立川防災航空祭 SKY RESCUE 2003



消防庁、海上保安庁によるホイスト救助訓練

 2003年10月26日(日)、陸上自衛隊立川駐屯地に於いて立川防災航空祭SKY RESCUE 2003が行われた。

 立川は消防庁や警視庁、海上保安庁などの施設があり東京都の防災拠点としての機能を持つ。
その為通常の基地祭とは異なり、防災に主眼を於いた立体的な展示が行われ見逃せない航空祭である。
昨年は基地内に紅葉も見られた11月17日に行われたが、今年は1ヶ月弱早く、当日は快晴、気温も20度、と絶好の航空祭日和となり、多くの航空ファンや家族連れが詰めかけた。

 プログラムは10:30頃から式典飛行が始まり警察のベル206、ベル412×2機,消防庁AS332L、海上保安庁AS332Lの機体が一斉にフライパスした。これに自衛隊のUH-1,AH-1,CH-47、OH-1の編隊が続き、帰投後はOH-1がポップスの曲に乗って登場、軽快なフライトを披露した後、「トップガン」のテーマに乗ってAH-1S×3機が登場。会場正面から進入、2機が左右にブレーク、腹にひびく爆音を響かせ、演技開始。その後は「踊る大捜査線」のテーマに乗って白バイの行進、と華やかな演技が繰り広げられた。

 その後、災害救助活動展示へと続き、先ずUH-1が災害現場に降り立ち、機内からバイクを降ろして現状視察、CH-47による救急車両派遣を行ったあと、自衛隊UH-1J、警視庁ベル412による救助隊員のリペリング降下、更に 消防庁AS365N、海上保安庁AS332Lシュペルピューマによるホイストを用いた一斉救助、CH-47Jによる55名の要員派遣、 Fire Attacker(消火タンク)装備の消防庁AS332Lからの空中消火など、盛りだくさんの訓練が行われた。


消火液を投下するAS332L

 展示機については、エクセル航空が10月に導入したばかりの新機MH2000A(JA007E)を出展。
ピカピカに磨き上げられた青と白のカラーは 自衛隊の迷彩色の多い中、ひときわ鮮やかに光っていた。
既に10月の鈴鹿F1でデビューしているが、一般へのお披露目は今回が初となる。
塗装は同社の002Mと同じだが、機首にレドームがない。これからナイトに投入され、都内上空を飛行する。 尚、002Mは007Eに機材更新となり、同社では今後MH2000に関しては003Mと007Eの2機を運航する。
遊覧飛行については秋は空が澄み、ナイトに最適の季節、更に10万人達成イベント、クリスマス、と繁忙期を迎えることから、全体としてはこれにS-76、AS355が加わり、更にバックアップ機としてBK117という、5機体制で臨むという。
また、同社では民間機の展示としては珍しく、機内を解放、希望者には機内に座らせるなどのサービスを行った。午前中には遠巻きに眺めていた観客も、午後には機内に座ろうとする家族連れで長蛇の列が出来、大盛況となった。 米軍機の展示ではよく見られるが、民間機ではあまりこのような光景は見られない。
ここでは営業担当者がにこやかに子供達を抱きかかえ、コクピットに座らせて上げたり、家族一緒の写真を撮ってあげたりと、まさに「見て、触れて、楽しめる」展示となっていた。
子供達にとってはとても素晴らしい体験となったことだろう。

 尚、昨年は商社も出展、ハンガー内にブースを設け、ビデオを上映したり、盛んに売り込みを行っていたが、今回は全くなかったのが残念であった。来年は是非、商社の参加を期待したいところだ。


JA007E 三菱MH2000A
JA7981 ロビンソンR44
出展機一覧(ヘリコプターのみ)
No 登録番号 機種 所属 コメント
 1
JA007E
MH2000A エクセル航空(株)  
 2
JA01CG
R44 ジー・エス・ティー  
 3
JA7981
R44 個人所有 赤十字マーク付き
 4
JA01MP
EH101-510 警視庁 おおぞら
 5
JA9692
SA365N1 消防庁 かもめ
 6
 
OH-1 陸上自衛隊 飛行後、展示
 7
 
OH-6 陸上自衛隊  
 8
 
UH-1D 陸上自衛隊  
9
  UH-1J 陸上自衛隊  
10
  UH-60JA 陸上自衛隊  
11
  UH-60J 海上自衛隊  
12
  UH-1J 米空軍  
13
 
UH-60 米空軍  

コメント

 今年の空中消火訓練は例年のAS365Nドーファンに代わり、AS332Lシュペルピューマが登場。
胴体下に装備した大型のFireAttackerからの消火剤投下は迫力ものでした。
このように、毎年機材が変わるので、この航空祭は毎年出掛ける価値があります。

 また、MH2000の機内解放については撮影目的のマニアにとっては辛かったかも知れません。
しかし、普段見られない航空機に対し「見て、触れる」、これもまた航空祭の醍醐味ではないでしょうか?
・・とか何とか言いながら、「あぁ、早朝に撮影しておいて助かった・・」と胸を撫で下ろしている某カメラマンがここにも居ます(?)

以上 2003/11/1



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