トーマの心臓

萩尾望都原作「トーマの心臓」を舞台化

(Studio Life、東京公演 '00.12.1〜01.1.8 シアターサンモール 大阪公演 '01.2.7 シアター・ドラマシティ)

ユリスモール: 山崎康一
オスカー: 笠原浩夫
トーマ/エーリク: 深山洋貴
レドヴィ: 石飛幸治

アンテ: 姜暢雄
バッカス: 船戸慎士
サイフリート: 池内代輔
ヘルベルト: 野口光雄
リーベ: 小野健太郎
アーダム: 舟見和利
アル: 寺岡哲
イグー: 小林浩司
クローネ/エリザ: 青山治
シャール: 和田洋平
カイザー: 河合貴哉
ヘニング: 前田倫良
ブッシュ/シェリー/シュヴァルツ/医者: 楢原秀佳
ミュラー: 藤原啓児
ヴェルナー氏: 河内喜一朗
ヴェルナー夫人: 岩崎大
助手: 佐野孝治

あらすじ:
全寮制のギムナジウム(高等中学校)シュロッターベッツ学院で学ぶ少年たち。
冬の終わりの土曜の朝、生徒のひとりトーマ・ヴェルナーが列車に轢かれて死んだ。
月曜、ユリスモール(ユーリ)宛にトーマからの「遺書」が届く。
トーマの死の原因は自分に関係があると知りつつも、つとめて平静を装うユーリ。それを見守る同室のオスカー。
そして半月後、トーマに生き写しの少年エーリクが学院に転入してくる。

感想:
連鎖公演、ということで同じ日に「訪問者」を見てから「トーマの心臓」を見ました。(「訪問者」の感想
一歩劇場内に入ったら、案内係さん(劇団の新人さん?)たちに劇中の制服姿で「シュロッターベッツへようこそ!」「ようこそ!」とやられたのにはかなりひきました(心の準備ができてなかったので^^;)
なんというか…気のせいか「訪問者」のときより客席の空気もさらに濃いというか、今まで見に行った劇団とは違う雰囲気でした…

主役と脇の方々(一部)との演技レベルにかなり差があるのがちょっと見ていて辛いところでしたが、全体的には原作の雰囲気は良く出ていたと思います。
オスカー役の笠原浩夫さん、エーリク役の深山洋貴さんがイメージぴったりでした。
シュヴァルツ(エーリクの義父)役の楢原秀佳さん。
事故で片足をなくしてしまった義理の父が息子に会いにくるというシーン、すごく良かったです。
あとはユーリ役の山崎康一さん。
「訪問者」ラストの温和な笑顔から一転、淡々とした中に苦しみを感じさせて、ふたたびラストでは穏やかな表情、良かったです。
(これは原作に感じた疑問ですが、神学校への進学はユーリにとって救いとなるんだろうか…?と思ってしまうのですが)
Aキャスト日だったので、Bキャストの及川健さんのエーリクも見てみたかったです。
(「訪問者」の演技を見て、さぞや元気で可愛い「ル・ベベ」になるだろうなあと)

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