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福岡、久留米大病院でドクターヘリ運航!

 

 久留米大病院でドクターヘリの運航が始まった。


福岡ドーム上空を飛ぶ ドクターヘリ JA005W 川崎BK117C-1
写真提供:西日本空輸(株)殿

  九州、福岡県久留米市にある久留米大学病院に配備されたドクターヘリは、2月1日の就航以来、消防本部との出動訓練を重ね実出動も行い、この度平成14年度を迎えることとなった。

 運航は西日本空輸(株)、使用機体はJA005W 川崎BK117C-1。
機内にはさまざまな医療機器が搭載されており、2名の患者を搬送することが出来る。
ヘリは同大近くの筑後川河川敷に待機。 毎日8時30分から日没30分前まで運航を行う。

出動手順は以下の通り
・県民からの通報を受けた市町村の消防本部の通信指令室が出動を要請。
・同時に患者発生場所に救急車を向かわせる。
・要請を受けた久留米大学病院ドクターヘリ運航センターはヘリに出動指令を出す。
・同大高度救命救急センターの医師とナースがヘリに搭乗、5分以内に離陸し現場へ急行。
・グランドなどの臨時ヘリポートで救急車とランデブー。
・機内で処置をほどこしながら患者を同大学、または県内15箇所の災害拠点病院へ搬送する。

  当面は福岡県内を対象に活動。
自治体グランドなど県内約550箇所の臨時ヘリポートを確保し、県内ほぼ全域を25分以内でカバーする。
また隣県の要請にも弾力的に対応して行く予定。

 初出動はダンプカーの点検作業中に車体に挟まれ肋骨を骨折、呼吸困難に陥っていた男性を運び命を救った。
これは新聞で大きく取り上げられ、死亡率3割減など(今、ドクターヘリには)県内の救命率の向上に大きな期待が寄せられている。

  尚、ドクターヘリの運航は、岡山、浜松、愛知、千葉に次いで5番目、九州では初。
国と県の全額補助年間1億7000万円で運航される。

  以上、参考:西日本新聞、読売新聞他

補足

  新聞各紙では県が運航する為「民間チャーター機」などの書き方であり、運航会社にはふれていないので、
ここに補足する。

 このドクターヘリを運航するのは上述の西日本空輸(株)である。
同社は福岡空港をベースとする九州電力系列の使用事業会社で、歴史は古く設立は昭和28年。
送電線監視や、物資輸送、テレビ局など報道機の受託運航などで知られる九州最大手の企業である。
ヒューズ369やAS350Bによる薬剤散布も行い、昨年(2001年)には関東にも飛来した。
また福岡ドーム上空や名所などを巡る遊覧飛行なども手がけており、「西空(にしくう)さん」の呼び名で地域に親しまれている。

 また機体更新にも積極的で、川崎BK117B-2やベル412EP等を導入、さらに最近ではベル427を数機運航しており、我が国最大の427オペレータとしても知られる。

  今度はこれにドクターヘリという、命を救う頼もしい翼が加わった。
キャッチフレーズは「西日本空輸は家族のこころでドクターヘリをサポートします。」である。
単に救命率向上だけでなく、患者側の立場に立った優しいフライトで実績を築いて行くことだろう。
これから文字通り西日本を代表するオペレータとして発展して行くに違いない。
今後が楽しみである。

コメント

本記事は、先に「福岡でドクターヘリ運航」として掲載したものを全面改訂したものです。

 余談ですが・・
九州では馴染みがない、という方もどこかで同社の機体を見たことがあるはず。
そう、映画「戦国自衛隊」に出てきたシコルスキーS-62。あれは実は同社の機体なのです。
陸上自衛隊塗装でスクリーン狭しと飛び回っていましたが、中でも冒頭で木の葉が舞うように海岸に降り立つ登場シーンがとても印象的でした。 「あっ」と思い当たる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 西日本空輸(株)についてもっと詳しく知りたい方は、
 是非同社ホームページをご覧下さい。

 ベル204のユーモラスなイラストがあなたを歓迎してくれることでしょう。

 以上 2002/04/07

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