1760
3000系(3774F) 各停 4120列車
井の頭線 高井戸 2007年6月24日撮影

3000系(3778F) 各停
井の頭線 高井戸 2008年4月13日撮影

1.概要
 1962年(昭和37年)に井の頭線用に製造された通勤車です。

2.車体構造
 車体は京王電鉄で初めて採用されたオールステンレス製で、最初の2編成は18m片開き3扉車でしたが、第3編成以降は18.5m両開き3扉車になりました。
 外観は以前の井の頭線1900形以来の前面2枚窓の湘南スタイルを継承していますが、ステンレスの単調さをカバーするために正面を強化プラスチック(FRP)製とし、編成別に7色(レインボーカラー)に着色されているのが大きな特徴で、1000系にも受け継がれています。

3.車内設備
 車内はロングシートが採用されました。

4.主な機器
・第1編成〜第9編成
 制御方式は抵抗制御方式、主電動機は100kwW、制動方式は発電ブレーキが採用されました。
・第10編成〜第15編成
 制御方式は抵抗制御方式(後に界磁チョッパに改造)、主電動機は120kW、制動方式は回生ブレーキが採用されました。
・第16編成〜
 制御方式は界磁チョッパ方式、主電動機は120kW 、制動方式は回生ブレーキが採用されました。
 1〜9編成の台車は、電動車、付随車ともに東急車輌製のPV-703形が採用されましたが、後に電動車のみTS-801Aに交換され、発生した電動車の台車を後に新製する付随車に流用しています。

5.主な履歴
 1963年(昭和38年)度に「ローレル賞」を受賞しました。
 1969年(昭和44年)以降入線の車両からは冷房車となりました。
 1971年(昭和46年)以降に製造された車両からは、制御装置は回生ブレーキ付き界磁チョッパ制御となりました。
 1988年(昭和63年)までに延べ145両製造されました。
 1995年(平成7年)には、1000系の導入に合わせ大幅なリニューアル(正面のFRPを普通鋼に変更、運転台前面ガラスの大型曲面ガラス化、室内もホワイトを基調に変更)を実施しました。
 1996年(平成8年)に一部の車両が北陸鉄道へ譲渡され8800系、8900系、7700系)となりました。
 1996年(平成8年)に一部の車両が岳南鉄道へ譲渡され7000形8000形となりました。
 1998年(平成10年)に一部の車両が上毛電鉄へ譲渡され(上毛電鉄700型となりました。
 1999年(平成11年)に一部の車両が松本電鉄(現アルピコ交通)へ譲渡され、3000系となりました。
 2009年(平成21年)に一部の車両が伊予鉄道へ譲渡され、3000系となりました。
 2011年(平成23年)12月に全車引退しました。

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