エヴァに関する参考文献
リンク集というのは充実したのが世の中に一つあればよくて、それ
以外は結果的にコンテンツのない人の申しわけになってしまうとい
うのが持論なので、あまり力を入れる気はありませんが、こんなペー
ジ群を作る気になったきっかけとなるページ群をここでまとめてコ
メントとともに示し、謝辞に代えさせていただきたいと思います。
論考・解題
エヴァとは一体何なのか、を考えるページです。
トップダウン系
メタ系とも言えるかもしれない。エヴァのような物語を貫くものが
何であるかという背景知識をもってエヴァを分析します。これらの
ページ群の存在こそがこの私の貧弱なページ群を作るきっかけとエ
ヴァにはまる強烈なインパクトをもたらしてくれました。
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阿瀬賀浩一郎さん
臨床心理士。学会発表の種にできるくらいアニメーションに奥深い
ものがあるということを強い説得力をもって解説してくれます。そ
して、エヴァの登場人物が教科書通りに精神分析できるように周到
に作られているらしいことを窺い知ることができます。臨床で実際
に使っているフォーカシングを道具にした精神分析的対象関係論な
ど。
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海法紀光さん
ファンタジーの物語をユングを使って読み解く技術をエヴァに応用
しています。
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加地尚武さん
アマチュア小説家としての背景があると、物語を作る人の頭の中に
何が入っているのかを突き放して論じることができるのですね。そ
の一方で、論を進めるのに持ち前のストーリーテリングの技術を以
てしているので、読み物としてのこの評論自体にも引き込まれる魅
力があります。使っている道具はユングです。文学するってこうい
うことなのかしらと感じさせてくれます。
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エヴァンゲリオンは誰を補完したのか
物語とは語り手の癒しのためになされるものであるという持論に基
づき、フロイトを道具にして庵野監督を精神分析します。そういえ
ばフロイト式の夢判断の本を見たことがありますが、そんな感じが
します。ユングの地に足のつかない感じとは対照的な、即物的な味
が説得力を与えます。
ボトムアップ系
分析の小道具としてなにがしかの予備知識を持っている人が多いけ
ど、エヴァを突き放してメタに捉えるまでは行かなくて、でも必死
にエヴァという作品そのものの味わい方を起点にその向こうにある
ものに手を伸ばそうとしていることは感じ取れるもの、というか。
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第十五使徒のページ
「移行対象」をキーワードに、登場人物の精神分析を試みています。
ほかに、カラーモチーフなど、映像の中に意味がありそうなものを
探しては意味付けを考察しています。
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完全解読への道
物語の中で提示された事項だけからいろんなことを割り出そうとし
て詳細にわたって推論を重ねています。象徴的な例が「ペンペンと
は何なのか」ですね。
データ
エヴァにはまるもうひとつのきっかけとなった、詳細なストーリー
レビューとネタばらしと用語集のページ。
まじめ系
役に立ちます。
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林隆博さん
テレビシリーズと映画のレビュー、エヴァの種本らしい参考文献リ
ストなど。
Another Worldとして私家版最終話を作っていますが、上記の論考
に照らすとずれちゃった範疇に入ってしまいます。
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第3新東京市ノ解析
上記の林さんも参加していて、レビューの部分に関しては林さんの
エクステンションとして機能します。
リンク集も充実しています。
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リムネットのisleさんによるデータ集
エヴァに登場する用語、テレビシリーズ各話の粗筋、重要な意味を
持つ会話など、充実した用語集だったのですが、現在は改装中とか
で、何も見えません。
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Tea Room 135: エヴァンゲリオン用語講座
エヴァに登場する用語のうちオカルト関係について、その元の意味
を解説した用語集です。
おちゃらけ系
頭を冷やすのに役立つ、斜見ストーリーレビュー。
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米山冬樹さん
本当は別におちゃらけてるわけじゃなくて「第一印象」ということ
なんですけど。
経験が免疫を作り、距離を保つことができている健全な例。
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新世紀エヴァソゲリオソ
笑えます。そして、笑った後、冷静になります。そんなパロディっ
ぽいストーリーレビュー。
-
新世紀エヴァンげしげし
文体には最後までふざけ切ろうと努力した跡が見えますが、後半に
なるとはまってしまったのかすっかりまじめに評論しちゃってます。
視点を冷静に保つのにSFの背景知識を以て臨んだまではいいのです
が、ちゃかしてやろうと身構えて一生懸命注視していたらミイラ取
りがミイラになったというか、まじめな人ほど催眠術にかかりやす
いというか、庵野秀明の方が上手だったというか。
そんな、可笑しくももの悲しいストーリーレビュー。
-
うそっこストーリー
特に背景のない人のようで、ストーリーは捉えながら、ガイナック
スにからめ取られるのを嫌ってかあまり深く踏み込むまいという姿
勢がかいま見えます。軽い笑い。
- 超ダイジェストストーリー
絵はきれいじゃありませんが、一こまのイラストと一言で各話をま
とめています。落ち=最終話の一言がいいです。
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ミウラのサントラアルバム
偶然、私も三浦ですが。(^^;
ちゃかしたような、でも要約すると確かにそうなっちゃうわなあ、
と、苦笑しつつも納得してしまうレビュー。エヴァの元ネタらしい
映像と音楽についても触れています。
キャラ萌え系
特定のキャラクタにはまってしまった人はどのような見方をするの
でしょうか。感情移入しやすい人は上記の斜見に触れて頭を冷やし
てから臨むといいと思います。
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白くて可愛いレイちゃん
はまってしまった中にもレイ以外の登場人物に対しては冷静なもの
を感じることができる例。
同人小説
私が面白いと思ったものは少ないです。なぜか? 冒頭に集めた論考・
解題を読んじゃったから、エヴァを貫くメタなものとの間で方向性のず
れちゃったものが味気なく感じられてしまうせいだと思います。
一方で、たとえずれちゃっていたとしても、換骨奪胎が徹底してい
て、かつ、物語の組み立てがちゃんとしているものには、ちゃんと
引きつける力があります。
リンク集
(準備中)
その他
分類のしようがないというのは分類の仕方が間違ってる可能性を示
唆しているので悔しいのですが。(^^;
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岡田斗司夫のおたくweekly
ガイナックス創業者によるオンラインマガジン。
バックナンバからエヴァ関係の記事を拾い読みすると、こ
の人のかつての同志であった庵野秀明という人の製作姿勢
がかいま見えます。一言でいうと、写実主義ということになりましょうか。
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