプレス」と併結する事から「パノラマエクスプレス・アルプス」と同じ塗装に変更されました。
 2003年(平成15年)に残念ながら全廃されました。
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