1997/10/19 谷村有美 神奈川県民ホール・大ホール
CONCERT TOUR 1997-1998 「daybreak」
2階8列57番
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●散歩

谷村とは全く関係ないことだが、どうせ日曜日の昼下がりの中途半
端な時間では何もできないだろうと思い、カメラを下げて野毛山近
辺を散策した。

ルートは、桜木町駅を出て紅葉坂を登り、音楽堂のあたりにある公
園で昼食を摂り、野毛山公園まで歩き、野毛山動物園の中をうろう
ろして桜木町へ戻るというものである。

なにしろ坂だらけだったので、この散策でだいぶ体力を使ってしまっ
た。

●前オフ

10名ほどで中華街にて飲茶。

ライブ前の腹ごしらえとして有り難い企画であったが、目的はとも
かく、おいしい点心であった。食べ物で幸せになれたのは実に久し
ぶりである。

コンサートの開場時刻を過ぎた頃に店を出て会場へ向かう。

ホール前についてみると、ダフ屋が全くいない。それはさておき、
「使用前」の記念撮影。

●座席

かなけんでは初めての2階である。2・3階は両翼に張り出しがあっ
て、8列57番というのはステージに向かって右側の張り出しの部分
にあり、手すり側から数えて3つめの席である。

前の列がまるまる空いていたこともあって、視界は非常によく開け
ている。

ステージまで遠いのが難であるが。

●開演 - 時刻控えるの忘れた

ステージ上には既に明かりが入っていて、バンドの乗る山台の奥を
7分割してスクリーンとカーテンが交互にかかっている。

ピアノは山台中央から張り出す階段の脇に置かれていて、今年のツ
アーでは谷村のピアノがあまり前面に押し出されてこないであろう
ことを予想させる。

オープニングに、聞き覚えのある、オーケストラ系の音でできたイー
ジーリスニングのような曲がかかり、その終わりとともに暗転。

ステージ上方から4本のライトが1階に向けて白い光を投げて眩惑す
るとともに光の壁を作る。その向こうで、袖からピアノに向かう人
影が一つ。一瞬谷村かと思ったが、違った。

1. NOT FOR SALE (A Mon Coeur版)

少し長めのピアノの前奏が始まるとともに光の壁が消え、ピアノに
つくカズらしい人影の他に、山台中央に立つ谷村にスポットが当た
り、歌い始める。

声が割れている。非常に勿体ない。

2. 好きこそ物の上手なれ

一転してステージ全体が明るくなり、配置についたバンドメンバー
が現れる。

曲はドラムソロから始まったっけか。上から見るとドラマーはコニ
ファーにいたケニー・モーズリーとは違う。あの頭の形は山下まさ
とさんが帰ってきたのか?

中村さんの髪が短くなっている。

気がつくと、ステージ奥のカーテンが3つとも開いている。カーテ
ンをくぐってキャストが現れるという趣向か。

ピアノの向こうにある、電気スタンドのシェードのような物体は何
なのだろう。

明るくなるとともに谷村が前へ出てくるので衣装が判明。シルクの
ような光沢に墨流しのような白黒の模様のプリントの上下で、上は
金太郎スタイルというか、胸の身ごろを釣るストラップを首の後ろ
で結んで背中の開いたタンクトップみたいの、下はロングパンツ。
首には、青いfuryなショールをかけて前に長く垂らしている。

曲が始まるとともに1階の客はすぐに総立ちになる。2階は最初から
は立たず、しばらくしてからぼちぼちという感じ。私は、2列前の
客が立って岩見さんがその陰で見えなくなったので立ち上がる。

2コーラス歌ったところで突然曲が変わる。以下、「好き物メドレー」
とでも言うべき構成になる。

3. がんばれブロークンハート

イントロが始まるとともに、客席から「オォォーッ」と「ヒューッ」
の入り交じった強烈な歓声。殊に、3階席からの声が1階の上空、
2・3階の両翼の間の空間を満たしたように感じる。1階と3階は年季
の入ったというか、若い頃の谷村こそ至上と感じていると思しき世
代のファンがほとんどを占めているらしい雰囲気を作っていること
に気付く。

コンサート全体を通じて、この強烈な歓声が上がる度に恐怖を感じ
る。よく考えたら私がこの曲をコンサートで聞くのは初めてではな
いか。そんなことに気づくのにも時間がかかる。

この曲も長い間奏の入るはずのところで途中で切れて次に続く。

4. SOMEBODY LOVES YOU

またもや、曲が変わるとともに同じ太い歓声が宙を満たす。怖いん
だよなあ。だって、「愛する人へ」ツアーでこの曲がこんな歓声で
迎えられた記憶ないもの。

比較的新しい曲なのにやっぱり同じ歓声で迎えるということは、古
き良き谷村が好きなファンって、とにかくノリノリであればいいの
かなあ。その究極の姿がFEEL MEのジャンプということか。

そういうのを欲している人たちのこの喜びようからすると、ここし
ばらくの大人っぽくJazzyなアレンジで聞かせる趣向は我慢ならな
かったんだろうなあ、などというくだらない考えまで浮かんでくる。

この曲は1コーラスで切れたんだっけか、ちょっと短かった気がす
る。

5. BLUEじゃいられない

またも歓声。1階はほとんどが頭上で拍手しているような気がする。
2階にも飛び跳ねて踊りまくっている人が散見される。3階は2階よ
り大きくて頭の上に被さってるんで分からないけれど、ほんとに会
場全体がコアなファンばっかりなんじゃなかろうか。相模大野がな
くなったのでいつもより多いというわけか。

ここに至って、そうか、この辺は古いファン向けの古き良き谷村+
ノリノリ谷村=究極の予定調和総決算メドレーなのか、と理解する。
田村さんの書いていた「遅刻するな」はこれを指していたのか。
「よかった」というのはこんな物のことだったのか(←少し冷めて
きている)。

古くからのファンの欲している物をメドレーで供給するとはうまい
戦術というか妥協点を発明したものだと感心する。ニューアルバム
のリリースに時間があいてしまい、コンサートの動員も減ってきた
ため古くからのファンに頼らざるを得なくなった。谷村だって時間
とともに成長し嗜好も変わってゆくんだが、それと古くからのファ
ンの欲するものとを短いコンサートの時間の枠内で両立させる、う
まい妥協点。メドレーなら曲数も稼げるし、おいしいとこ取りがで
きるだろう。考えたものだ。

メドレーの中身が御機嫌取りメニューなればこそ、曲間のつながり
がひどく不自然でもう完全にとってつけただけになってしまってい
ることも、熱くなっている客には全く気にならないことだろうし。

あ、もしかして(この時点では未確認だが)、Feel Mie Webでやって
たリクエストの結果上位だった曲をヒットチャート形式で駆け登っ
てたりするのかしら?

ま、いずれにしろ、きっとこのメドレーが終わると聞かせる曲が続
くのだろう。

6. はじめの一歩

曲が変わって、やっぱり歓声。こわーい。

7. 最後のKISS

曲が変わって、またまた歓声。こわーい。

サビの腕振りは、コニファーでは条件反射で腕が動き出したものだ
が、今回はなぜか動かなかったので、そのままずっとおとなしくし
ていた。怖い歓声を前に冷めてしまったのかもしれない。曲は楽し
んでるんだけど。

これで腕振りのことを思い出したから2コーラス目では腕が動くか
な、と思っていたら、2回目はなかった。(^^;

8. パレード・パレード

いつまで続くんだろう、このメドレー。歓声の怖さにももうそろそ
ろ驚かなくなって(相変わらず怖いけど)、聞きながら回想する余裕
が出てくる。

この曲を聴いたのは谷村のライブを見に行った最初の、武道館での
クリスマスパレードが最初で最後だったんじゃなかろうか。サンタ
服着てバンドを率いてパレードする谷村を思い出す。

〜好きこそ物の上手なれ

あ。戻った。

そうか! メドレーを「好きこそ」で挟んだということは、「これが
好きなんだ、そして10年間続けてこられたんだ」という(谷村のか
ファンのかは分からないが)メッセージなのかもしれないのだな。

そういえば、メドレーにはFEEL MEは入ってなかったね。メドレー
と気付いたときに、古き良き谷村を欲するファンの御機嫌取りをメ
ドレーでやるなら絶対入れてくるかと思ったんだが。いや、FEEL
MEはフルセットでないと納得しないと見てあとで単体で出してくる
のか? (←もう完全に斜めに見るようになっている ^^;)

しかし、最後まで声は割れっぱなしだった。PAさん、しっかりして
くれ。

メドレー全体を通して、藤稜さんのパーカッションが非常に手数が
多くて力が入っていることを伺わせる。小池さん(←古い曲のせい
で記憶が呼び覚まされている)はこんなに手数多くなかったような
印象がある。

曲が終わって(暗転したと思う)、袖からスタッフがマイクスタンド
を持って出てきてステージ中央に設置。まだ次にノリノリの曲が来
るのかしら? マイクをスタンドに立てて歌うしっとりした曲ってな
かったよなあ、マイクスタンドが出ているのに座っていいのかと疑
問を感じながら、周りの客にあわせて座る。

(挨拶)

息を切らし、だんだん呼吸を整えながらの挨拶。

「好きこそ」の終わりが暗転だったという記憶が確かなら、ここで
谷村はスポットを浴びていたはず。

のっけから飛ばしてしまった。初めての人はどうしようかと思った
だろう。懐かしい曲も多かったが、CDってやつで探し出して聞いて
みてください。ディープなファンの人にはたまらなかったんじゃな
いかと思う。

「帰ってきた」ことを強調する内容のことを言った気がする。

一生懸命落ち着けているのは、次の曲に結構命賭けてるからだった
りします。

挨拶の前の暗転とともに、1階の左側のわりと前の方から、何やら
叫びまくるやつがいる。ことあるごとに、そして定期的に一言ずつ
叫ぶ。これが進行の妨げになって、谷村がいなしてもいなしても叫
んでは腰を折る。

他にも、明瞭な口調で嫌味な突っ込みを入れるやつがいる。

9. ひとつぶの涙

ほう、これが来るのか。ふーん、そう来たか。

なんか、これだけたくさんの飛び道具を出してくるとなると、本当
に今年のツアーの構成は総力戦という感じがする。持っている飛び
道具は全部繰り出してくるんじゃないか。

歌が終わると、演奏しているバンドを残していつのまにか谷村がど
こかへ消えている。衣装換えのために引っ込んだものと思われる。

10. Stay with me

曲の始まりとともに開いたカーテンとその向こうの暗幕が上へ引き
上げられて取り除かれ、ステージ中央に一つぶら下がった正方形の
スクリーンと、両脇奥の柱が見える。

谷村の衣装は、ニシキヘビのような色と柄のタイトなワンピースの
上に、襟と袖にボアのついたピンクのジャケットを羽織っている。
靴は黒い低めのヒールというかパンプスのようなので、着ているも
のの腰を締めた感じと合わせて大人の雰囲気を漂わせる。

アルバム「daybreak」を買ってから聞いて気に入った曲なので、こ
の衣装で歌う谷村とセットで、いい感じだ。

11. 雪の朝

好きな曲なんだけど、前の曲とのつながりはあまり自然じゃないよ
ね。でも、そういう不自然さは力でねじ伏せてしまう方針が最初の
メドレーで見えているので、あまりその辺りの不自然さは気にしな
いことにし、素直に1曲1曲を楽しむことにする。

曲が終わると、左袖からスタッフが椅子を持ってきて中央に設置。

ステージ奥の装飾の柱を人が運んで片づけている。

(MC)

何喋ったっけ。

またここでも間欠的に叫び続ける妙な客が気になってMCに何を喋っ
たか忘れてしまった。

ロンドンでレコーディングし、そのスタジオでスパイスガールズの
クリップか何かの撮影に参加したこと、ガラパゴスやアマゾンなど
世界のあちこちを旅行して秘境レンジャーとして残しているのは北
極と南極だけとなったことなどか。

「ここ大事なところだから静かにしててね」

次の曲は、ガラパゴスで曲を書き、飛行機の中で詩を仕上げて、写
真集「Obrigada」の撮影でリオデジャネイロのオペラハウス(三浦
注:「ヴィニシウス・ピアノ・バー」だね)で初公開して、日本語の
歌だったんだけど、いい歌だねって言ってもらえた曲。

12. 逢いたくて

CDで聞くと、「おーっ、抑えてる、抑えてる」と感じ、これはアレ
ンジするにあたって原曲よりキーを下げたに違いないと思っていた
(根拠はあまりない)のだが、こうして歌っているのを聞くと、高音
をばりばり使っている感じがする。

ニューアルバムの中で気に入った曲である上に、この声。うれし。

暗転。谷村はピアノへ。そういえば、今回谷村のピアノ弾き語りっ
て何曲あるんだろう。

13. 3Call

ピアノに座って一呼吸おいて、電気スタンドの紐を引いて電気をつ
ける(同時に、上からスポットが照らす)。なるほど、こういう趣向
か。一人でピアノ弾き語りに曲が電話ネタとなれば、夜中に小さな
明かりの中で寝床で受話器を握っているような情景を思わせる。小
技だが、面白い。電気スタンドのような物体(実際に電気スタンド
だったわけだが)はこのためにあったわけね。

ピアノ弾き語りの曲が殆どないので、この1曲のためにちゃんと練
習の量がなされているのか、気持ちよく聞き切れた。ミスタッチも
なかったように思う(全く気付かなかった)。

歌い終わって、また紐を引いてスタンドの電気を消す。スポットも
消えて暗転。よくできた小技だ。面白い。

14. せめてものI LOVE YOU

15. FACE UP

なりゆきで聞く2曲。反射式で模様を出す新型のバリライトに目が
行ったりする。

16. 二人旅

ドラムに導かれて、ぱん、ぱぱん、という手拍子が客の中から自然
に起こる。

口数が多くて、言葉の密度が高くて、まるで滑舌練習の文句のよう
な印象があって、ライブで全部覚えてとちらずに歌いきれるのかと
疑問のあった曲。何と谷村、殆どミスなく(2コーラス目で1回つまっ
たけど)全部歌いきった。えらい(なんでやねん)。

17. しあわせのかたち

18. ずっと

合唱。地を這うような野太い客の声。やっぱり冷めてしまうな。

終わって手を振りながら袖へ引っ込む。

そういえば、バンドメンバーの紹介を兼ねて間奏でソロをとらせた
のって、どの曲だっけ?

メンバー紹介で目立ったのは、あまり似合っていないサングラスを
したカズが歌って踊ったこと。歌はラッパーかDJの歌のようで、踊
りはいかにも「お前、実は踊れる体じゃないだろう」と突っ込みた
くなるようなぎこちないもの。総じて受けねらいであった。

(幕間) - 19:32--19:37

歓声と同じ勢いでホールの空間を拍手が満たしている。さすがに拍
手には野太さはないので恐怖は感じないが、なんとなく体を休める
方に注意が向く。私も座りながらもあまり考えずに拍手はしてるん
だけど。

谷村およびバンドメンバー登場。

谷村は真っ赤な長袖のぴったりしたのにこれまた赤だったかピンク
だったかのロングパンツで走って出てくる。あ、れ、走る谷村の胸
が揺れてる。@_@; 谷村って走っても揺れるほど胸なかったはずだ
が、はりぼてなら揺れないよね。ということは太ったのか? 横から
見ると胴も厚みが出て丸くなっているし。しかしこれだけ太るのっ
てそんなに簡単なのか?

19. FEEL ME

ここへ持ってきたか。ふーん。この曲を持ってくるタイミングとし
ては効果的なところではあるね。曲が始まってまた客の喜ぶこと喜
ぶこと。

拳突き上げには条件反射で参加するけど、2階席だしコンサート前
の散策で体力を使ってしまっていて余裕がなくジャンプまではしな
い。

20. 信じるものに救われる

本編前半の好き物メドレーとあわせて、ポリシー表明のメッセージ
と受け取る。

(MC)

この11月にデビュー10周年を迎える。FM横浜で番組を持っていたこ
ともあってかなけんはホームグラウンドという感じが抜けない。

いつのまにかバンドメンバーが引っ込んでいて、カズと藤稜さんだ
けになっている。

21. Tohight

カズの脇で、どさくさにあの電気スタンドに再び火が入っている。

カズの伴奏は前衛色を排除したシンプルなもの。藤稜さんのソロは
独自のものだがやや主張を抑えた印象。

没入して味わって聞きたいところで、実際首を揺すって谷村の声を
味わっていたが、一方でやっぱり冷静な自分がいて、一応しっとり
と聞かせる曲が最後で果たして三本締めは起こるだろうか、前の2
曲がノリノリだったからこの1曲でその流れを打ち消しきれないと
すればまあこの客層でもあるし間違いなく三本締めは起こるだろう
が、そこで自分はその三本締めに自然に参加するだろうか、といっ
たことを考えている。

終わって、ひとしきり拍手と声援を受けたあとマイクを置いて客を
鎮め、生声で挨拶「どうもありがとうございました。またね」

また例の叫ぶ客の声が谷村の生声の後半にかぶってしまう。

谷村が引っ込んですぐに三本締めが起こる。どこから音頭を取る声
がしたのか分からないが、やっぱりTonightと生声の余韻を味わい
たかったのが半分と、そしてあの叫ぶ客のおかげで興が冷めたのが
半分で、三本締めには参加しない。

以上、21曲。

●終演 - 20:06

ほぼ定刻に、ほぼ2時間きっかりで終了。

1曲1曲はまあ楽しんでいたわけだが、どう評価したものか。何かすっ
きりしない。

客の勢いが怖かったのはある。相模大野がなくなったせいか、それ
ともアルバムリリースの2年のブランクが長かったのか、はたまた
新しいファンのうちある割合が去年のコンサートで愛想を尽かした
のか、どれが主要因なのかは分からないが、今日の客層の濃さは特
別だったように思う。そして、この客層にあのメニューならば今日
の客のほとんどは手放しで大喜びで満足して帰ってゆくことだろう。

しかし、私はどうも釈然としない。だから、コンサートが終わって
すぐのフレッシュな感想は、「よかった……の……かなあ」といっ
たものだった。

自分で何が不満だったのか、終わってすぐには分からなかったが、
あとから考えるに、去年までのジャズ指向がかげをひそめて(当然、
一つ一つの楽器の主張は極めて弱められていて)、昔の飛び道具を
殆ど全部出してきた、一言で言って走馬灯のようなメニューだった
からかもしれない。このメニュー、後ろを振り返る勢いが強烈すぎ
て、未来を見ようとする姿勢が殆ど見えなくなってしまっているよ
うに感じるのだ。

それは、マーケティングを考えると戦略的に仕方のない選択である
のかもしれない。去年のツアーの動員実績から今年のツアーは縮小
の憂き目を見ていて、従ってこれからのツアーの動員を固く稼ぐに
は古くからのファンの欲する物を供給することによって固定客のリ
ピーターを増やすのが無難だからだ。SMEとの契約もたぶんあまり
有利な条件では更新できていないことが予想される(←単なる憶測; 
為念)から、今年のツアーは失敗できないのだ。

また、現状の手玉の不足もこのようなメニューに落ち着くのに大き
く影響しているのだろう。なにせ、ニューアルバムの中で本当に新
しい曲が5曲しかないのだ。これを中心にメニューを組み立てるの
はなかなか難しいことだろう。

ともあれ、飛び道具の大半をメドレーに仕立て上げた点や、中盤を
大人っぽい衣装で通した点は新しいこととして肯定的に評価してい
る。別に固く考えているわけじゃなくて、単純にそれらの点を楽し
めたのだ。

水の上がっていない噴水の前で、ホールの建物をバックに、22人ほ
ど(なんでこんなにおんねん ^^;)で「使用後」の記念撮影。

●後オフ

ぞろぞろと大集団で関内駅方面に移動。店を予約してない割に人数
が多すぎて和民には入りきらず、3軒目ぐらいでようやく入れる店
が見つかる。

自己紹介のついでに一人一人がコンサートについて述べるコメント
が総じて長かったのが印象的。私が受けた印象が強烈だったのと同
様、みんないろいろ(それぞれ違った)強烈な印象を受けたんだな。

ラストオーダーが早くきてしまい、あまり料理の品数を頼めなかっ
たが、再び珍しく食べ物で幸せな気分になれた。

PowerBookが出て回し打ちが始まる。このコメントも総じてみんな
長めだ。私はまだ評価の決まらないとまどいを記述したような気が
する。

私は日曜日は深夜バスがないため一足先に退散。帰り道の夜空がま
た深くて、こうこうと照っている月が印象深かった。

以上

1997/10/21 03:10


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