1997/11/22 谷村有美 大宮ソニックシティ・大ホール
CONCERT TOUR 1997-1998 「daybreak」
1階30列22番
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●座席

PAの調整卓の斜め後ろ5mくらいで、ちょうどステージ全体が見渡せ
て調整卓がぎりぎり邪魔にならない位置に見える。

アタッシュと傘とコートをどう置くか困る。ちょっと狭いですね。
って、座席の間隔などはまあ標準的なんで、荷物が多いのがいけな
いんだが。

●開演 - 18:14

メニューはかなけんの時と同じなので今回は差分というか特に印象
に残ったことのみ記す。

クラシックの楽器構成でできた、聞き覚えのあるイージーリスニン
グというか映画音楽のような曲。かなけんの時の曲が頭に残ってな
いからあやふやだけど、「80日間世界一周」でいいのかな?

1. NOT FOR SALE (A Mon Coeur版)

かなけんのときは気付かなかったのだが、この曲の間は真っ黒いロ
ングコートでも羽織っているのか、顔と手以外は闇に溶け込んでい
る。

やっぱり音が割れているような気がするが、スモークが濃くて声が
かすれ気味に聞こえる方が気になる。調整卓の近くでも音が割れて
いるということは、こういう音にしようというポリシーでやってい
るのかしら?

2. 好きこそ物の上手なれ (メドレー)

曲が始まると、中村さんのシンセのふもとに、脱いだコートが置い
てあることに気づく。

ベースとドラムのリズムパートが強めに主張して、やや腹に響く。

ホールの壁面の吸収がよいのか、音源がしっかりステージ両脇のス
ピーカーに定位して聞こえる。ということは、音に包まれている感
じがしなくて、ラジカセから出ている音を聞いているような気分に
なってしまって、やや物足りない。けど、まあ、そういうものなの
だろう。

3. がんばれブロークンハート

真後ろで声の大きい客が「おおっ」という驚きの声を上げる。同様
に、会場のあちこちからどよめきのような反応があったような気が
する。そして、一瞬遅れて「ヒューっ」の嵐。このあと、メドレー
の全ての曲についてこの「ヒューっ」という反応がある。

4. SOMEBODY LOVES YOU

5. BLUEじゃいられない

6. はじめの一歩

7. 最後のKISS

8. パレード・パレード

〜好きこそ物の上手なれ

一度既にかなけんで同じメニューのコンサートを体験していて、も
う一度同じメニューのコンサートへ足を運んでいるということはす
なわちメニュー構成に対して文句を言う権利を放棄しているのだと
いうことを自分の中で確認し、メドレーはお祭りとして楽しむべし
と言い聞かせていたのだが、どうもラジカセのような音源定位が気
になってつい冷めてしまう。いかん。

結局、メドレーの部分はずっと惰性で流していて、「BLUEじゃいら
れない」あたりから「まだ続くのか」という言葉が頭に浮かんでし
まった。これは単純に好みの問題で、最近、聞き入るのに飢えてい
るんだよな。

カズのハモンドオルガンに載っているフィギュアは何だろう。

(MC)

かなけんのときほどは息が切れていない谷村。しかし、かなりハイ
だ。熱でも出ているのかと勝手な邪推をしてみる。

ツアーも約半分終わって折り返し点となったこと、ツアーで既にあ
ちこち回っていろんな地方の方言が入り交じって妙な言葉使いになっ
ていること。

これだけ最初っから飛ばしてしまうともういいって感じですね。で
は最後の曲行きたいと思います(笑)。

結局、このMCの最後まで「谷村有美です」って名乗らなかった気が
する。

北海道から大阪へ向かう飛行機の中から見た丸い虹を見ながらでき
た曲、といって次の曲を紹介すると方々から「ひゅうっ」という声
が上がるのを受けて「出ましたね、久々に、ジョッカーが」(笑)……
これが笑える人は歳が分かってしまう。

# ジョッカーってどのライダーの敵でしたっけ? ショッカーとは
# また別ですよね?

9. ひとつぶの涙

んー、出てる出てる、高い声が。浸る浸る。うれし。

歌い終わって、バンドの演奏がまだ続く中、衣装換えのために引っ
込む。

10. Stay with me

ステージ奥に残っていたカーテンが落ちて、中央の正方形のスクリー
ンと両脇の柱2本ずつだけを残す。そして谷村が山台の向こうから
階段を上って登場。

何かしんどそうだ。水を口にするまでは苦しそうに声を出している。
「ひとつぶの涙」で高い声をかなり頑張って出していたから堪えた
のか。山台の上、階段の途中で歌っているから間奏に入るまで水に
手が届かないのがもどかしい。

歌の部分が終わったあとに谷村が煽って「っぱんぱん、ぱんっぱんっ
ぱん」という手拍子をさせようとするが大宮の客はあまりついてこ
ないようで、すごく前の方とすごく後ろの方だけから聞こえたよう
な気がする。自分は……リズム感がなくてついていけないんだよな。
(--;

11. 雪の朝

(MC)

10月にアルバムが発売になった。初めての海外レコーディングでど
んなだろうと思っていたら外人ばっかりなの以外は日本と同じだっ
た。よく考えたら自分が外人だった。

サッカーはワールドカップへ行けることになった。あのサッカー選
手というのも大変で、負けると、相撲なら座布団が飛び交うけど、……
しまった、そういえば小錦が引退したの残念だったねって話したかっ
たんだった。小錦って本当に人間なんでしょうかってくらい大きく
て、たくさんの脂肪をつけていて、大変だなあって心配していたが、
もっと心配だったのは琴稲妻の髷だった。

ロンドンレコーディングで、プロデューサーのポール・オドフィー
がF1好きで、ちょうどレコーディングをしていたときにイギリスグ
ランプリがあって、「今日のシューちゃん情報」などいろいろと話
してくれて面白かった。

ちょうど昨日、デビュー10周年を迎えた。

……といった調子で、とりとめなく話題が飛びながら長く続く。特
に話したいことがあるというわけでもなさそうで、とにかく喋りた
いみたいにとりとめなく続く。

そういえば、変な野次が全くない。よく考えたらこれは素晴らしい
ことだ。その手の客はメドレーで満足してくれちゃっているという
ことか?

次の曲は、ブラジルの「アマゾネス劇場」というところ(かなけん
のレポートを書いたときはヴィニシウス・ピアノ・バーだと思って
たんだが、あとで写真集「Obrigada」開いて確かめたら確かにアマ
ゾネス劇場だった。なんで勘違いしてたんだろう?)で披露した曲。

12. 逢いたくて

好き。自分の中で、「恋に落ちた」に代わるポジションを占める曲。
ガツンとは来ないけど、じわじわと脊髄に来るのを味わいたい曲。

終わると、中央奥に残っていた正方形のスクリーンも取り除かれ、
両脇の柱も人手で運び去られる。

13. 3Call

14. せめてものI LOVE YOU

15. FACE UP

16. 二人旅

「音楽の世界旅行に出かけましょう」が何か意味なさげで気になっ
てしまう。

普通、旅の荷物は女性の方が多くなりがちだから「ひとまわり小振
りなのが私のもの」ってのはないんじゃないかなあ。

最後の方のおかずで岩見さんがとちったというかぎこちなかったよ
うな。

17. しあわせのかたち

18. ずっと

最後に合唱。今回は自然に声が出てついていける。

(幕間)

なんか、もしかしたらバンドの演奏がかなけんより、なんというか、
雑ってわけじゃないんだが、なんかごたごたしたような感じを受け
る。どこがどうってはっきり言えないんだが、なんとなくそんなよ
うな気が。

メンバー登場。

メンバー紹介。特に気がついたのは、
 渡辺: 深いディストーションでベースにしては高い音。後ろを向
       きながら弾いてたのはスピーカーの音を弦またはピックアッ
       プへフィードバックしてたんだろうか?
 中村: シンセのリズムボックスでジャングルビート。
 カズ: ラップはあれなんかのカバーじゃないかな。どこかで聞き
       覚えがあるような。髪型を変えたらしく、最後に谷村がマ
       イクを向けると後ろを向いて頭を振りじゃらじゃらと音を
       立てる。

19. FEEL ME

曲が始まって歓声に沸く会場。

今回は体力が残っていたのでジャンプまで参加。

20. 信じるものに救われる

(MC)

告知。

クリスマスライブを今年もやる。去年と同じことはしない。今年は
赤坂BLITZで二日間。赤坂BLITZは谷村は行ったことがないのだが、
とにかくおしゃれなところだという。題してThe Christmas Show
Vol.2。そのままやないけ。

21. Tohight

ピアノとサックスだけの伴奏なのだが、サックスが入ってくるのが
2コーラス目に入ってからで、前半はピアノだけの伴奏。

浸って聞く。

以上、21曲。

●終演 - 20:10くらいか

すぐ後ろの客が結構大声で喋っているのがちょっと気になる。いや、
演奏中に喋ってるわけじゃないんでマナーがどうこうというわけじゃ
ないんだけど。

で、その人たちが「お! 三本締めがないぞ!」などと言っているの
に反応して思わず「なくていい、なくていい」とつぶやいてしまう。
つぶやいてすぐ、自分も抑制が外れ気味だな、と反省しながらアン
ケート用紙を鞄から取り出しにかかったところでどこからか三本締
めが起こる。下を向いていたのでどのくらいの人が参加しているの
かは見積もれなかった。

去年・一昨年と座席がえらく良かったので前の方で音に包まれなが
ら細かいことまで観察できる状況に慣れてしまっていたため、豆粒
状態でラジカセ風音源定位になる位置にいると物足りなくなってし
まったのだろうか。あまりそうは思いたくないが。

そもそも、谷村のライブであまり谷村本人に注目しなくなった。バ
ンドメンバーを観察してみたり、周りの客を観察してみたり、何を
見るでもなく上を向いて音にだけ注意を向けてみたり。そんな聞き
方が増えた。

●後オフ、の、ようなもの

鈴木さん・亀山さん・竜さん・市川さんが鈴木さん宅で鍋をやると
いうのに誘って頂けたので乗せてもらった(京の茶漬けの類じゃあ
りませんように ^^;)。
以上

draft 1997/11/25 4:10


Back to:


Copyright (C) 1997 by MIURA Toshitaka
All rights reserved.

last update: $Date: 2007/11/24 06:49:31 $