宝塚、そして星組


 今まで見た中で心に残る作品を挙げると、まぁ『ベルばら』は置いといて。

 まずは『国境のない地図』はかなりお薦め。ドイツのベルリンの壁によって母親と離れ離れになってしまったピアニストのお話。

 あとは『エリザベート』もいい作品です。これはウィーンで上演されていた物で、ウィーンの王妃エリザベートと彼女に付きまとう“死・トート”を軸にハプスブルグ家の崩壊を描いたお話。これは近々また再演されます。乞ご期待。

 『花に散り雪に舞い』という忠臣蔵のお話も良かったです。これはそのカリンチョの退団公演で、毎週のように劇場に通って見た思い出があります。クライマックスの四十七士が大階段で踊って歌うシーンは圧巻。燕尾服でこのパターンはありましたが、武士姿でのこの場面は凄くカッコ良かった。カリンチョはお芝居もいいし、歌もメチャクチャ上手くて、完成された男役さんというイメージがありました。それ故退団した後女優として活躍していますが、“凛々しい男役の彼女を思うと、ど〜も……”という声も。それでも私はチケットさえ手に入れば行きますけど。

 『紫禁城の落日』、これは清国最後の皇帝(ラストエンペラーですね)を取りまく様々な思惑の人々、政治で繰り広げられる大河ロマン。

 カリンチョと並び、好きだったのが前出のシメさんでした。この人はスラッとした長い脚で、雰囲気はもう宝塚の2枚目男役!の王道を行っていました。彼女の退団公演も毎週の様に見に行ったものです。今は音楽学校の先生をしてるらしく、彼女に憧れて入学した生徒さんは夢のようだろうなぁと思います。羨ましい限り。

 シメさんは星組だったのですが、2番手の麻路さきさん(以下マリコさん)が小劇場で公演したのを見に行った時、またもやある一人に目が! 脇役でしたが、目立つ存在の役で“おお、この人はっ”と思い、初めてファンレターを書きました。にしき愛さん(以下まゆみさん)というその人に数回ファンレターを出した時、彼女のファンクラブから入会案内が届きました。それまでは宝塚の友の会には入っていましたが、個人のファンクラブには全然入った事も、どんな物かも知りませんでした。ここは一発、どんなもんか知るのもいい機会だと思い入会しました。

 結構驚きでしたね、色々と。まず、公演の1ヵ月前にチケットが発売されるのですが、その際その公演をする組のファンクラブの人達に回すチケット確保の為、他組のファンクラブの人達が駆り出され並ばされるというのがありました。いや、今でもありますけど。日曜の朝6時7時に、有楽町・日比谷近辺で女の人の集団があったら、それが“並び”だと思って間違いないと思います。あと、ファンクラブのスタッフの方達は鏡前の装飾品(?)、クッションやスリッパ、ティッシュカバー等を公演毎に作っていくとか。場合によると楽屋にお弁当の差し入れも。(実は私もまだよくは分かってないんですけど)

 そして公演と同時に行われるお茶会。これは結構楽しいです。舞台裏の話が聞けたりして。おまけにまゆみさんとのツーショットの写真撮影も。しかしこれは写真見るのがいつも怖いです。さすが舞台人とでも言えばよいのか、まゆみさんはお顔が小さくて並ぶとこっちが目立ってしまうのです……トホホ。
 最近はそのファンクラブの会報のイラスト担当していたりして、ますますハマっていってる状態です。でも本当にスタッフの方々には脱帽します。入り待ち出待ちも全然しないし、最近はファンレターも書かなくなったし、またもや不届きなファンをしています……。

 前はカリンチョがいたので雪組ファンでしたが、今じゃすっかり星組ファンな私です。ノルさんもブンちゃんも好き。(知らないと誰だかさっぱり分からない話になってきた…)

 退団公演、トップお披露目公演となると中々チケットが取りにくいですが、たまにポッと思いも掛けずチケットが取れる事があります。たまには異次元を覗いてみるのは如何でしょうか。


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