485系
485系(K7編成) 3763M 快速「ムーンライト越後」
信越本線 新潟 2009年1月12日撮影

485系
485系(T-13編成) 1054M 特急「北越」4号
信越本線 新潟 2009年1月12日撮影

485系
485系3000番台(R-21編成) 1052M 特急「北越」2号
信越本線 亀田 2009年1月12日撮影

485系3000番台(R-21編成) 1052M 特急「北越」2号
信越本線 亀田 2009年1月12日撮影

485系
485系 あいづ編成
磐越西線 会津若松 2007年9月9日撮影

485系
485系(G58編成) 1058M 特急「日光」8号
東武日光線 板荷〜下小代 2007年5月5日撮影

485系
485系(K60編成) 9133M 快速「春さきどり」
内房線 蘇我〜浜野 2009年2月14日撮影

485系
485系(N201編成) 彩(いろどり)
総武本線 物井〜佐倉 2007年6月3日撮影

485系
485系 8871M 快速「きららうえつ」
白新線 新潟 2007年1月12日撮影

485系
485系(G1編成) ニューなのはな
総武本線 物井〜佐倉 2008年2月23日撮影

1.概要
 1968年(昭和43年)に交流(50Hz/60Hz)/直流3電源に対応した特急用電車として登場しました。
 基本的には1964年(昭和39年)製の481系、1965年(昭和40年)製の483系を継承してます。
 JR東日本には483系の電動車ユニット(M-M')を含む461両が継承されました。
 JR東日本に継承された基本形式はクハ481形、サハ481形、クロ481形、サロ481形、モハ484形、モハ485形です。

2.車体構造
 車体外観は181系の流れを踏襲し、20m級の鋼製車体で片側に片開き式扉を1扉設けてます。
 床の高さは床下機器の寸法に合わせ、急行形よりも10mm高い1,235mmとし、屋根の高さは151系と比べ125mm高くなってます。
 先頭形状はボンネット型となってましたが、1972年(昭和47年)以降の先頭車は183系と同じような形で分割併合を考慮した貫通扉が設けられ、番台区分は200番台となりました。その後、貫通扉が廃止された300番台が製造され、以降485系先頭車の標準スタイルとなりました。
 一般車の側窓は、2席分の幅を持たせた大窓が採用され、グリーン車は1席分の幅を持たせた小窓が採用されてます。

3.車内設備
 座席は2+2の回転クロスシートが採用され、1974(昭和49年)年以降はこれに簡易リクライニング機能を付加したシートが採用されてます。
 サロ481形には和式・洋式トイレと洗面所、専務車掌室が設けられてます。

4.機器類
 制御装置は直並列組合せ抵抗制御で、抑速ブレーキを搭載した自動ノッチ戻し機能付きのCS15系制御装置が採用されました。1台の制御装置で8台の主電動機を制御する1C8M方式が採用されました。
 主変圧器はTM14形が使用されてましたが、冷却と絶縁油にPCB(ポリ塩化ビニル)が使用されていたため、1974年(昭和49年)製の1500番台から絶縁油をシリコン油に変更したTM20形に変更されました。それ以前の車両についても順次交換が行われました。
 主電動機は定格出力120kWの直流直巻電動機(MT54系)が採用されました。
 駆動装置は中空軸平行カルダン駆動方式が採用されました。
 台車はダイレクトマウント式空気バネ台車が採用され、電動車はDT32系、付随車はTR69系台車が採用されました。製造年、使用線区によって改良が加えられて形式が多岐に渡ります。
 ブレーキ方式は発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキが採用されました。
 冷房装置は分散式冷房装置AU12形を1基ないし2基をキノコ形のケースに収納し、屋根上に搭載してます。クハ481形に5基、中間車に6基、パンタ付中間車に3基搭載されました。パンタ付中間車は3基のみでは能力不足のため、車内機器室に床置形のAU41形を3基設置されました。1972年(昭和47年)以降製造されたパンタグラフ無し車両はAU13Eを5基、パンタグラフ付車両のモハ484形は集中型のAU71形を1基搭載し、番台区分も200番台となりました。

5.主な履歴
 1964年(昭和39年)に直流/交流(60Hz)対応の481系が登場しました。
 1965年(昭和40年)に直流/交流(50Hz)対応の483系(電動車ユニットのみ)が登場しました。
 1968年(昭和43年)に直流/交流(50/60Hz)対応の485系(電動車ユニットのみ)が登場しました。同年にクロ481形が登場しました。さらに、サロ481形を先頭改造してクロ481形50番台が登場しました。
 1970年(昭和45年)に輸送力増強用としてサハ481形が製造されました。
 1971年(昭和46年)にクハ481形、クロ481形のマイナーチェンジ車が登場しました。先頭形状はボンネットのままですが、前照灯がシールドビーム化、MGは小型大容量化されボンネットから床下に設置、ボンネットに設けられた冷却用外気取り入れ口にダクト状のカバー取付等の変更点がありました。
 1972年(昭和47年)に先頭形状を変更し、貫通扉が設けられた200番台が登場しました。200番台区分が与えられたのはクハ481形とモハ484形のみです。同年に車掌室と業務用室を設けたモハ484形600番台も製造されました。
 1974年(昭和49年)に貫通扉を廃止した300番台と、同じく貫通扉を廃止した北海道仕様の1500番台が登場しました。300番台はクハ481形のみの番台区分となり、1500番台はクハ481形、モハ484形、モハ485形の番台区分が与えられました。北海道仕様の1500番台は呼吸式軸箱と耐雪ブレーキに対応した電動車用のDT32G、踏面清掃装置付のTR69Gが採用されてます。
 1976年(昭和51年)に車販準備室・業務用室を設けたサハ481形100番台が製造されました。
 1976年(昭和51年)に1500番台及び183系1000番台をベースに本州向け耐寒耐雪強化形の1000番台が登場しました。クハ481形、モハ484形、モハ485形、サロ481形に番台区分が与えられました。
 1978年(昭和54年)に東北特急増発用としてサロ481形を種車に1000番台対応引通線を追加してサロ481形1050番台として登場しました。
 1979年(昭和54年)6月19日に落成した新造車を最後に当系列の新造が終了しました。
 1983年(昭和58年)にサロ489形(6,8)を種車にサロ481形(134,135)に改造されました。
 1984年(昭和59年)〜1985年(昭和60年)にかけて、特急「有明」の短編成化に伴い、サロ481形を種車に先頭形状がクハ481形300番台と同じタイプのクロ480形に改造し組み込まれました。
 1985年(昭和60年)に特急「雷鳥」用の和式グリーン車「だんらん」用にサシ481形を種車にしてサロ481形500番台が登場しました。
 1988年(昭和63年)に特急「北越」の短編成化に伴い、サロ489形1000番台を種車にしてクロ480形1000番台が登場しました。
 1989年(平成元年)にサロ489形とサハ481形を改造して特急「スーパー雷鳥」用の展望席付グリーン車を完成させました。サロ489形がクロ481形2000番台、サハ481形がクロ481形2100番台となってます。
 1990年(平成2年)にクハ481-243を改造してクロ481形300番台が登場しました。
 1990年(平成2年)に「かがやき」「きらめき」用グリーン車としてクハ481形200番台とクハ481形300番台を種車にして、それぞれクロ481形2200番台、クロ481形2300番台に改造されました。
 1990年(平成2年)に一部の車両がパノラマ展望席を設けたジョイフルトレイン「シルフィード」に改造された。
 1991年(平成3年)にクロ480形1000番台(1002)を「かがやき」用のクロ480形2300番台(2301)に再改造されました。
 1991年(平成3年)に一部の車両を改造し「リゾートエクスプレスゆう」が登場しました。
 1993年(平成5年)に一部の1000番台中心に「ビバあいづ」用の編成として改造されました。
 1994年(平成6年)に一部の車両を改造して和式電車「宴」が登場しました。
 1996年(平成8年)に一部の1000番台中心にリニューアル改造を行った3000番台が登場しました。
 1997年(平成9年)に一部の車両を改造して和式電車「華」が登場しました。
 1998年(平成10年)に一部の1000番台中心にお和式電車「ニューなのはな」に改造されました。
 1999年(平成11年)に一部の車両を改造し和式電車「やまなみ」に改造されました。
 2001年(平成13年)に一部の車両を改造し和式電車「せせらぎ」に改造されました。
 2001年(平成13年)に一部の車両を改造し座席車「きららうえつ」に改造されました。
 2001年(平成13年)に「シルフィード」を改造し座席車「きららうえつ」に改造されました。
 2006年(平成18年)に一部の車両を改造して座席車「彩(いろどり)」  

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