101系
101系(1193F+1197F) さよなら101系臨時列車
新宿線 新所沢〜入曽間 2004年12月19日撮影

・101系

1.概要
 1969年(昭和44年)10月に開業した西武秩父線は25パーミルの連続勾配がある山岳線区なので、これに対応すべく登場した通勤形電車です。
 形式はクハ1101形、モハ101形が用意されました。

2.車体構造
 車体は801系同様20m鋼製車体で片側に3カ所両開きドアが設けられてます。また、冬季の寒冷対策としてヒーター容量の増加、客席扉の一部開閉機能(編成中乗務員室近くの1枚しか扉が開かない)などを備えている。

3.車内設備
 座席はロングシートが採用されました。

4.機器類
 制御装置は抵抗制御で、主制御器はMMC-HTB-20E(日立製:弱め界磁起動1段、直列12段、並列13段、弱め界磁5段)が採用されてます。主電動機は出力150kWのHS-836-Nrb・Prb(日立製作所)と同出力のTDK-8010-A(東洋電機製)が採用されました。
 ブレーキ装置には応荷重付き発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-D)が採用されました。
 台車は801系の先頭車に採用された台車を改良した空気バネ台車(FS-072、FS-372)が採用されてます。

5.主な履歴
 1972年(昭和47年)の夏に登場した171F〜181F(4両編成×6本)は試験的に分散型クーラー(パンタ付きモハは集中型)を搭載して登場しました。扇風機を併用するこの車両は冷房時、音も静かでよく冷えました。その後再び非冷房車が増備された。
 1973年(昭和48年)に、121F〜129F(4両編成×5本)が中間にM車を1ユニット追加して6両固定編成化される際に、新造モハが集中型クーラー(CU72B)を搭載して登場し、連結相手の4両も同時の冷房改造を受けました。このグループは西武で初めての冷改車となって、後に他の4両編成の非冷房車も年式の新しいものから順に冷改されました。
 1974年(昭和49年)の191F以降はすべて新製時から冷房付きで登場しました。
 1988年(昭和63年)に同形式の機器を流用して4000系が製造されました。
 1988年(昭和63年)に4000系に機器を譲った145Fの中間車モハ145+モハ146を利用してVVVFインバーター制御試験車として使用開始されました。台車は2000系の事故発生品を流用し301系(307F)のサハを抜き、当該車両を組み込んで試験が行われました。
 1988年(昭和63年)にリフレッシュ改良工事が行われました。
 1991年(平成3年)にインバーター試験車は使命を全うして廃車されました。
 1993年(平成5年)に同形式の機器を流用して9000系が製造されました。
 1993年(平成5年)に同形式の機器を流用して10000系が製造されました。
 1996年(平成8年)から窓周りのベージュをやめて、西武イエロー1色に塗装変更されました。
 1997年(平成9年)に多摩川線専用のワンマン車が運用開始されました。
 2001年(平成13年)に159Fが昔の赤電塗装に仕立て上げられました。(101系では初めての塗装)
 2004年(平成16年)にイベント用で193Fと197Fがベージュと西武イエローのツートンカラーに戻され運転されました。


101系
新101系(1237F+1235F) 急行 2162列車
池袋線 ひばりヶ丘駅 2007年5月4日撮影

新101系 準急 4323列車
池袋線 大泉学園駅 2008年6月1日撮影

・新101系

1.概要
 1979年(昭和54年)に突然番号が飛んで281Fから始まった2両固定編成は、正面デザインも一新され、窓配置やアコモデーションが一新されて登場し、後に従来の連番227Fから始まった4両編成も同様のデザインとなりました。また、このグループから東急車輌製のものが加わるようになりました。
 形式はクハ1101形、モハ101形、クモハ101形が用意されました。

2.車体構造
 車体は101系同様20m鋼製車体で片側に3カ所両開きドアが設けられてます。側窓は2段上昇式から上段下降、下段上昇式に変更されました。先頭部は視認性を確保するため、高運転台構造とし、種別表示器を追加してます。貫通路は幅が狭くなりました。ベンチレーターは箱形のものが採用されてます。

3.車内設備
 座席はロングシートで運転室のスペース拡大に伴い、運転室後方の席が3人掛けから2人掛けになりました。

4.機器類
 制御装置は抵抗制御で、主制御器はMMC-HTB-20E(日立製:弱め界磁起動1段、直列12段、並列13段、弱め界磁5段)が採用されてます。主電動機は出力150kWのHS-22436-03RB(日立製)が採用されました。
 ブレーキ装置には応荷重付き発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-D)が採用されました。
 台車は801系の先頭車に採用された台車を改良した空気バネ台車(FS-072、FS-372)が採用されてます。

5.主な履歴
 1998年(平成10年)に多摩湖線用に257F〜261Fがワンマン改造されました。
 2005年(平成17年)から更新工事が行われました。
 2007年(平成19年)に279Fと255Fの中間電動車を261Fとして組成し、オール電動車の4両編成で運転されてます。

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