301
301系 中央・総武緩行線 阿佐ヶ谷 2002年8月14日撮影
 1966年(昭和41年)営団地下鉄東西線乗り入れ用として登場した通勤電車です。
 車体は外板、骨組み、台枠に至るまで全てアルミニウム合金製で、103系に比べ5〜6t軽量化されています。窓配置等は103系に準じていますが、側窓は地下鉄乗り入れ用なので全開しないタイプを採用しています。先頭部には非常用の貫通扉を設けています。
 車内は103系より座席の奥行きを広げ、座り心地をよくしています。暖房機は暖かさにむらがないシーズ線式の物が初めて採用されました。通風機は103系のグローブ形に対して箱形で、押し込み、吸い出し両方の機能を備えています。
 台車は国鉄通勤形電車としては初めて空気バネが採用されています。主抵抗器は地下鉄線内での騒音防止のため、送風機のない自然通風式となっています。また、電動比率が高いので、通常は発電ブレーキのみが作用し、付随車の空気ブレーキは停止間際まで作用しないなど、騒音、電力、保守費の低減が図られています。保安装置として先頭車にはJR線用のATSの他、営団線用のATC、誘導無線が設置されています。
 登場時はアクリルクリアラッカー仕上げの美しい外板でしたが、後に灰色に塗り潰されています。ラインカラーはカナリアイエロー(黄色5号)でしたが、中央・総武緩行線に205系が投入されると同時に誤乗車防止のため、スカイブルー(青22号)に改められました。また、同時にAU712+SC24による冷房改造も行われました。
 登場時は6M1Tの7両編成で、1968年(昭和43年)までに8編成56両が製造されましたが、主にコスト的な問題により後の増備は103系1200番代になりました。
 1981年(昭和56年)より10両編成化が行われ中間ユニットの電装解除によりサハ301が登場しました。
 1997年(平成9年)には6両が余剰廃車となり、10両編成5本が活躍していましたが、2003年(平成15年)8月にE231系800番代に置き換えられ全車廃車になりました。
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