滅多に買わないシングルですが。
詞に関しては、まこと作詞とはいっても何となく谷村色が出てきていますね。 「走れ! パンプス」みたいなテイストが感じられます。 嫌いじゃないです。
曲に関しては、やや違和感ありといいますか。
1コーラスの最後の音、半終止になってませんか? どうも締まらないというか心もとないというか不安定な感じがして気持ち悪いです。 わざと未練の残った感じを表現してる、というよりは、 単に完成度低く感じてしまいます。 それとも谷村が音を外しているだけなのかなあ。 前にMLで誰かが言ってましたが、 音が外れているのをビブラートでごまかしながら キャリブレートしていくような感覚、を、地でいく感じ。
サビのとっぱじめの「深々と」「恋々と」のリズムが四分音符二つになってますが、 何か間延びしたというか間が抜けたような違和感があります。 ここにシンコペーションを入れようという誘惑に駆られなかったのかなあ。
で、声ですが、少し低音を出すのにも慣れ始めてきたようです。 まだ太さが全然ないので、聞いていて結構不安ですけれど。
そしてジャケット写真。 復帰して以来、テレビなどで拝見すると頬がこけてしまっていて 何だか痛々しい感じがするのですが、 それが目立たないような顔の角度が選んであります。 この角度わりと好きです。 ジャケットの表の写真はやや老けて見えますが、 内側の写真はそうでもなくて、真っ赤がよくはまって、いい感じです。
口数の多い詞ですが、忙しい感じがしなくてゆったり進んでいきます。 しかし歌詞カード見ると結構字の量が多くて、うまく詰め込んだものだなあと感心。
曲は気持ちいいです。声もわりと無理のない出し方だし。 ちょうど曲のクライマックスで声質のスイートスポットにヒットしてますし。 そんなわけで私の中では「雪の朝」と肩を並べる B面の名曲になりそうな感じがします。
ところで、サビのメロディーでこぶしぐるんぐるん回しまくるのは この作曲家のカラーなんでしょうか。 それとも、もともと装飾音だったものが八分音符くらいに伸びてしまって そういう風に聞こえるだけなのでしょうか。
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last update: $Date: 2002/07/06 17:41:05 $