1997/08/09 山崎まさよし 日清パワーステーション
Saturday Night R&R Show
整理番号 A164
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp


●開演前

連れが3人いて、一人を店番にして陣取った場所はステージに向かっ
て中央やや左寄りの、前から人垣の厚み約4層くらいのところ。後
ろから押してきたりすると縮退してしまう典型的な場所ではある。

放送用のハンディのカメラが入っている。ということは今日のライ
ブ、LIVE Yとかなんかで放送されたりするのかしら。

腕時計が故障中なので今日は時刻を控えることができない。

●高橋徹也

オープニングアクトといっても一人で出てくるわけではなくフルセッ
トのバンドで出てくる。

結構耳に負担なヘヴィな音に、うわ、この人全身に力入りまくって
歌ってるよ、疲れないかなあ、てな感じの歌い方で、日常の中の不
条理を歌っている。全部で4曲やった。

喋らせると、(作ってるキャラクターなのかもしれないが)丁寧な物
腰で、実はいい人なのかと感じさせる。トークになった途端にかし
こまってまじめな口調になるものだから、笑いを呼ぶ。

曲によってギターも持つキーボードの兄ちゃんがワイシャツ(但し
すそを出している)にネクタイと勤め人風の格好をしていて変わっ
た味を出していた。

「チャイナ・カフェ」というマキシシングルが出たばかりらしい。

●GRAPE VINE

耳への負担が増す。

たぶんこれはGRAPE VINEの芸風なのだろうけど、ボーカルの歌う日
本語が聞き取れないというのは私にとっては不満の種で、その点が
好みにあわないものだからもう単に聞き流しているだけである。曲
自体は嫌いじゃないんだけどね。全部で4,5曲やった。

喋りに入ると関西芸人である。

今までインディーズでやっていたがこのほどメジャーデビューする
ことになったらしい。

●山崎まさよし

続いてヒックスヴィルだとばかり思っていたのだが、場内のモニター
の紹介画面を見てびっくり。何と山崎である。なんだ、トリじゃな
いのならB1で見た方がよかったんじゃないのか。出番終わってB1通っ
て外へ出るところに遭遇できたかもしれなかったじゃないか。

じれったい幕間の間に、ステージ上に妙なセットが組まれる。

すなわち、山崎一人でもなく、山崎+バンドという構成でもない。
ボーカル用のマイクスタンドが、どっちかが中央というわけでなく、
対等の扱いで二つ並べられているのである。

で、山崎の登場とともに、ああ、またしても、客がどっと詰め寄る。
殊に、ステージ右側及び右後方からの圧力が強く、そのように人が
流れる。右後方からの圧力は特定の一人の人が前へ前へと進んでい
く動きの副作用のようである。この人はライブ中もジリジリと前へ
進んでゆく。

この客の動きですっかり興が冷めてしまった。以後、私は直立不動
で怖い顔をして、ステージ上で私の真向かいにいる山崎を睨み付け
ていたように見えたはずである。ステージ上で起きていた事象は終
始面白く、実際楽しめたが、客の動きのおかげで興は冷めっぱなし
であった。

なお、拍手や手拍子すら全くしなかったのは単に人口密度の増加に
より手を動かすだけの空間がなかったからである。

登場したのは山崎一人ではなく、やせた年嵩の気のよさそうなギター
おじさん「石田おさむ」である。

0. Rough Prologue

インストで始まる。

何がどうってはっきり言えないんだが、面白い。

1. Drive My Car

山崎がやるカバー曲としては定番だね。

2. 青空 (The Blue Hearts)

ブルーハーツとはちょっと珍しい気がする。石田が好んでやる曲な
んだろうか。

3. No woman no cry

石田がジャマイカで会った女性に捧げる曲だそうな。

4. I shall be released

5. Smoke on the water

山崎がギターのチューニングに時間をかけている間に石田が
「Smoke on the waterのボサノバ版やります」……面白い、面白い。
うっわー、このおじさんこういうことするか。

まだ時間があるらしかったので、「相撲 on the water」と称して
西方若の花、東方貴の花の呼び出しをやって落ちをつける。

6. Cross Roads

これも山崎の十八番。

7. Happiness

山崎の早口言葉の師匠だという石田が、長い早口言葉をいろいろ知っ
ているみたいだ。

あと、「Happiness」合唱(俺は参加せんけど)。

8. セロリ

この曲で手を挙げて左右に揺れるのとか、客も一緒になって歌い始
めるのとか、いらないと思っていたんだが、たしか、なかったので
安心して聞けたような気がする。

以上、8曲。

幕間の間に、お手洗いがてら混雑を抜け出す。戻ってきても人込み
をかきわけて前の方へ行く気は起こらず、冷却用のウーロン茶を片
手に後ろの方に立つことにする。少し腰にもきたようなので伸びを
したりひねってみたり、でもうまくほぐれない。

暫く冷却するとさすがに怒りも冷めてくる。そろそろ悟ることにし
てもいいのかもしれない。そうだ、客層がこの年齢層である限り、
怒ってみたところでマナーがよくなろうはずはないし、周りじゅう
から押してくれば真ん中で一人でする抵抗の効果はさして見込めな
い。

そうだ、*どうせ山崎じゃないか*、後ろで見てればいいんだ。音が
悪くなくて、ステージ上の動きがだいたいわかればいい。何も俺が
熱くなる必要はないじゃないか。クールダウン、クールダウン。

●ヒックスヴィル

上手いね。

山崎のあとにこういうなんというかカントリー風味のがくると口直
しといった感じで(おかしいなあ、俺確か山崎ファンだったよなあ)、
余裕を持って、気持ちよく体を揺すって聞ける。

山崎の出番までは前の方の人込みの真っただ中にいた山崎ファンの
知り合い筋は軒並み後ろの方の疎な地域に移動していた。みんな考
えることは同じだったのね。ははは。

アンコール込みで10曲くらいやったか。

●終演

クールダウンしたとはいえ、山崎登場時の「どっ」のショックを引
きずりながら、「使用後」の記念撮影。

3人の連れはML/チャット関係の10人くらいの塊には合流しなさそう
なノリだったので、その動きに従って、分離。

以上 1997/08/15

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