N700系
N700系(Z13) 8A列車 特急「のぞみ」8号
東海道新幹線 浜松 2008年4月9日撮影

N700系(Z13) 8A列車 特急「のぞみ」8号
東海道新幹線 浜松 2008年4月9日撮影

1.概要
 2005年(平成17年)3月4日に700系をベースに高速性、快適性、環境性能向上を目指したN700系先行試作車が完成しました。この2年後に量産車が製造されました。
編成は
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 783形-787形-786形(500)-785形-785形(300)-786形-787形(400)-776形-777形-775形-786形(700)-785形(600)-785形(500)-786形(200)-787形(500)-784形

2.車体構造
 車体は25m(先頭車は27.35m)アルミ合金製で、防音材を挟み込んだダブルスキン構造が採用されてます。中間車の屋根高は3,600mmですが、先頭車は連結面から5m弱まで屋根高3,600mmでそれ以降は3,500mmに低減されています。車体幅は車体傾斜を行うため700系に比べ20mm縮小されてます。
 側窓の幅は500mmとなってます。
 先頭形状は700系の「エアロ・ストリーム」型を改良した「エアロ・ダブルウィング」と言う名称の形状で流線型部分が10.7mにも及びます。
 普通車が片側に片開き式扉(先頭車前位のみプラグドア)が2箇所、グリーン車は片側に片開き式扉が1箇所設けられてます。
 床下はボディマウント構造で、台車はスカートも全車取り付けられてます。連結面は全周幌が採用されました。
 車体間ロールダンパが採用され、乗り心地が改善されてます。

3.室内設備
 グリーン車の座席は2+2列の回転式リクライニングシートでシンクロナイズド・コンフォードシートが採用され、リクライニング操作と連動して座面が傾斜します。また、高輝度LED読書灯、フットレスト、大型背面テーブル、手元テーブル、レッグウォーマーなどが設けられてます。
 普通車の座席は2+3列の回転式リクライニングシートが採用されました。
 全座席禁煙としたため、3,7,10,15号車のデッキに完全密閉構造の喫煙ルームが設けられました。強制排煙装置と光触媒脱臭装置により完全分煙を実現させてます。
 車椅子対応座席は11号車に設置され、同時に多目的室、車椅子対応大形便所が設けられてます。カード式公衆電話は4,9,12,15号車に設けられてます。自販機は6,11号車に設けられてます。
 鉄道車両では初めて、各デッキと運転室入り口部に防犯カメラを設置し、乗務員室で監視できるようになってます。

4.機器類
 制御装置は3レベルPWM式IGBT-VVVFインバーター制御が採用され、主電動機は700系より出力UPされた305kWのかご形三相誘導電動機(TMT9,TMT10)が採用されました。駆動方式はTD平行カルダン駆動方式で台車は車体傾斜装置を搭載した円筒ゴムバネ併用軸箱支持方式が採用されました。
 ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電機指令式空気ブレーキ式で700系よりT車が少なくなったことで、渦電流ブレーキは採用されず、常用ブレーキは14両の電動車の電気ブレーキで補ってます。

5.主な履歴
 2007年(平成19年)5月に量産車が製造されました。
 2007年(平成19年)7月1日ダイヤ改正でデビューしました。
 2007年(平成19年)10月1日に財団法人「日本産業デザイン振興会」より2007年度グッドデザイン賞を受賞しました。
 2008年には鉄道友の会よりブルーリボン賞を受賞してます。

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